累計発行部数は2,500万部を突破し、様々なメディアミックスで盛り上がりをみせている、大人気自転車ロードレース漫画「弱虫ペダル」(渡辺航/秋田書店「週刊少年チャンピオン」連載)を原作とした演劇作品、舞台『弱虫ペダル』。気鋭の演出家・西田シャトナー氏の類まれなる演出技法と実力派俳優陣の熱演が話題となり、2012年から上演され、多くの方から好評を戴いている今もっとも熱い舞台作品。
今回はインターハイ3日目のゴールまでを描き、新インターハイ篇のFINALとなる作品に。舞台『弱虫ペダル』のターニングポイントのひとつとなるであろう。
インターハイの最後の決着の日となれば、当然、熱い。まずは、いつもの、全員登場し、「誰よりも速く!」といい、タイトルをみんなで唱和する。そして今までの流れを畳み掛けるように説明する場面から始まる。観劇していた観客は『復習』となる。アニメやコミックを知って入れば、ここの下りはわかっているものの、それでもやはり、見入ってしまう。複数役を演じるのはこのシリーズの”お約束”、もはや名物シーンとなっている自動販売機や女性観客に扮したキャストの面白シーンはちゃんと!入っているので!
小野田坂道(糠信泰州)は総北高校に入って変わった。それは本人も自覚している。1年生の時に体験したインターハイ、先輩の背中を見ながら、成長や気づきを得た。そして2年生になり、後輩も入ってきた、インターハイも2回目だ。そしてタイトルにもあるように”FINAL”、皆、優勝したい気持ちは同じ、壮絶なデッドヒートの連続だ。休憩を挟んだ2幕もの、ボリュームたっぷり。「俺たちは強い!」という箱根学園。自信に満ちた表情のメンバーたち。総北高校の手嶋純太(鯨井康介)と青八木一(八島諒)、3年生、最初で最後のインターハイ。「二人ならいける!」、青八木は手嶋に言う「お前に勝って欲しい」と。この二人のシーンは胸熱、手嶋は事あるごとに自分には才能がないと言う。しかし、粘り強さやパッションは人一倍だ。また、葦木場拓斗(富永勇也)と手嶋の関係性も見逃せない。学校は違ってしまった、ライバル同士になってしまったが友情は変わらない。二人が全力で走る場面はこの1幕のハイライトだ。
そして休憩を挟んで2幕目、京都伏見の3人、虎視眈々とトップを狙う。また、新開悠人(飯山裕太)は箱根学園のジャージに勝って欲しいという。それは全てのチームに言えること、チームのために、勝利を掴むために全力で走る、それだけだ。このシンプルさが、この作品の真骨頂。それを徹底したアナログな表現で見せる。自転車は自分で漕がないと前には進まない、アナログな乗り物、そういった部分とマンパワーのみで見せる表現がシンクロする。今泉俊輔(山﨑晶吾)と御堂筋翔(林野健志)の対決、総北高校の同期3人の熱い友情と絆、最後の最後のデッドヒートはもちろん、2幕のハイライトシーン、結果はどうであれ、そしてコミックを読んでいるならもちろんわかりきっているのだが、それでも手に汗握る。「君は特別だ」と真波山岳(杉山真宏)は小野田坂道に言う。きっとどんなに歳を取ってもこの二人の絆は変わらないであろうと思わせる。天井には自転車、舞台にはいつものようにキャストが動かす”坂道”、モチーフになっている自転車の歯車。シンプルなセットも変わらず、劇中で歌唱する歌も変わらず、そして小野田坂道が大好きなあの歌も!”本編”終了後にはみんなで!歌って、踊って!
