粕谷雄太、 関根優那登壇!バーチャル演劇『モテロボ』完成記念イベント開催レポ@池袋HUMAXシネマズ

バーチャル演劇『モテロボ』の完成を記念したスペシャルイベントが開催された。
一般公開に先駆け本編をどこよりも早く初公開。そして出演声優の粕谷雄太や関根優那、VTuberの西山光と羽原ゆとりも参加してのトークショー。さらには精神科医であり本作の原作者ゆうきゆうが作中に描かれる心理学について語るとのこと。
オンライン生配信で世界中どこからでもご鑑賞頂くことが可能。今回のイベントはオンライン配信やマスコミ取材などを目的として開催されるものであるが、映画館の大スクリーンで鑑賞のまたとない機会。会場観覧のVIPチケットを限定30名様に限り用意された。幸運な30名とともに9月18日(金)20:00〜、イベントは始まった。
まずはMCの尾川楓が登壇し、作品の解説を。それから”本編”。「僕は、女性経験がない」というモノローグから始まる。およそ13分ほどの短編であるものの、ストーリーと設定の面白さ、そして何よりもバーチャル、動きが滑らかで観やすく、そして”演劇”、つまり映画やTVドラマなどの映像作品と違い、カット割りがないのだ。ここが”演劇”と銘打っているところ。オチもウイットとユーモアと、そしてちょっとシニカル。登場人物全てに共感できる部分があり、そこは原作者ならではの洞察力といったところであろうか。

本編終了後はトークイベント、まずは原作者のゆうきゆうと脚本・演出の貞方祥が登壇、大きな拍手。
貞方祥は「コロナだから考えたのではなく、およそ1年半ぐらい前から考えていた」と企画発端の時期を語る。そこへ、予期しない新型コロナウイルス蔓延でイベントというイベントは中止や延期に追い込まれた。そんな状況が図らずもこの企画を後押しした格好だ。続けて「劇場にとらわれない演劇を考えた」と語る。この状況で新しく生まれたもの、Zoomを使ったリモート演劇に映像を駆使した芝居、VRを使ったものなど、この2020年、大きな転換期を迎えている。さらに「海外に演劇を持っていくのは大変で実現しづらい。でもデジタルなら!と考えたのがきっかけですね」とコメント。
そして初めから長い上演時間はちと大変!そこで短編から、というわけだ。それを聞いて原作者のゆうきゆうは「なるほど」と関心することしきり。生身の人間が演じる場合、例えば、双子が出てくる設定なら本物の双子をキャスティングするか、そっくりにメイクするか、であるが、バーチャルなら「コピペ」でOKだ。そして物語にはロボットが登場する。生身の人間に近いロボットという設定だが、よく見ると…瞬きしてない!ここはCGならでは。ロボットを生身の人間が演じる場合、瞬きNGというわけにはいかない。貞方祥は「これからいろんな作品にチャレンジしたい」と意欲的。そしてゆうきゆうは作品がバーチャル演劇になったことに関しては「嬉しいです」とコメント。そこで作品の大きなポイントである”モテるには?”について貞方祥から「どうしたらモテますか?」という直球質問。答えは「話すのは1/3、聞くのは2/3、聞くことに徹することが重要です」、聞き上手は話し上手、よく聞くことであるが、これが難しい。さらにゆうきゆうは「アピールするために話すと相手は引いてしまう」と言う。そういえばよく見るテレビドラマでも延々と喋っている相手にドン引きするシーンはよく見かける。しかし、ただただ聞き続けるのではなく…「自分から話しかける、例えばクラスで人気のある幼稚園児もそうです」と語る。そしてモテる秘訣は「『ど』で始まる言葉、『どこから』とか『どうして』とか、質問することです。うまく話を聞き出して、そして同意をすること、そして共有性を出すことです」と回答。うーん、メモメモ。さらに「男女共通です」と語る。話は尽きず、ゆうきゆうは「あらゆる世界に妄想を広げたい」と語るが、この「モテロボ」自体、妄想たっぷりだ。

今度は出演者トークコーナー、ユウト役の粕谷雄太とキクカ/シラベ役の関根優那が登壇、大きな拍手が起こった。このバーチャル演劇出演の感想は2人とも「楽しかった」。粕谷雄太は「(オファーがきた時)めちゃくちゃ面白そうなのですぐに返事をしました。前にも朗読劇はやったことはあるのですが、これは本当に面白かったです」とコメント。さらに「(でも)わからないことだらけで…出来上がった映像に声をあてるわけですが、アニメとは違う楽しさですね。普段の仕事プラスα、新しい発見がありました」と語る。

関根優那はアフレコ自体が初めてと言う。「緊張して。映像に合わせて声をあてるのは難しかったです。映像のスピードに合わせないと。しかも二役だったので、ちょっと反省点もありつつ」とコメントしたが、出来栄えはなかなか。それからヒカリ役の西山光とユトリ役の羽原ゆとりがバーチャルで参加。21世紀!西山光は「また、やってみたい」と言い、羽原ゆとりも「演劇は初めて。頑張りました!」と語る。それにしてもバーチャル演劇の可能性を示した作品。粕谷雄太は「なんでもできる気がする」と言い、関根優那も「動きがすごくリアルで素敵です。幅が広がると思います」とコメント。それから主題歌、MVが流れたが、なんと、歌唱している新田ほのかが作成!おお〜。

最後にPR、ゆうきゆうは自分の漫画を、それぞれみなさんPR。そしてこのバーチャル演劇の企画者であり、脚本・演出の貞方祥は「(関根優那の方を見て)今日は奇しくも『サクラ大戦』のチケット発売日(舞台版の『サクラ大戦』の天宮さくら役は関根優那)でもあり、始まりのいい1日です。バーチャル演劇、いろんな形にチャレンジしたい。カット割りもあえてしていません。今後ですが、長編にチャレンジする準備をしています。このチームはこれからも続きます!」と締めてトークエベントは終了した。
2020年9月25日(金)よりYoutube他にて無料公開!VRChat特設シアターでの上映も決定!9月26日(土)・27日(日)、各回30名限定(詳細URL:https://note.com/hmx_vr/n/nf96d1ac14f36 )。主題歌「モテモテのワタシ」は主要音楽配信サイトにて9月18日ON SALE!

<概要>
第1弾作品
「モテロボ」
原作:ゆうきゆう
脚本・演出:貞方祥
キャラクターデザイン:佐藤マコト
キャスト:粕谷雄太(ユウト役) 関根優那(キクカ/シラベ役) 西山光(ヒカリ役) 羽原ゆとり(ユトリ役)
主題歌:新田ほのか
企画製作:SHOWMAN’S

[イントロダクション]
僕は、女性経験がない。今は二十四歳。社会人になって二年目だ。
勤めている会社のランクも、年収も、決して悪いとは思えない。しかし、恋愛がうまくいったためしがない。
好きなコを前にすると、緊張して思ったように話せないのだ。そんな僕の家に、こんなチラシが入っていた。
「モテモテ研究所 受講生募集!~ロボットで安心!」。興味をひかれてその研究所をたずねると…!?
累計300万部突破の『マンガで分かる心療内科』原作の精神科医ゆうきゆう先生の小説デビュー作品。
心理学のエッセンスが詰まった今までにないSFエンタメ小説を初のバーチャル演劇化。
脚本・演出は2.5次元舞台やガールズミュージカルで定評のある貞方祥、キャラクターデザインは「サトラレ」の漫画家、佐藤マコト先生が担当します。

公式HP:http://www.showmans.co.jp/moterobo/index.html
(C)2020 ゆうきゆう・SHOWMAN’S
取材・文:高 浩美