【公演中止/全公演生配信中!】舞台版 『誰ガ為のアルケミスト』 ~聖ガ剣、十ノ戒~ 絶対正義のために!仲間のために!  

初演の「聖石の追憶」続編に当たるストーリーとなる。初日は不憎の呪術編。今回は全公演無観客ではあるが、全公演配信となる。公演全て違うもの、という考え方に基づいている。よって録画したものの配信ではなく、日々、異なることになる。
ピアノの調べからバイオリンの音色、そしてだんだんとアップテンポになり、大音量、いよいよ始まりだ。黒っぽい服をきた男が本を読んでいる。彼の名はソル(太田将熙)、不敵な表情を見せる。ヴェーダ十戒衆のリーダー的な存在、読んでいるのは哲学書。そして彼の仲間が登場する。フューリー(永田聖一朗)、アハト(大薮丘)、ズィーヴァ(三浦海里)、フィーア(橋本全一)、そして十戒衆の新キャラクター・ゼクス(柏木祐介)、全員がロストブルーの出身、そして実は原作と舞台と性別を変えていたりするので、ゲームファンはここは要チェックポイント。ソルは戒律を重んじ、そして感情が欠落しているキャラクター。「お前の弱さが正義を殺した」とゼクスがクダンシュタイン(橘龍丸)、そして「俺はお前、お前は俺」と謎めいた言葉を。

そしてオライオン(渡辺和貴)、「力ある神こそが平定できるのだ」と意気揚々と叫ぶ。そこにカノン(花影香音)が「正義はここにある」とオライオンの前に立ちはだかる。次々と聖教騎士団のキャラクターが登場する。オープニングの楽曲、テンションが上がり、エモーショナルな歌詞「誰かのために?強くなればいいんだっけ?」そして物語が本格的に動き出す。カノンがモノローグでこの作品の世界観を説明するので、ゲームユーザーでなくてもわかるようになっている。


聖教騎士団のメンバーの関係性、性格、やり取りで彼らの結束の固さが伝わる。聖剣エクスカリバーと、そしてザインを失った彼らはエクスカリバーの復活を目指し、信じる正義のために立ち上がり、戦う。クダンシュタインの回想シーン、自害しようとしたが、モンゼイン(上杉輝)とバシーニ(村瀬文宣)に止められる。「辛いなら無理しなくていい」というヤウラス(宮原華音)、カノンに剣を渡すクダンシュタイン、「お前がロードマスターだ!」「俺たちが支える!」と叫ぶ。絆、友情、愛を感じる瞬間だ。そして戦い、手強いヴェーダ十戒衆、そしてオライオンとヴェーダ十戒衆のつながりにはどのような意図があるのか・・・・・・・。

アクション、殺陣もたっぷり、圧倒的に強く手強いオライオン、彼の野望と考え、ヴェーダ十戒衆の思惑、正義のために、と戦う聖教騎士団。ラスト近くは戦いに次ぐ戦い、モンゼインとバシーニの人間関係、猪突猛進型のモンゼインをバシーニは愛を込めて”バカイノシシ”というが、言われたモンゼイン、本気で怒っているようには見えない。バシーニは尊敬の念をストレートに出さずに”バカイノシシ”と茶化す言い方に愛情を感じる。そんなやり取りはシリアスな場面が多いだけに和む。また、少々軽めな雰囲気のオーティマ(遊馬晃祐)の言動も時々クスッと笑えるところがあってこういった場面では客席(とは言っても関係者のみであるが)笑いが起こる。また、ストーリーとは関係ない”オラオラライオン”コーナー、実はアドリブで、ここは多いに湧いた。ちなみに初日は時節柄、コロナの話題、毎回工夫を凝らし、全力でアドリブをやるので、ここは肩の力を抜いて大いに笑いたい。

最後は戦いに次ぐ戦い、一瞬一瞬、決死の覚悟で戦う、聖教騎士団もヴェーダ十戒衆もオライオンも。ここは迫力満点で照明や効果音でどーんと!そして悲しい別れもあるが、それを乗り越える聖教騎士団。カノンは人が死んだことを嘆くが、クダンシュタインは「救った」人たちのことを語る。正義のために戦う聖教騎士団のメンバー、「絶対正義のために!」と宣言する。しかし、彼らに立ちはだかるヴェーダ十戒衆、かなり強く一筋縄ではいかない。そして強敵・オライオン最後の戦いの果ては?俳優陣の奮闘!熱演!それは生配信で!
カーテンコールでは「ロードマスターでめちゃめちゃ緊張しました」とカノンこと花影香音。「コロナに負けないぞ!」と橘龍丸、客席から大きな拍手。