ゲネプロ前に囲み会見が行われた。
総北高校からは小野田坂道役:糠信泰州、今泉俊輔役:山﨑晶吾、鳴子章吉役:百瀬朔、箱根学園からは泉田塔一郎役:河原田巧也、京都伏見から御堂筋翔役:林野健志、呉南から浦久保優策役:栗原大河が登壇した。
まずは一言ずつ、
「最後の争うシーン、熱い場面になっています」(糠信泰州)
「最後まで小野田の背中を・・・・・みんなの受け継いだ思いを小野田につなげるところ」(山﨑晶吾)
「各々の見所があります。鳴子は派手なので〜(演出家が)熱く熱く作ってくださってます」(百瀬朔)
「熱いレースが展開します!後でいっぱいしゃべります!」(河原田巧也)
「一番過酷なレースです。身を削って!ゴールを取れる人間は一人だけなので『誰がとるんだ』ハラハラドキドキです!」(林野健志)
「初登場キャラです!楽しんでいただければ」(栗原大河)
そして糠信泰州は「これで14作目です。たくさんの方に応援されてきました積み上げていって最後にみんなで!幸せに思います。早く熱い舞台をお見せしたい」と意気込んだ。山﨑晶吾も「仲間の、みんなのシーン、僕自身は初参加ですが、みんなでケアしながら」といい、百瀬朔は「みんな見せ場があって!背中を押したりするところもあります」とコメント、全力で押して!いるので!必見シーンに。河原田巧也は「僕自身は12回目、2012年から8年、歴史ある作品です。みんな成長してて感動です。新しいメンバーもアホみたいな気合い入って!エネルギーをぶつけまくって!本番はどういう風になるのか楽しみ」と語る。林野健志も「(当初は)すごい舞台って聞いてて・・・・・・マンパワーが限界超えつつ・・・・・この『弱ペダ』を残していきたい」と作品愛を。栗原大河も「この作品に出られる!走って!走って!勢いがつくように全力で!」と出演の喜びをかみしめた。
最後にPR、
「熱い作品!誇りを持って!みんなで走って!」(栗原大河)
「大好きな作品、スタッフさんなど作品を愛している方々の思いを!引き継いで!」(林野健志)
「新インターハイ篇に入ってから1日を2回に分けてて・・・・・今回は1日を1回でまとめています。新しいメンバーでやっているインターハイ、前回のを思い出しています。『弱ペダ』大好きな人たちへ!」(河原田巧也)
「ファイナル、ここに思いを乗せて!みなさんには7人目の選手として!ぜひ!」(百瀬朔)
「誰かのために何かをやるのは素敵なこと。背中を押せるように、意味のある舞台に!」(山﨑晶吾)
「衣装を着るとドキドキして心臓が高まります。ロードレースそのものだな、と。自転車の楽しさをみなさんに熱く!全力で怪我なく!」(糠信泰州)
チームワークもバッチリ、元気よく締めて会見は終了した。
<キャスト>
[総北高校]
小野田坂道 役:糠信泰州 今泉俊輔 役:山崎晶吾 鳴子章吉 役:百瀬朔 手嶋純太 役:鯨井康介
青八木一 役:八島諒 鏑木一差 役:原嶋元久 古賀公貴 役:本川翔太
[箱根学園]
泉田塔一郎役:河原田巧也 葦木場拓斗役:富永勇也 黒田雪成役:伊藤澄也 真波山岳役:杉山真宏 銅橋正清役:岸本卓也 新開悠人役:飯山裕太
[京都伏見]
御堂筋翔役:林野健志 水田信行役:阿部大地 岸神小鞠役:天羽尚吾 山口紀之役:一瀬悠
[呉南]
浦久保優策役:栗原大河
[卒業生]
東堂尽八役:秋葉友佑
[パズルライダー]
監督:一瀬悠 河野智平 伊藤玄紀 村上渉
【概要】
公演日程・劇場:
[東京公演]
2020年2月21日(金)~23日(日) 天王洲 銀河劇場
[大阪公演]
2020年2月27日(木)~29日(土) メルパルクホール大阪
原作:渡辺航「弱虫ペダル」(秋田書店『週刊少年チャンピオン』連載)
演出・脚本:西田シャトナー
音楽:manzo
公式HP:http://www.marv.jp/special/pedal/
公式ツイッター:https://twitter.com/y_pedalstage
(c)渡辺航(週刊少年チャンピオン)/弱虫ペダル04製作委員会(c)渡辺航(週刊少年チャンピオン)/マーベラス、東宝、アルテメイト