生瀬勝久が!池田成志が!古田新太が!PARCO劇場オープニング・シリーズ “ねずみの三銃士”第4回企画公演『獣道一直線!!! 』 3つの殺人事件が… 闇が闇を… なぜか笑いがこみ上げる

演劇界のチームリーダーである、生瀬勝久、池田成志、古田新太が“今、一番やりたい芝居を、自分たちの企画で上演したい!”思いで結成された“ねずみの三銃士”による企画公演。
第4弾となる今作も前3作同様に、ねずみの三銃士発案のネタをベースに、宮藤官九郎が新作を書き下ろし、河原雅彦の演出、お楽しみのゲスト俳優を迎え、6年ぶりに新生PARCO劇場オープニング・シリーズとして還って来た。共演に山本美月、池谷のぶえ
とにかく最強メンバーが集結、毎回PARCO劇場で上演を企てて来た大人気シリーズである。2004年の第一回公演「鈍獣」では第 49 回岸田國士戯曲賞を受賞し、のちに映画化。2009年の第二回公演「印獣」では主演に大女優・三田佳子を迎え、豪華競演が実現し、そして、2014年の第三回公演「万獣こわい」では第22回 読売演劇大賞優秀作品賞受賞するなど、いずれも大きな話題をさらっている。開演前のアナウンス、かつてと違い、咳エチケットなどの諸注意が流れる。それから始まる。

舞台に一人の男が座っている、うつむいてガタガタ震えている。それから、だいたい同じ年齢ぐらいの男が入ってくる。足音、これがやたら大きい。入ってきたのはぽっちゃりした、ちょっと強そうな女性、スーツを着ている。ここはオーデション会場、女性は主催者、名前は、ぱわ原雅ぴ子(池谷のぶえ)、男たちは生汗勝々(生瀬勝久)、池手成芯(池田成志)、古新田太(古田新太)、名前だけで可笑しい!しかも、ぱわ原雅ぴ子の歌に合わせて3人の男が踊るシーンも!


シュールでおかしく、シニカルな展開、ドキュメンタリー作家の関(宮藤官九郎)は苗田松子(池谷のぶえ)が『魔性の女』と呼ばれる噂を確かめるべく、本人の取材を始めるのであった。その事件とは独身男性3人が殺害、しかも苗田松子と名乗る女性と関係を持っていた。関は生汗勝々(生瀬勝久)、池手成芯(池田成志)、古新田太(古田新太)とともに3つの殺人事件のドキュメンタリー撮影を始める、というのがだいたいの流れ。その3つのケースが舞台上に、これがとにかく哀愁もあり、それでいて思わず笑いが!しかも生瀬勝久、池田成志、古田新太が!面白すぎなくらいにいろいろとやってくれる。

池谷のぶえの怪演も強烈、山本美月が関の妻と苗田松子(EDを飲んだ被害者の目に映る苗田)を演じるのだが、彼女が登場するシーンは”清純”な風が吹くかのようで、ガラッと雰囲気が変わる。笑いながらも、謎が謎を呼ぶ展開。また、自分がメインでない時は生瀬勝久、池田成志、古田新太が!いろいろとやるので、ここは注目ポイント。また舞台中央にスクリーンがあり、舞台上のカメラの景色を映し出すのだが、これがドキュメンタリーぽく、雰囲気を盛り上げる。1幕(約70分)が公開されたが、『事件の闇』が気になるも、1幕だけでも強烈な場面が多く、電車の中での思い出し笑いに注意(笑)。タイトルの『獣道一直線!!! 』の意味は劇場で!

なお、コメントも!
[宮藤官九郎]6年ぶり4回目俳優としては初出場の宮藤です。関というドキュメンタリー作家の役ででています。自分で書いたストーリーを全く知らないテイで取材するという演技が、こんなに難しいとは思っていませんでした。「お前が書いたんちゃうんけ」と一瞬でも思われたら負けですので。なおかつ、三銃士と池谷のぶえさんが全力でふざけたおす中、全く面白いことを言わずに笑いを取らなきゃいけない。難しい。でも、山本美月さんの夫という自分以外の作家は絶対に書いてくれないので、楽しんで演れるよう、とにかく免疫力を高めていきたいです。

[河原雅彦]

僕はいつだってこんな芝居を観たいと思っていて、今回もただただそんな気の違った芝居になりました。ねずみの三銃士が結成されて16年・・・未だに自分たちで作るしかないですよね。他に誰も作ってくれませんから。注意事項としては替えのマスクをご持参されるといいかも。
それくらいにご自身の飛沫でマスクが濡れると思います。
演出している僕が何度もそうなりましたもの。
思わず笑っちゃうとこ多くて。

[生瀬勝久]
私事ですが、この春、実現しなかった舞台があり、忸怩たる思いで過ごしていました。
今回の芝居も、どうなるのかとても心配な毎日でしたが、ようやく初日を迎えらえそうです。
出演者、スタッフ一同、お客様に「ああ、やっぱり生の舞台は良いね」と言っていただけるよう、
精一杯創りました。劇場でお待ちしております。

[池田成志]いよいよ「獣道一直線!!! 」初日です。このコロナ禍の中、演劇というものの価値が各人各位で変容したり、向上したり、下降したりしている中、我々は敢えてというか、寧ろ必要以上にいつもの、スタイルでお送りいたします。PARCO劇場始め各地でやります劇場の感染対策は、しっかりやっておりますゆえ、ご心配は重々承知ごもっともでございますが、2、3時間の間、やな事忘れにきませんか?……でもどうしよう、もっとやな気持ちにさせちゃったらヨロシクです。

