オリンピック前夜を描いた如月小春の傑作戯曲を鳥の劇場の中島諒人がフルリメイク。
東京芸術祭2020(総合ディレクター:宮城聰【演出家、 SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督】)の野外劇として、 故・如月小春がオリンピック前夜の喧騒を描いた「NIPPON・CHA! CHA! CHA!」を2020年10月にGLOBAL RING THEATRE(池袋西口公園野外劇場)にて上演することが決定した。
東京芸術祭2020(総合ディレクター:宮城聰【演出家、 SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督】)の野外劇として、 故・如月小春がオリンピック前夜の喧騒を描いた「NIPPON・CHA! CHA! CHA!」を2020年10月にGLOBAL RING THEATRE(池袋西口公園野外劇場)にて上演することが決定。
(東京芸術祭公式ウェブサイト : https://tokyo-festival.jp/ ※東京芸術祭2020のサイトは只今準備中とのこと)
[大きな「からっぽ」の真ん中の、小さな喧騒の物語]
「NIPPON・CHA! CHA! CHA!」は1988年に如月小春の長編作品として発表され、 現在に至るまで様々なアーティストによって再演が繰り返されており、 直近では2020年1月にKAAT神奈川芸術劇場にて山田うん演出で上演されるなど、 如月小春の代表作の一つ。 今回は東京芸術祭2020の野外劇で、 期せずして作品の舞台と同じオリンピック開催前となった2020年10月に上演。
本作品の演出は、 鳥取の鳥の劇場の芸術監督であり、 幅広い作品を現代にも通ずる高い普遍性をもって演出することで国内外からの高い評価を受ける、演出家中島諒人がつとめる。
また、 音楽には渋さ知らズの不破大輔、 舞台美術には建築家のアトリエ・ワンを迎え、 応募者200名のオーディションから選ばれた気鋭の俳優14名で、 この野外劇に挑みます。
【演出・中島諒人:コメント】
こんな状況だからこそ、みんなに芝居を見てもらいたい。 たくさんの人間が体の限りのエネルギーを注ぐ熱狂的な営みに、ふと足を止め、 可能ならじっくり心を委ねてもらいたい。 「不要不急」「エッセンシャル」という言葉は、 「生存」を最重要の基準としている。 本質的な意味での生存、 生きて存在すること、 ただ在ること、 一人ひとりの人間がそれぞれの輝きとともに生き続けることの大切さ、 それを支える社会のあり方が問われる今である。 21世紀日本の首都東京・池袋の真ん中でのこの野外劇は、 私たちの社会の来し方と行く先について、 いろいろな角度で考えてもらう機会になると信じている。
[中島諒人 (なかしま まこと) ]
演出家。 鳥の劇場芸術監督。
1966年生まれ。 大学在学中より演劇活動を開始。 2004年から1年半、 静岡県舞台芸術センターに所属。 2006年より鳥取で廃校を劇場に変え、 「鳥の劇場」をスタート。 2000年以上の歴史を持つ文化装置=演劇の本来の力を社会に示し、 演劇/劇場の深い価値が広く認識されることを目指す。 演出作「老貴婦人の訪問」(デュレンマット)、 「剣を鍛える話」(魯迅)、 「三文オペラ」(ブレヒト)、 「葵上」(三島由紀夫)など。 2003年利賀演出家コンクール最優秀演出家賞。 2010年芸術選奨文部科学大臣新人賞。 BeSeTo演劇祭日本委員会代表。
■ 「 NIPPON ・ CHA! CHA! CHA! 」あらすじ
1964年東京五輪の直前(のような時代)、 高度経済成長の真っ只中の東京下町(のような場所)。 つぶれかかった靴工場天下一靴店。 給料の不払いが続く中、 若い職人イケダくん、サトウくん、タナカくんが懸命に運動靴を作っている。 10代の青年カズオが姉アキコともに訪れ、 働かせてほしいと頼む。 金策に疲れ果てた社長オオヒラは聞く耳を持たない。 が、カズオに長距離走の才能があることを知った娘ハナコは、 彼を雇い入れる。 カズオに自社の運動靴を履かせ、 マラソンランナーとして活躍させることで、 天下一靴店の名を売り、 製品を売り出そうというのだ。
