原作の「スタミュ」は、2015年10月に TV 放送されたオリジナル“ミュージカル”アニメ。 名門高校のミュージカル学科を舞台に、スターを目指す主人公達のライバル関係や友情、そして成長が熱く描かれた作品。2017年4月より6月まで第 2 期が放送され、2018 年10月には新作OVAの発売が、2019 年には第3期放送が予定。アニメ第 1 期のストーリーをメインに描いた初演に続き、第 2 弾では OVA(全 2 巻)にオリジナルエピソードを交えた物語が進行、原作でお馴染みの楽曲はもちろん、新曲や初披露となる 衣装も要注目!もうすぐ初日、稽古真っ只中、演出の吉谷光太郎と主演、星谷悠太役の杉江大志に初演の手応えや次回作品の見どころ等について語ってもらった。
「音楽芸能分野の名門校・綾薙学園っていう崇高な部分は全面に出そうみたいな部分はあった」(吉谷)「少年たちのキラキラなんです、少年たちの純粋さ。そこは『スタミュ』ならではの良さかな?」(杉江)
ーー初演の手応えを。
杉江:初演では「スタミュ」の良さをしっかりと詰め込んだ素敵な作品になったなとすごく思いまして、しかも僕としては初の座長だったので、いっぱいいっぱいだったのですが、お客さんに助けていただいて成功に終わったと思います。
吉谷:「スタミュ」のアニメイベントに一回、僕、トークショーに呼ばれて行ったんですよ、すごく受け入れられた感が!
杉江:よかった!
吉谷:あったかくて、「スタミュ」ファミリーの中に入れてもらった感じでした。
杉江:嬉しいですね〜。
吉谷:どうしても、そこには・・・・・・なんでもそうですが、「どんなもんなんだ」みたいな不安や懐疑的なものにぶち当たるなことってあるじゃないですか。でも、すごく受け入れてもらえた感はあった。イベントもそうだし、終演後のお客様の表情だったり・・・・・・。
杉江:そうですね。
吉谷:そういう意味では手応えはあった、実感は湧きましたね。
杉江:伝えたかったこと、届けてみたかったものが届いたっていう感じはしました。
――初演もアニメも見てますが、アニメの良さと舞台ならではのところがうまくミックスした感じがありますね。
杉江:はい。「舞台になってどんな風になるんだろう」みたいに思っていたアニメファンの方たちに舞台、生だからこそ出せる新しい「スタミュ」のエネルギーが届いたんじゃないかな?と思うんですね。
吉谷:アニメでは見れなかった楽曲の尺や、実際の汗など、生の舞台ならではな感じはしましたね。
――「スタミュ」自体がミュージカルスターになりたい人たちの話ってところがポイントだと思うんですよね。
吉谷:そうですね。アイドル物の舞台って多いと思うんですけど、これはアイドル的な要素の部分もちょっとありますが、ミュージカルっていうこと、音楽芸能分野の名門校・綾薙学園っていう崇高な部分は全面に出そうみたいな部分はあった。いわゆる『きゃー!』っていうものじゃなくて、ちゃんとしたミュージカルを見せようと・・・・・・。
杉江:キラキラしている作品っていっぱいあると思うんですよ。
――特にアイドルを扱っている作品のことですね。
杉江:アイドルの子たちがアイドルとしてやる、ライブとか・・・・・・これは表に出す「アイドルのキラキラ」なんです。これはそうじゃなく、「スタミュ」っていうのは、アイドルっぽいところはありますが、これは少年たちのキラキラなんです、少年たちの純粋さ。そこは「スタミュ」ならではの良さかな?って思いますね。
吉谷:ひたむきさね。
「いろんな意味で杉江大志っていうキャラクターと星谷悠太っていうキャラクターがすごくマッチングている」(吉谷)「僕としても初座長だったので、わかんなくってがむしゃらにやるっていうところが星谷悠太とシンクロするなって」(杉江)
――ミュージカルスターを目指す、歌唱シーンなどはある種のリアルと虚構がシンクロしているところはあると思いますね。これはアイドルの味付けはしてるけど、中身はガチな話。
吉谷:それのいいバランスの作品なんだと思うんです。ガチガチにミュージカル俳優目指しています!って言ったら多分楽しくなくて・・・・。
――疲れちゃいますね。
吉谷:音楽がキャッチーなので、ミュージカルっていう設定の中では、入りやすいですよね。ミュージカルって世間一般的なものとしては少し、敷居が高いイメージだと思うので。
杉江:うんうん。
吉谷:そうではなく、割と入り口がスッと入れる、敷居がいい意味で低いっていう形の作品で、肩肘張って観る作品じゃないから、入りやすい。
――程よいガチさ加減。
吉谷:そうそう。
――ストーリーはミュージカルスターを目指す若者たちの作品なので、舞台俳優として気持ち的にシンクロするところはあるかと思いますが。
杉江:僕としても初座長だったので、わかんなくってがむしゃらにやるっていうところが星谷悠太とシンクロするなって。
吉谷:しっかりと合致する部分、結構多いんだよね。
杉江:(笑)
吉谷:ビジュアルも相当、寄ってるし(笑)。そういうひたむきさとかがむしゃらだとか、ど直球でいくところとか、なんか失敗するところとか(笑)。
杉江:本当に!