[古田新太]開幕直前を迎えて、鋭意努力中です。宮藤くんのホンは、表は愉快だけど裏は忙しく、ずっと着替えています。短いコントの目白押しです。全体的に少し怖いお話になると思うのですが、それまでにはお客様には下品なお笑いを楽しんでいただくべく工夫しています。おいらは工夫という言葉が大嫌いなのいです。工夫をして良くなった試しがありません。ですからなるべく思いつきでやろうと思っていますが工夫せざるをえません。なぜならば、工夫をしないと上手くいかない構造になっているからです。頼んだ人間としては、良くもまあ、こんな面倒臭いホンを書きやがるものだと。それを演出のリーダーがきっちりやろうとするから、我々アクターは大変です。今回の裏のテーマは、「俳優って大変ね」です。それを少しでも感じていただけたら幸いです。

[山本美月]
何事もなく皆で無事に初日を迎えられそうで安心しています。
稽古が始まったばかりの時は、6年ぶり人生2度目の舞台、久しぶり過ぎて右も左もわからない状態だったので、毎日緊張ばかりしていましたが、みなさん優しく丁寧に、いろんな事を教えていただけました。日々勉強の毎日です。
本番も精一杯頑張ります。
たくさん笑えて面白いけど、ちょっとこわい素敵な舞台を是非多くの方に楽しんでいただけたらと思います。
劇場でお待ちしています。

[池谷のぶえ]
1作品にお一人出演してたら充分の、演劇魔人が集うねずみの三銃士…に加え、演出の河原さん、脚本・初共演の宮藤さん、舞台で初共演の美月ちゃんと、刺激的な作品づくりの日々でした。このような時期に舞台ができること、それもこんなにぶっ飛んだ作品ができることに感謝です。実際のとある事件が元になっているのでそうした見方もできますが、全く違う見方もできると思います。個人的にはなぜだか泣けてきます。ぜひ皆さまの楽しみ方でご覧ください。

<あらすじ>
一面識もない独身男性3人が殺害された。
殺害方法も三者三様。無関係と思われた3つの事件。
被害者の共通点は、大金を持っていて、婚活サイトに登録していた。
そして同じメーカーのED治療薬を飲んでいた。
事件に関心を持ったドキュメンタリー作家が取材を続ける中で浮かび上がってきた1人の女性の存在。
『苗田松子』
3人の被害者は、苗田松子と名乗る女と、関係を持っていた。
なぜこんな女に騙されるのか。男たちは耄碌していたとしか思えない。
しかし、苗田松子を取材するうちに自身も事件の闇に取り込まれ……。

<公演概要>
PARCO劇場オープニング・シリーズ “ねずみの三銃士”第 4 回企画公演「獣道一直線!!!」
作:宮藤官九郎 演出=河原雅彦 出演:生瀬勝久 池田成志 古田新太
山本美月 池谷のぶえ 宮藤官九郎
企画: ねずみの三銃士 プロデュース: 株式会社パルコ

【東京公演】
日程:2020年10月6日(火)~11月1日(日)
会場:PARCO 劇場(渋谷 PARCO 8F)
入場料金=10,000 円(全席指定・税込)
U‐25 チケット 6,000 円(観劇時 25 歳以下対象、要身分証明証、前売販売のみ、当日指定席券引換)
チケット詳細近日公開。
一般発売日=9 月 12 日(土)
お問合せ=パルコステージ03-3477-5858(時間短縮営業中) https://stage.parco.jp

ツア〜〜 スケジュール
【長野公演】
2020年11月5日(木)~8日(火)   まつもと市民芸術館
主催:一般財団法人松本市芸術文化振興財団 サンライズプロモーション北陸
【北海道公演】
2020年11月13日(金)~15日(日・祝)  カナモトホール(札幌市民ホール)
主催:サンライズプロモーション東京
【京都公演】
2020年11月19日(木)~23日(月・祝)  ロームシアター京都 メインホール
主催:サンライズプロモーション大阪 共催:ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)
【福岡公演】
2020年11月27日(金)~29日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
主催:ピクニック
【高知公演】テレビ高知開局50周年記念公演
2020年12月3日(木)~6日(日) 高知県立県民文化ホール オレンジホール
主催:テレビ高知 高知県民文化ホール サンライズプロンモーション東京 パルコ
【沖縄公演】浦添市市制50周年記念事業・PARCO-CITY 1st Anniversary
2020年12月11日(金)~13日(日) アイム・ユニバース てだこホール
主催:ピクニック

<過去企画公演 概要>
パルコ・プロデュース ねずみの三銃士
「鈍獣」/2004 年
作:宮藤官九郎 演出:河原雅彦
出演:生瀬勝久・池田成志・古田新太 / 西田尚美・乙葉・野波麻帆
*2004 年 7 月 31 日-8 月 22 日 PARCO 劇場 他 大阪、神戸、広島、福岡にて上演
「印獣」/2009 年
作:宮藤官九郎 演出:河原雅彦
出演:三田佳子 / 生瀬勝久・池田成志・古田新太 / 岡田義徳・上地春奈
*2009 年 10 月 13 日-11 月 15 日 PARCO 劇場 他 札幌、新潟、名古屋、大阪、福岡 にて上演
「万獣こわい」/2014 年
作:宮藤官九郎 演出:河原雅彦
出演:生瀬勝久・池田成志・古田新太 / 小池栄子・夏帆・小松和重
*2014 年 3 月 15 日-4 月 8 日 PARCO 劇場 他 札幌、仙台、新潟、松本、名古屋、大阪、福岡、沖縄 にて上演