目的達成のために、 ハナコは古い友人フクダとミキに声をかける。 ハナコに思いを寄せる二人は申し出を引き受け、フクダはコーチとして、 ミキは広報係としてカズオの活動を盛り立てる。 さらに、 喫茶「ラ・ムール」のママやウエイトレス、 小学校の音楽教師スズキ先生も巻き込みつつ、 カズオはマラソンデビューし、まさかの快進撃。 天下一靴店の業績はグングン伸び、社長、 ハナコ、 イケダくんら職人の生活も夢のように向上する。 カズオは、 オリンピック代表選考のための極東大マラソンに出場が決まるが……。
[如月小春 (きさらぎ こはる) ]
劇作家、 演出家。
1956 年東京都生まれ。 劇団「NOISE」を主宰、 音楽の生演奏、 映像などとのコラボレーションから、 従来の演劇の枠にとらわれない多くの実験的舞台を生み出す。 野田秀樹、 渡辺えり子らと 1980年代の小劇場の旗手として注目を集める。 代表作に「ロミオとフリージアのある食卓」「家、 世の果ての…」「MORAL」「MOON」「夜の学校」など。 また、 創作者としての活動にとどまらず、 周辺環境整備にも尽力し、 アジア女性演劇会議実行委員長・ 日本ユネスコ国内委員会委員・兵庫県立こどもの館演劇活動委員・立教大学講師なども歴任。 2000年12月逝去。 享年44。
東 京芸術祭2020 野外劇 「 NIPPON・CHA! CHA! CHA! 」 企画概要
■公演概要 東京芸術祭2020野外劇「NIPPON・CHA! CHA! CHA!」
作:如月小春 上演台本・演出:中島諒人(鳥の劇場)
総合ディレクター:宮城聰(演出家、 SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督)
日程:2020年10月18日(日)~25日(日)17:30開演 [東京芸術祭2020会期中]
会場:GLOBAL RING THEATRE(池袋西口公園野外劇場)
主催:東京芸術祭実行委員会
共催:鳥の劇場運営委員会
■キャスト
ホリユウキ (DULL-COLORED POP) 斎藤友香莉 絵理子 (劇団ホチキス) 菅沼岳 木村聡太 嶋村桜
川鍋知記 宮下泰幸 三橋麻子 小口響郁 下地萌音 チカナガチサト 関森絵美 齊藤頼陽 (鳥の劇場)
■スタッフ
音楽:不破大輔(渋さ知らズ) 美術:アトリエ・ワン
音響:原伸弘(オハラ企画) 照明:大迫浩二
メインテーマ作曲:武中淳彦(鳥の劇場)
衣裳:KiRi(tathagata) ヘアメイク:安田茉耶(鳥の劇場)
舞台監督:岩崎健一郎(ニケステージワークス)
演出助手:中井尋央(ステージワークURAK)
テクニカルマネージャー:八木清市、 後藤恭徳(ニケステージワークス)
宣伝美術:安藤理樹
制作:北川大輔 大中小 / 神田圭美(鳥の劇場) 甲斐荘秀生
企画製作:佐藤商事株式会社
■チケット
500円(当日同額・全席自由)
チケット発売 2020年9月26日10:00より
東京芸術祭公式ウェブサイト( https://tokyo-festival.jp/ )にて
■東京芸術祭について
東京芸術祭は、 東京の多彩で奥深い芸術文化を通して世界とつながることを目指した都市型の総合芸術祭で、 2016年から開催しています。 2018年より、 総合ディレクターとして就任した宮城聰氏(演出家、 SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督)と各事業のディレクター(プランニングチーム)との協働体制で展開しています。
【開催概要】
名称:東京芸術祭2020
会期:2020(令和2)年9月30日(水)~11月29日(日)
会場:東京芸術劇場、 あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)、
東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)、
GLOBAL RING THEATRE(池袋西口公園野外劇場) ほか 池袋周辺エリア
主催:東京芸術祭実行委員会
[豊島区、 公益財団法人としま未来文化財団、 フェスティバル/トーキョー実行委員会、
公益財団法人東京都歴史文化財団(東京芸術劇場・アーツカウンシル東京)]
▼東京芸術祭公式サイト ※東京芸術祭2020のサイトは只今準備中です。
https://tokyo-festival.jp/
■SNS公式アカウント一覧
Facebook: https://www.facebook.com/tokyofestivalsince2016/
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