吉谷:いろんな意味で杉江大志っていうキャラクターと星谷悠太っていうキャラクターがすごくマッチングしている初演でしたね。
杉江:うん、うん。
吉谷:他のキャストもそうだよね。
杉江:そうですね。
吉谷:team鳳もね、team柊も、なんか、自分たちとマッチングしてて・・・・・・たまたまなのかな?
杉江:キャスティングが素晴らしいです。
――うん、うん。
杉江:(笑)。
――みなさん、柄にあってる。
吉谷:言ってたよね、team鳳はいい意味でバラバラだよねと。
杉江:(笑)。
吉谷:team柊はまとまっている。それが初演の頃からいつの間にかそうなっているところがね。キャラクターはみんな、粒立っている。
杉江:最近、できること、できないことがわかって・・・・・・できないことに対しても一生懸命だし、team鳳は、エネルギーだけは同じ方向を向いていますね。
「今回は人間関係がクロスオーバーしているんですね」(吉谷)「ぶつかって(笑)やるっきゃないですね」(杉江)
――今回は、OVAの話を入れつつ、舞台ならではのストーリーも入っている、オリジナルストーリーって言うのでしょうか・・・・・稽古も進んでいるかと思いますが、どんな感じですか?
吉谷:曲数が多いので、振付はまだ全部終わってないですし、芝居シーンも部分的にやってるから通してやると、どんな感じになるのかは今の段階ではわからない部分がありますが、群像劇なんですね。今回は、人間関係の中でどういう感情を抱いて、誰かのために、とか、結構、繊細なものにしていかないといけないので、ちゃんと通した時にどういう感情の変化になっていくのか、ちゃんと組み立てていかないと薄っぺらなものになるし。今回は人間関係がクロスオーバーしているんですね。
杉江:ぶつかって(笑)やるっきゃないですね。前回は、わかりやすかったし、あの時、俺はみんなから全部受け取って、それでやる、やればよかったんです。僕としては、与えなきゃいけない部分もありながら、そこに対してそうじゃない単純な物量が増えてるから、大変だなって・・・・・・。
吉谷:(笑)
杉江:頑張ります!
吉谷:そうね(笑)
――チャレンジですね。
杉江:そうです。それにぶつかっていくのが星谷悠太ですから!
――そこが現実と虚構がシンクロしている!
杉江:星谷が!頑張っているんだよね。
吉谷:でも、1年経ったし、そこはレベルアップしてもらわないといけないし。やることも増やさないといけないし。
杉江:でも、前回もギリギリのいっぱいいっぱいで、なんとか立ち向かったところで、今回もぎりぎりのいっぱいいっぱいで、立ち向かっていくところだなっていうのはありますし、それが「スタミュ」だな、吉谷さんだなって思います。
――他のキャストさんも、ほぼ続投ですね。
杉江:そうですね。
吉谷:はい。
――チームワークもいいんじゃないですか?
杉江:チームワークという意味では前回より本当に上がったし、みんな、一歩踏み込んで話しているなって・・・・・・早い段階でそういう話ができているのは、僕は、それはすごくいいんじゃないかって思います。
吉谷:シーンの前とかにね。
杉江:僕自身、食い込んでいったりとか・・・・・見てていいなっていうところがすごく多いなと思います。「やってる、やってる」って。
「微妙な心情をどう積み重ねていくか。積み重ねていかないとダメだなと。そこができたら、きっと素敵なものになる」(吉谷)「そこをおろそかにしたら、絶対にできないと思うんです」(杉江)
――稽古は途中ですけど、見所は?
