音楽劇「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿-case.剥離城アドラ- 」ファンタジックな世界観、天使の謎、運命はどこへ。

音楽劇『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -case.剥離城アドラ-』が開幕した。総合演出をウォーリー木下、脚本を斎藤栄作、演出を元吉庸泰が担当する。
『ロード・エルメロイII世の事件簿』(ロード・エルメロイにせいのじけんぼ)は、原作は三田誠/TYPE-MOON、イラスト:坂本みねぢによる日本のライトノベル。メディアミックスも盛んで、東冬作画によるコミカライズ作品が『ヤングエース』にて2017年11月号から連載中、テレビアニメ化もされているが、あくまでもライトノベルである。
第四次聖杯戦争後のウェイバー・ベルベットを描く物語である。
第四次聖杯戦争参加者の一人であるウェイバー・ベルベットは、人間的にも魔術師としても大きく成長を遂げ、そして、エルメロイ派の次期当主でもあるライネス・エルメロイ・アーチゾルテ(浜崎香帆(東京パフォーマンスドール))の要請により、エルメロイ派の当主の座を預かり、ロード・エルメロイⅡ世(松下優也)と呼ばれるようになっていた。そして魔術協会時計塔の現代魔術科学部長にして、時計塔に12家しかない君主(ロード)の系譜であるエルメロイ派の現当主でもある。彼は剥離城アドラでの遺産相続に巻き込まれるが、内弟子のグレイ(青野紗穂)とともに謎解きに立ち向かっていく。

映像を駆使し、幻想的な世界観をビジュアル的に見せる。セット自体はシンプルではあるが、ゴシック調の装飾を施して雰囲気を盛り上げる。また、映像と俳優陣の動きもなめらか。そして幕が開いてから早々にマジックが!そして音楽劇、ミュージカルとは違う歌の入り方であるが、松下優也が聴かせる。内気で自己評価の低いグレイ、若くしてエルメロイ派の次期当主でもあるライネス・エルメロイ・アーチゾルテ、グレイを気にかけつつ、義兄弟となったロード・エルメロイⅡ世に無理難題をふっかけたりもする。個性豊かなキャラクターたちも魅力的、フラット・エスカルドス(納谷 健(劇団 Patch))とスヴィン・グラシュエート(伊崎龍次郎)、天才少年、フラット・エスカルドスは才覚もあり、元気溌剌な印象、スヴィン・グラシュエートは一見落ち着いた感じであるが「獣性魔術」の使い手、そしてきちんとした感じのハイネ・イスタリ(百名ヒロキ)、時任次郎坊清玄(木戸邑弥)は見た目に反して飄々とした感じだ。そして圧倒的な存在感の元宝塚歌劇団トップスターである壮一帆が化野菱理を演じるが、その妖艶な佇まい、着物も似合う、これから何かが起こることを予感させてくれる。

内容は推理小説なので、経過やオチは言えないが、ビジュアルにこだわった舞台セット、最後の晩餐の絵やルネサンス期の宗教的な絵画が映し出される。そして城中に鏤められた数多の天使、その天使名の謎解き、これがわかれば剥離城アドラの遺産を引き継げる。この天使の名前は?これは単なる謎解きではなく、『時計塔』に所属する高位の魔術師たちにとっては事件の始まり、この事件は果たして解決するのか、彼らの運命の歯車が動き出す。
アナログ的な演出もあり、演劇的であるが、そこにハイテクを入れ込んで融合させる手腕はウォーリー木下の得意とするところ。森のシーンは映像の中に俳優が溶け込んでおり、ちょっとファンタジックな場面に。そしてなんたって『魔術』、10年前はできなかったことが今はできるので、そういった技術革新を感じさせる場面は21世紀にふさわしい。
ファンタジーと推理とキャラクターの葛藤、そして最新技術とアナログで見せる世界観、「え?あの人が?」という展開もあり、目が離せない。

[ロード・エルメロイⅡ世:松下優也]

毎日ずっとこの作品に向き合って稽古場で稽古していたので、ようやくという感じです。
僕の演じるロード・エルメロイⅡ世は、過去に起こった出来事で、色んな重圧を背負っていて、実はすごく人間味あふれたキャラクターというところが魅力だと思います。
そして、説明好きなⅡ世なだけあって、僕のセリフ量もちゃんと膨大です(笑)。
作品としては音楽劇なので、和田俊輔さんの素晴らしい音楽達が皆さんを「ロード・エルメロイⅡ世」の世界に連れて行ってくれます。
あと、舞台では様々な仕掛けや映像、イリュージョンなど演出がたくさんあるので、そのあたりも楽しみにしていただきたいです。

[グレイ:青野紗穂]

今回初の2.5次元作品に挑戦させていただけてとても嬉しいです。
物語にそれぞれの背負っているものや、願いが入り組んでとても面白くなっているので、一度では無く二度三度、違う登場人物の視点に立ってみていただければ幸いです。
私達も魔術の世界に皆様をお連れできるよう精一杯頑張ります!
お待ちしてます!