原作/総合演出の今泉潤の会見が終演後に行われた。通常公演ではなく、無観客でしかも毎回生で配信。この状況下での決断。
「やるのかやらないのか、2週間の公演・・・・・役者たちが『やるの?』っていう思いを抱えたまま稽古しているのは不健康です。でも配信しようと、毎日舞台に立とうと。役者さんたちは『配信?映像じゃん』って思ってた、舞台の醍醐味というのはお客様を沸かせて、それで存在証明するもの。そこでどこまでやれるか、全日程はやると・・・・『狂ってますね』『面白いですね』という反応でした。舞台に立っての空気、全てさらけ出して評価される仕事、配信は予定していなかったんです。十戒衆キャラは本当は女性、舞台は舞台・・・・・。コロナウイルスの生で失われた時間、(しかし)ここで試練があったからこそ、全日配信することに・・・・みんな観るかな?でも僕自身が毎日観たいんです(笑)、本番は稽古とは違う、試合にでないとうまくならないのと一緒です。”オラオラライオン”、ここは毎回違います。今回はストーリーがシリアスなので、なおさら”オラオラライオン”が(笑)・・・・・・実は何も指示していなくて、勝手に考えた場面。
今は舞台が見れない状態ですので、僕らが『やるぞ』っていうメッセージになればいい、観てくれれば!!っていう思いです。エンタメ自粛しています、今しか観れないエンタメ、それが映像でも出来ると信じています。新しい感覚がでてくるかもしれないですね。楽しんで観ていただければ!実はキャラに寄せなくっていいって言ってて・・・・・ホンを読んで感じた人間のドラマを、と!殺陣は頑張っています。不惑の双刀編、不憎の呪術編2パターンあります、両方観て欲しい、実は3部作にしたいという話ではあるのですが、次は新作にするか再演にするかは『?』です(笑)。ニコニコの反応ですが、あったかい!『拍手が届かないのは辛い』というコメントもありました。舞台は生もの、変化していきます、千秋楽まで!応援よろしくお願いいたします」

<物語>
バベルの塔を臨む大地・バベル大陸にて―― 絶対正義の名のもとに、大陸の平和を守る為に戦う「聖教騎士団」。突出した「錬金術」の才を持つ彼らは「ロードマスター」に率いられている。第10代ロードマスターを務めるザインは、歴代でも屈指の人望を集める存在であった。正義の象徴に相応しい強さ、気高さを備えたザインは、多くの者を照らし続けた。しかし太陽が沈むように、光もまた、潰える時が来る。
――“獅子王の進撃”。 グリードダイク皇帝「オライオン」が引き起こした戦いは、またたく間に大陸全土を巻きこみ、宗主国ノーザンブライドもその侵略の憂き目に遭う。同じノーザンブライドに本部を置く聖教騎士団は、辛うじて壊滅を免れるが、引き換えに聖剣エクスカリバーと、そしてザインを失う。 正義の象徴であるエクスカリバーとザイン。二つの支えを同時に失った聖教騎士団だが、ザインに託された正義の意志で彼らは立ち上がる。 「エクスカリバーの復活」――彼らの正義を、そして大陸を奪還する為の戦いが始まる。
――そしてオライオンのそばで圧倒的な力を振るった黒衣の男。
彼らは如何なる結びつきで、何の為に戦うのか…。
眩い光があるところに、深き闇があるように、
白き大陸の正義の前に、黒衣の男が率いる手勢が立ちはだかる。
原作版『誰ガ為のアルケミスト 聖石の追憶 獅子王の進撃編』が、舞台の為に新解釈・再構成された新たなる歴史。
まだ誰も知らない物語が今、幕を開ける――。

<キャスト>
クダンシュタイン役:橘 龍丸
ソル役:太田将熙
カノン役:花影香音
カグラ役:小泉萌香
フューリー役:永田聖一朗
オーティマ役:遊馬晃祐
アハト役:大薮丘
ズィーヴァ役:三浦海里
フィーア役:橋本全一
セーダ役:花奈澪
ヤウラス役:宮原華音
モンゼイン役:上杉輝(TOKYO流星群)
バシーニ役:村瀬文宣(30-DELUX)
オライオン役:渡辺 和貴
ゼクス役:柏木 佑介

<稽古場レポはこちら>

『舞台版 誰ガ為のアルケミスト』~聖ガ剣、十ノ戒~ 稽古快調!

【概要】
配信日程:
2020年3月13日〜3月22日
全9回(不惑の双刀編 5回/不憎の呪術編4回)
配信プラットフォーム:ニコニコ動画(全日有料の生配信)
配信視聴チケット料金:通常価格 2,600円(税込) ニコニコ動画プレミアム会員価格 2,000円(税込)
※公演は全日、有料の生配信となります。
※詳細は舞台版公式サイト、または配信ページにてご確認ください。
公式HP:https://tagatame-stage.jp/
配信ページ:https://blog.nicovideo.jp/niconews/129898.html