杉江:前回はteam鳳、team柊、華桜会だったのが、1年経ちまして、チーム毎ではなく人間関係が混ざり合ってるところは結構、見所です。
吉谷:人間関係がクロスしているんだよね。
杉江:混ざり合っている感じ、チームの枠を飛び超えていく感じですね。
吉谷:一つ、関係性が出来上がったところからの人と人とのつながりとか、さっき言ったような繊細な部分はあるし、華桜会メンバーの卒業っていうテーマがあり、その人たちにどうメッセージを伝えていくか、華桜会のメンバーたちは後輩に残していく。人に対する想いみたいなもの、その人に対して、どういう風なことをしていくかっていうこと、人間関係の部分でやっている感じ、そのあたりが見どころかな?もちろん、ショータイム、歌は前回に引き続き、っていうか、結果的に曲数は増えましたが、変わらずに派手にやっていく(笑)。芝居の繊細な部分はつけていきたいなと思っています。
杉江:繊細な部分は見どころで、そこをおろそかにしたら、絶対にできないと思うんです。
吉谷:みんな少し、大人になってる。
杉江:そうですね。
吉谷:みんながむしゃらだけでは通れない部分。ショーにしてもお芝居も一生懸命何か言っていれば通じるっていうことではなく、微妙な心情をどう積み重ねていくか。積み重ねていかないとダメだなと。そこができたら、きっと素敵なものになる。
――そこらへんは挑戦ですね。
吉谷:そうですね。
――要するに、勢いだけではいけないと。
吉谷:そういう力は初演の時にあったじゃない。
杉江:ありました。
吉谷:勢いっていうか、パワー、がむしゃらっていうところはあった。今回は、そこだけではダメなので、成長しないといけない。杉江大志の成長が見どころです!ふふふ。
杉江:ちょ・・・・・・(笑)。
吉谷:乞うご期待!はははは。
――これはいいですね(笑)
吉谷:もう!もう!
杉江:いえいえ、杉江だけではなくーーーーー(笑)
吉谷:最初のプロローグ、どアタマ!彼です!
杉江:いやあーーーーーーー(笑)
吉谷:ど注目してください!
杉江:杉江の成長も、もちろんーーーーー(笑)
吉谷:最初のダンスに注目!
杉江:各々ね、初演はいい意味で僕がしっかりと与えられたものを受け取って、担える部分になれればそれで走れた作品。今回に関しては僕が一人でやったところでなんともならない作品作りにはなっている。本当にみんなの力を集めて!集結しないといけなくなっている。全員が成長しないと!全員の成長が見どころです、乞うご期待(笑)
――キャストの成長、キャラクターの成長!
杉江:はい!
――勢いだけではいけない。
杉江:はい!
――杉江さんの成長を!
吉谷:乞うご期待!
杉江:(笑)
吉谷:見出しに!
――こういう記事がプレッシャー!
杉江:実はそのプレッシャーもわかんないくらい初演の時はがむしゃらだったんですよ。ところが今はプレッシャーをバシッと感じるようになっちゃって、ちょっとしんどいんですよ。
吉谷:期待値も上がっているし。
杉江:プレッシャーがどんなもんだか前回、わかってなかったんです。
――わかるようになったのは、成長している証拠ですね。
吉谷:座長姿を!杉江大志さんに注目を!
杉江:頑張ります!この作品には思い入れもありますし、感謝の気持ちもすごくありますから!
――ありがとうございました。
【概要】
<東京>
期間:2018年 7月 4日(木)〜11日(水)
会場:日本青年館
<大阪>
期間:7月 20日(金)〜22日(日)
会場:森ノ宮ピロティホール
LIVE VIEWING
【日 時】 | 7月22日(日) 16時30分開演/16:20頃 特典映像上映 |
【料 金】 | 3,600円(税込) |
【劇 場】 | http://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=CSDKjo4X |
【チケット】 | 一般発売:7月14日(土) 12:00 〜 http://eplus.jp/starmumu2-lv/ |
出演: 杉江大志、山中翔太、ランズベリー・アーサー、新里宏太
櫻井圭登、北川尚弥、丹澤誠二、星元裕月、滝澤諒、釣本南、TAKA
畠山遼/高野洸、鈴木勝吾・丘山晴己ほか
原作: ひなた凛
脚本: ハラダサヤカ
演出: 吉谷光太郎
振付: ただこ
主催: ミュージカル「スタミュ」製作委員会
公式サイト:http://star-mumu.com
公式Twitter: https://twitter.com/star_mumu(@star_mumu)
文:Hiromi Koh