「舞台『ハイスクール!奇面組3』~危機一髪!修学旅行編~」11月18日 草月ホール 開幕。
今回は第三弾、奇面組の面々は修学旅行にいく。
その旅先で起こることは!?いや、いく前から!!
まずは開演前のアナウンスは事代作吾(なだぎ武)。BGMは昭和な歌謡曲、会場はあの時代にタイムスリップしたかのような。会場になっている草月ホールは1977年に開場、この作品も集英社の『週刊少年ジャンプ』にて『3年奇面組』は1980年から連載が始まっているので、劇場と作品がほぼ同じ世代。
舞台上にキャラクターが次々と登場する。架空の学園である「一応高校」、奇面組はその名の通り、変な顔の五人組、舞台版は初演から、その再現度の高さと次から次へと繰り出すギャグで観客を笑いの渦に。今回もしょっぱなから!
修学旅行は生徒だけでなく、教師も浮かれまくり(笑)。そして奇面組の面々、しっかりと期待通りに遅刻!しかも新幹線は走り出している!一緒に走ってる!無理やり、乗ろうとしている!良い子のみなさんは真似しないでください状態!全力で!乗った!!
目的地は修学旅行の定番、京都。そして京都といえば…鹿、鹿といえば…鹿せんべい!そこで!何者かが!せんべいを横取り!ポニーテールの野性味溢れた女の子が!唸っている!!彼女の正体は!? 痩猪エルザ(宮澤雪)、何者かに追われている様子。このの話に修学旅行のドタバタがクロスして!ものすごい修学旅行に(大笑)。
テンポよくストーリーが展開、まくら投げ(大まくら投げなだけに特大の!も登場)にまさかの!?○○(布団にジメッとしたシミが)に、布団をずらして自分がやったことにならないように画策したり、恋愛模様もあり、これらが怒涛のごとくに!見るからに怪しさ満点なグループ、エルザを捕まえようとするが、エルザをかばう一応高校の面々、冒険活劇の様相を帯びてきたり。
敵を欺くために変装も(もちろん精巧な変装ではない)!さてエルザを捕まえようとしている”悪いやつら”の目的は????相変わらずのドタバタ状態で、てんやわんや。
ギャグがどこか懐かしく、あれ?自転車のハンドルが(笑)、それで走る!(一部の観客は「これはどこかで見たような」と別の作品を思い出す)、敵に向かって臭い武器を!そのあまりの臭さに自分たちも!また一堂零(平野良)が!超変態だったのに?!あれ?どうしたの?そして似蛭田妖(横井翔二郎)、雲童塊(梶原颯)、切出翔(荒一陽)、天野邪子(田中美麗)が場面は少ないがしっかりと存在感を!
そして活躍!河川唯(和田まあや)は零に…宇留千絵(西田薫子)は元気に!相変わらずの春曲鈍(宮下雄也)、一堂零はじめ冷越豪(寺山武志)、出瀬潔(もう中学生)、大間仁(高木晋哉)、物星大(井深克彦)、5人で大騒ぎなシーンは”お約束”。先生方も!事代作吾(なだぎ武)の熱血ぶりに若人蘭(倉田瑠夏)のお嬢様ぶり、日条左半次(桜庭大翔)、若人を巡って事代と恋のバトル!
上演時間は休憩なしの約1時間55分。ノンストップで笑っぱなし、どんよりしたご時世には笑いが一番。もちろん、ラストはハッピーエンド。また劇場にいくことができないファンには千秋楽ライブ配信も!アニメ、コミックのエピソードが随所に散りばめられ、それをうまく構成してオリジナルに。単純な2.5次元にするのではなく、舞台ならではの緩急つけた構成にして、また3回目ということもあり、全体としてはこなれた印象、初演からのキャストに新キャストがうまく加わり、良いチーム感。何も考えないでひたすら笑いたい舞台。公演は23日まで。
<公演概要>
公演名:「舞台『ハイスクール!奇面組3』~危機一髪!修学旅行編~」
公演期間: 2020年11月18日(水)~11月23日(月・祝)
公演会場: 草月ホール
原作:新沢基栄(集英社文庫コミック版)
脚本:田中大祐
演出:なるせゆうせい(オフィスインベーダー)
出演:平野良・寺山武志・もう中学生・高木晋哉(ジョイマン)・井深克彦/和田まあや(乃木坂46)・西田薫子/ 宮下雄也/なだぎ武ほか
企画・製作:2020舞台「ハイスクール!奇面組3」製作委員会
★公式サイト: https://kimengumi-stage.jp/
★公式Twitter: https://twitter.com/kimengumi_stage (@kimengumi_stage)
チケット問合わせ:
キョードー東京 TEL0570-550-799 (平日11:00~18:00/土休日10:00~18:00)
公演問合わせ:
東映ビデオカスタマーセンター
TEL0120-1081-46 (受付:月曜〜金曜10:00〜13:00、14:00〜17:00(土・日・祝祭日を除く))
©新沢基栄/集英社・2020舞台「ハイスクール!奇面組3」製作委員会
取材・文:高 浩美