大野拓朗,新納慎也,吉野圭吾,渡辺大輔 ,咲妃みゆ,平野綾,北翔海莉そして玉野和紀,豪華出演陣!『NEW YEAR’S Dream』ひたすら楽しいエンタメショー@明治座

2019年8月に上演し、好評を博した『Summer Night’s Dream』の第二弾!2021年1月5日開幕!公演は11日まで。
ミュージカルナンバー、ジャズナンバー、シャンソン、歌謡曲の名曲など多彩なナンバーに加えて、スケッチ・コメディー、オリジナル・ショートミュージカルなど、前回より更にパワーアップした内容で華やかに新春を彩る。
新年にふさわしい豪華な出演者が勢揃い!2021年の初夢は、明治座で見る最高のエンターテイメントショーで決まり!
構成・脚本・演出・振付は数え切れないくらいのショーを手がけている玉野和紀。

付の音が響き、幕開き、大きな拍手。順番に新年にふさわしい口上を述べるが、ダジャレなどを交えたユーモアあふれる言葉に初っ端から笑いが起こる。新年らしい雰囲気。新納慎也がこの2021年で芸能生活30周年だそうで「新納慎也、16歳」と笑わせたり。この和っぽい雰囲気から一転してタキシード&ドレス姿に!ここから「It’s show time!」。

全員でミュージカル映画『SONG』の「FAITH」、そして次々とミュージカルファンならよく知っている曲が次々と。『メリー・ポピンズ』『ラ・カージュ・オ・フォール』『ウイキッド』『モーツァルト!』『キャバレー』の聴けばすぐにわかるナンバーを順番に。それぞれがソロで歌う、皆、芸達者であるが、ここでそれぞれの持ち味がわかる。最初からエンジン全開モード。しかし、ショーばかりではない。ちょっとしたコメディシーンを入れるのが玉野和紀らしいところ。喫茶店のセット、玉野がマスター、そこへ超ミニスカートの北翔海莉が!かなりのブリブリモードで登場、バイトがしたいという。履歴書に記載の…年齢は23歳(笑)、大真面目におバカをやる、清々しさも感じる。もちろん不採用(笑)、それから、吉野家(吉野圭吾)だけど八百屋とのたまり、人参ばかり(人参といえば、この歌!が出ますよ)。そんなこんなの喫茶店、こんな店に入ったらおもしろすぎて長居しそう!それから短いコメディシーンがポンポンとテンポよく、これを日本のヒット曲で綴る。懐かしい昭和の曲も!懐かしのアイドルの曲も!これが、場面に歌詞がぴったり!客席は「次はどんなギャグが出るのか、どの歌と合わせるのか」という期待の空気感。このコメディスケッチシーンが何とも言えずおかしくもなぜか温かい、飽きさせない構成。ここが玉野和紀のセンス、唯一無二だ。1幕の最後は全員で「One Love」を熱唱。

休憩を挟み、2幕は幕前で子供が亀をいじめているシーンから…いや、亀も負けてはいない、子供を叩いている(笑)、そこへ浦島太郎…いや、浦島拓朗(演じているのが大野拓朗だから)がやってきて亀と子供達の喧嘩の仲裁、金で解決(笑)。亀はお礼に竜宮城へと浦島拓朗を連れて行くが、そこに待ち受けていたのは…甘すぎる罠!美人な乙姫たちに、サービス過剰な接待、竜宮城とは言ってもキャバレー、拓朗の運命は?そこは劇場で!
そんなオチに笑いつつ、場面は変わり、玉野和紀のTAP、軽くやっても超絶テクニック、曲は「クレイジー・フォー・ユー」、

そして吉野圭吾や咲妃みゆ、渡辺大輔、新納慎也が熱唱。それからトークタイム。稽古の話や新年らしいトーク、お正月を色で例えると?のお題では「ゴールド」「シルバー」「レインボー」「黄色」などなど。そして初夢にちなんで思い出の夢などを語る。

トークの後は再び「It’s show time!」、ここは各自の持ち歌を、北翔海莉と咲妃みゆがオペレッタ『メリー・ウィドウ』、宝塚ファンなら、かなり嬉しいシーン、2013年月組・東京特別公演で共演した時の作品。お次は平野綾がミュージカル『レディ・ベス』から「秘めた思い」、2014年公演で初主演という思い出の作品。そして一転して曲調が変わり、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』より大野拓朗と渡辺大輔が「世界の王」を熱唱、大野はロミオ役、渡辺がティボルト役で共演している、息のあった歌いっぷり。そして同じく『ロミオ&ジュリエット』より「僕は怖い」を大野拓朗が歌う。そしてラストへ、ミュージカル『CHIKAGO』より「NOW A DAYS」を新納慎也と吉野圭吾が、それから全員が揃い、同じく『CHICAGO』から有名すぎる楽曲「AND ALL THAT JAZZ」、群舞がかっこいい、玉野の振付が光る。

それから北翔海莉が「CRY ME A RIVER」宝塚時代にディナーショーで歌っていた楽曲、そして、これを見ずしては帰れない!玉野和紀の「MR. BOJANGLES」、2007年に『THE TAP GUY』という作品を発表したが、この名曲「MR. BOJANGLES」と伝説のTAP DANCERであるBill Robinsonの生涯をうまくかけ合わせたミュージカルである。この曲で、きっと日本一であろうTAPのテクニックを披露、客席の全ての視線が玉野の足に釘付け。客席は水を打ったように鎮まり返り、TAPの音が曲に合わせて鳴り響いた。最後は、このショーにふさわしい締めくくり、曲は「THAT’S ENTERTAINMENT」。1953年に公開されたミュージカル映画『バンド・ワゴン』のために、ハワード・ディーツ(作詞)とアーサー・シュワルツ(作曲)が書下ろした歌曲。フレッド・アステア扮する落ち目の映画俳優が、やり手の演出家や友人の脚本家に誘われて、斬新な舞台作品に挑戦する決意を固めるシーンで用いられたが、その後、ジュディ・ガーランドが舞台で歌い、映画『ザッツ・エンタテインメント PART2』で主題歌としてアステアとジーン・ケリーが熱唱、MGMミュージカルを代表する歌曲に。ショウビジネス賛歌的な要素もあり、締めくくりにふさわしく、ここでショーは最高潮になり、終幕、であるが、観客総立ちでクラップ(掛け声はなし)、アンコールはなかったが、幕が開き、再びキャストが!大きな拍手で無事に初日が終わった。公演は11日まで!!!


<公演概要>
[構成・脚本・演出・振付・出演]
玉野和紀
[出演(男女別・五十音順)]
大野拓朗 新納慎也 吉野圭吾 渡辺大輔
咲妃みゆ 平野綾 北翔海莉
[ダンサー]
伊藤典子 輝生かなで 神谷玲花 原広実
[主催]
明治座
[日程]
2021年1月5日(火)~11日(月・祝)
開演時間 13:00/18:00/18:30
写真提供:明治座
明治座公式HP:https://www.meijiza.co.jp
取材・文:高 浩美