スタジオライフ還暦コンビ 藤原啓児 & 倉本徹 『60-60の会』 「或る俳優の物語~もう1つのクリスマスカロル~」

スタジオライフ、倉本・藤原コンビ、世の中から見たら愚かに見えるような道を、愚直に歩き続ける、「60―60の会」発足!

<「60―60の会」企画公演に寄せて>
2020年5月、倉本・藤原は何時の間にやらという感覚で還暦を迎えることが出来ました。 誕生日当初は自覚症状全くなし。。。ただ日々の中で現れて来る心身の綻びに苦笑いしながら誕生日当日を迎えていたのが正直なところです。
今まで誕生日と云えば通過事例でしかなかったのですが。。。。1960年生まれの我々は『60歳―還 暦』という節目の年を新型感染症に見舞われ、殆どの同世代が祝って貰えなかったとのニュースを聞 き、ならば2020年中に二人で『赤いちゃんちゃんこ』を羽織ろうではないかと思った次第です。事の 始まりは、全く恥ずかしく情けない程、個人的で私的な企画意図だったのですが、喪失の人生の始まり に二人なりの振り返りと、今後遣ってくるであろう不測の事態を仕合せて行く為の意思表示にしたいと 思うようになりました。
還暦・・・これまた新たなり! 暦が一回りして新たなスタートの2020年のはずが、奇しくもコロナ渦での世界的変動の年となりまし た。世の中が大きく変わるという早速の不測の事態のなか、新たな第一歩踏み出す為には思い付いた 事は何でも進めてみようと考える様になりました。
全く我儘な爺いの話しです。。。。
そこで何時も頭から離れなかった、今年七回忌を迎えた喜一朗さんのことです。 喜一朗さんが亡くなったのが64歳です。 僕達が還暦を迎えた今、改めて、喜一朗さんは余りにも早くに逝ってしまったのだと思います。その年 まで僕達はあと4年です。少しでも長く芝居を続けるのが、喜一朗さんとスタジオライフへの恩返しに なるのではないだろうか、、、、、 「60-60の会」で年に一回公演を企画して、あと5回を目標に続け、喜一朗さんへ感謝したいと思いま す。 願わくば、どちらか一人がこの世からお暇するまで続け、最後は残った方が一人舞台を行い締めくくる と云う。。。「赤いちゃんちゃんこ」から「白い左前の着物」を着るまでの企画に出来れば、なんて思ってたりしています。
喜一朗さん七回忌、突如現れた新型感染症ウィルス、倉本・藤原の還暦、、、、、、 この企画で、自分達の心の中にある、言葉にならない思いを知り、聡明な、敏い、誤りのない老人なるためではなく(なれないし!)、世の中から見たら愚かに見えるような道を、愚直に歩き続ける糸口を見出すことが出来ればと考えております。

藤原 啓児
倉本 徹

<概要>
『60-60の会』朗読劇公演
「或る俳優の物語~もう1つのクリスマスカロル~」
脚本:松田 環 (劇団しゅうくりー夢)
演出:倉本 徹
出演:藤原 啓児 倉本 徹
日時:2020年12月28日(月) 18:00~
29日(火) 14:00~ *開場は40分前ヨリ
会場:ウエスト・エンド・スタジオ