[化野菱理:壮 一帆]

この作品の大きな魅力の一つが、それぞれのキャラクターのバックボーンがきちんと描かれているところにあり、そのバックボーンを物語の主軸に絡めつつ、語られてゆく事がとても面白いです。また、個性豊かなキャラクターの中で、「普通の輝かしい主役」というのではなく一人浮いているかのように見えるロード・エルメロイⅡ世という“孤高の存在”が、彼の持つ心の傷や背負っているものを内に秘め、それ故にさらに魅力的に映し出されている作品だと感じています。
お客様には、この奥深いストーリーとその世界に身を委ね、一緒に事件を解決してゆく気持ちでご覧いただければ、よりお楽しみいただけるのではないでしょうか。
私が演じる化野菱理は謎めいた女性であり、ロード・エルメロイⅡ世とは別の意味で浮いている存在の化野を、限られた出番の中でどれだけ印象に残るように演じることが出来るかが課題ですので、そこをきちんとお見せしたいと思っています。

<Blu-ray&DVD発売決定!>
2020年6月24日
Blu-ray:9800円+税
DVD:8800円+税

<Introduction>
とある極東の地方都市にて行われた魔術儀式・聖杯戦争。あらゆる願いを叶えると言われる万能の願望機・聖杯を巡って行われたその戦いを、征服王イスカンダルとともに駆け抜けた少年がいた。その名はウェイバー・ベルベット。
時を経て少年は青年となり、かつての師が冠したロード・エルメロイの名を受け継ぐこととなる。魔術師たちの総本山・時計塔で、「ロード・エルメロイⅡ世」として教鞭を執る彼の元に舞い込む様々な事件。現代の常識でははかり知れない、魔術の世界で引き起こされる出来事に、内弟子の「グレイ」とともに立ち向かっていく――。

神秘と幻想、魔術と謎の交錯する音楽劇「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」、いざ開幕。

<STORY>
『時計塔』。
それは魔術世界の中心。貴い神秘を蔵する魔術協会の総本山。
この『時計塔』において現代魔術科の君主(ロード)であるエルメロイⅡ世は、 とある事情から剥離城アドラでの遺産相続に巻き込まれる。
城中に鏤められた数多の天使、そして招待者たちそれぞれに与えられた
〈天使名〉の謎を解いた者だけが、剥離城アドラの『遺産』を引き継げるというのだ。
だが、それはけして単なる謎解きではなく、『時計塔』に所属する高位の魔術師たちにとってすら、あまりにも幻想的で悲愴な事件のはじまりであった──。
【CAST】
ロード・エルメロイⅡ世:松下優也
グレイ:青野紗穂

フラット・エスカルドス:納谷 健(劇団 Patch)
スヴィン・グラシュエート:伊崎龍次郎
ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ:浜崎香帆(東京パフォーマンスドール)

ハイネ・イスタリ:百名ヒロキ
時任次郎坊清玄:木戸邑弥

フリューガー:松田慎也
少年従者:木村風太
ロザリンド・イスタリ:種村梨白花・ソニア(W キャスト)

ウェイバー・ベルベット:植田慎一郎

ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト:玉置成実
オルロック・シザームンド:花王おさむ

化野菱理:壮 一帆

アンサンブル:建畠慶子 大澤えりな 山﨑まゆ子 廣野一嘉 蘆川晶祥 村上貴亮

【概要】
[公演日程]
<プレビュー公演>
会 場 : 市川市文化会館 大ホール
公演日程 : 2019 年 12 月 15 日(日)17:00 開演
チケット : S 席:8,000 円 A 席:7,000 円(全席指定・消費税込)
※未就学児童入場不可
<東京公演>
会 場 : なかの ZERO 大ホール
公演日程 : 2019 年 12 月 19 日(木)14:00 開演 / 18:30 開演2019 年 12 月 20 日(金)18:30 開演
2019 年 12 月 21 日(土)13:00 開演 / 17:30 開 演
2019 年 12 月 22 日(日)13:00 開演 / 17:30 開 演
2019 年 12 月 23 日(月)13:00 開演
チケット : S 席:9,000 円 A 席:8,000 円(全席指定・消費税込)
※未就学児童入場不可
<大阪公演>
会 場 : サンケイホールブリーゼ
公演日程 : 2019 年 12 月 26 日(木)14:00 開演
2019 年 12 月 27 日(金)14:00 開演 / 18:30 開演
2019 年 12 月 28 日(土)12:00 開演
チケット : S 席:9,000 円 A 席:8,000 円 [ブリーゼシート:7,500 円]
(全席指定・消費税込)
※未就学児童入場不可
<福岡公演>
会 場 : 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
公演日程 : 2020 年 1 月 11 日(土)13:00 開演 / 17:30 開演
2020 年 1 月 12 日(日)12:00 開演
チケット : S 席:9,000 円 A 席:8,000 円 [バルコニー席:7,500 円]
(全席指定・消費税込)
※未就学児童入場不可
<東京凱旋公演>
会 場 : 新宿文化センター 大ホール
公演日程 : 2020 年 1 月 17 日(金)18:30 開演
2020 年 1 月 18 日(土)13:00 開演 / 17:30 開 演
2020 年 1 月 19 日(日)13:00 開演 / 17:30 開 演
チケット : S 席:9,000 円 A 席:8,000 円(全席指定・消費税込)
原作:三田誠/TYPE-MOON
キャラクター原案:坂本みねぢ
総合演出:ウォーリー木下
脚本:斎藤栄作
演出:元吉庸泰
音楽:和田俊輔
作詞:許 瑛子
舞台美術:石原 敬
照明:鶴田美鈴
音響:門田圭介/大木裕介
映像:大鹿奈穂
マジック監修:リアルマジシャン RYOTA
衣裳:屋島裕樹
特殊造形:林屋陽二
ヘアメイク:sleep
アクション:根本太樹
小道具:アトリエカオス/羽鳥健一
舞台監督:鈴木 輝
演出助手:荻原秋裕
宣伝写真:金山フヒト
宣伝美術:羽尾万里子
企画・製作:アニプレックス/キューブ
主催:アニプレックス/キューブ/サンライズプロモーション東京/ノーツ
公式HP:https://stage-elmelloi.com
©三田誠・TYPE-MOON / LEM STAGE PROJECT