ダンスアーカイヴプロジェクト2020 プロジェクト 大山 「踊る日本の私」上演!オンライン映像配信も!

2020年9月30日(水)〜 10月1日(木)にダンスアーカイヴプロジェクト2020 プロジェクト大山 「踊る日本の私」、 東京ウィメンズプラザにて、そしてオンライン映像配信でも行う。

1. ダンスアーカイヴプロジェクトとは

ダンスアーカイヴプロジェクトとは、アーカイヴ資料を読み解くことから新しい作品を生み出していくプロジェクトです。記録を表現に活用することで、現在の視点から歴史資料を再評価し、アーカイヴの持つ役割や可能性を顕在化することを目指しています。プロジェクト大山とはこれまで、日本モダンダンスのパイオニアたちの活動に着目した3作品を制作してきました。4作目にあたる今回は、皇紀2600年奉祝芸能祭の一環で華々しく上演された「『日本』三部曲」(1940)に挑みます。

[これまでのダンスアーカイヴプロジェクト作品小史]

2015 プロジェクト大山「をどるばか」、岡登志子+垣尾優「手術室より」、大野慶人「タンゴ」、川口隆夫「大野一雄について」

2016 向雲太郎「舞踏?」、木野彩子「ダンスハ體育ナリ 其ノ一 体育教員としての大野一雄を通して」、大野慶人「それはこのようなことだった」
2017 プロジェクト大山+アンビギュアス・ダンスカンパニー「『麦と兵隊』より」、岡登志子「緑のテーブル2017」、ウィリアム・クライン×大野慶人×アノーニ「たしかな心と眼」 他

2018 田辺知美+川口隆夫「ザ・シック・ダンサー」、木野彩子「ダンスハ體育ナリ? 其ノ弐 建国体操ヲ踊ッテミタ」

2019 及川廣信×ヨネヤマママコ×大野慶人「All About Zero」

2. 「『日本』三部曲」とは

「『日本』三部曲」とは、1940年9月30日に東京宝塚劇場で催された、皇紀2600 年奉祝芸能祭制定の現代舞踊公演です。石井漠、高田せい子、江口隆哉・宮操子と当時のスターが勢ぞろいし、文字通り「日本」をテーマに、神話の世界から東亜新秩序の建設までを描く一大スペクタクルでした。台本を舞踊評論家の光吉夏弥が手掛け、作曲には時代の寵児であった深井史郎、江文也、高木東六が名を連ねています。

 

出典:日本文化中央連盟『皇紀二千六百年奉祝芸能祭』国際報道工芸株式会社、1942年 (撮影:渡辺義雄)

3. 2020年に取りあげる理由

1940年、アジア初となる東京オリンピックの開催が計画されました。しかし日中戦争の長期化によりやむなく中止されます。その一方で、この年には皇紀2600年を祝う様々な記念行事が国家主導で催されていきます。第一線の舞踊家達が賑々しく集う「『日本』三部曲」もそのひとつです。平和の祭典が中止となった戦時、国家とダンスはどのような接点を持っていたのでしょう。
そして2020年、新型コロナの世界的流行によって東京オリンピックは延期されました。私たちの生活は一転して平時になく、大きく変わろうとしています。今、国家とダンスは、生活とダンスはどのような接点を持とうとしているのでしょうか。80年を経た歴史的ダンス公演を、プロジェクト大山流に読み解き、現代に読み替えて行きます。

4. アーティスト略歴

■ プロジェクト大山(振付・演出・出演)
2006年、古家優里を中心にお茶の水女子大学舞踊教育学コースを卒業したメンバーにより結成。2009年横浜ダンスコレクションRにて「審査員賞」、2010年トヨタコレオグラフィアワードにて「次代を担う振付家賞」を受賞。カンパニー公演のほか、長塚圭史やケラリーノ・サンドロヴィッチの演劇作品への振付・出演、NHK Eテレの人気子供番組「みいつけた!」の楽曲振付・出演など、活躍の場を広げている。

【プロジェクト大山 × ダンスアーカイヴプロジェクト】
・2009年 「動乱に生きた人々」 〜モダンダンスのリコンストラクション〜
・2015年 「をどるばか」
・2017年 「戦場のモダンダンス 『麦と兵隊』より」

■ 田上 豊(脚本・構成・演出)
1983年生まれ。熊本県出身。田上パル主宰、劇作家、演出家、埼玉県富士見市民文化会館キラリふじみ芸術監督。「人間や集団の揺らぎ」を描くことに定評があり、爽快感溢れる遊び心をもった演出を得意とする。劇団活動に加え、全国各地でのクリエイションやワークショップ活動を展開している。青年団演出部、尚美学園大学非常勤講師、奈良市アートプロジェクト〈古都祝奈良〉舞台芸術プログラムディレクター。

<「踊る日本の私」 公演概要>
ダンスアーカイヴプロジェクト2020
プロジェクト大山 「踊る日本の私」
——「『日本』三部曲」を思い起こしながら

[日時]2020年9月30日(水)19:00開演 | 10月1日(木)19:00開演
[会場]東京ウィメンズプラザ(〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67)
およびオンライン映像配信

[料金](完全予約制)
・劇場鑑賞チケット 3,000円(中学生以下無料)※
・配信視聴チケット 1,200円
※ 完全防音でお子様と一緒に安心してご覧いただける「親子室」あり。無料。申込方法は後日ウェブサイトに掲載。

[チケット取り扱い]
2020年8月18日(火)発売予定 後日ウェブサイトに詳細掲載

NPO法人ダンスアーカイヴ構想公式HP:http://www.dance-archive.net/index.html

振付・演出:古家優里
脚本・構成・演出:田上豊(田上パル主宰)
出演:古家優里、三輪亜希子、松岡綾葉、長谷川風立子
音楽:武田直之
衣装:坂本千代
監修:坂口勝彦

主催:NPO法人ダンスアーカイヴ構想
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会