舞台「デュラララ!!」~円首方足の章~ 開幕!

「デュラララ!!」は成田良悟作、ヤスダスズヒト絵による小説で、2004 年に電撃文庫(KADOKAWA)より刊行。
TV アニメ化のほかコミカライズ、ゲーム化もされ、大きくメディアミックスされたヒットタイトル。 これを原作とした舞台化、2020年4月、新型コロナウイルス蔓延で中止に追い込まれたが、2021年8月、東京・愛知・大阪での上演となった。

舞台は東京・池袋。都会の非日常に憧れる少年・竜ヶ峰帝人(橋本祥平)は、幼馴染の紀田正臣(杉江大志)に誘われて、来良学園に入学するために上京。上京した初日、帝人は都会で都市伝説と噂される「首なしライダー」を目撃。帝人は、そこで思いもしない数々の非日常に巻き込まれてゆくと同時に、「首なしライダー」を含む様々な人物が事件に関わっていくことになる。

始まる前の前説、遊馬崎ウォーカー(大谷 誠)、門田京平(君沢ユウキ)、渡草三郎(影山達也)、沢絵理華(田上真里奈)が行うのでちょっと早めに席に着いておきたい。携帯電話などの諸注意の他にも、ちょっとした案内もあるので!そして掛け合いも楽しい。それから始まる。

最初に登場するのは、セルティ・ストゥルルソン(佐野夏未)岸谷新羅(安西慎太郎)。セルティ・ストゥルルソンは黒漆バイクを操る姿がカッコよく、これを走らせているのは”マンパワー”ここは注目。そして物語の出だし、池袋の街、竜ヶ峰帝人はここで様々な池袋の住人と出会う。遊馬崎ウォーカー(大谷 誠)、門田京平(君沢ユウキ)、渡草三郎(影山達也)、沢絵理華(田上真里奈)、サイモン・ブレジネフ(磯貝龍乎)、平和島静雄(伊万里 有)、折原臨也(猪野広樹)、首の女。それからオープニング、オープニング楽曲である「裏切りの夕焼け」、ここで一気に観客のテンションは上がる。

晴れて来良学園に入学することになった竜ヶ峰帝人、そこで控えめな印象の少女・園原杏里(福島雪菜)に出会う。池袋の街角、これをプロジェクション・マッピングで表現。池袋の街に精通しているなら、「ここは池袋のあの辺」とわかる。園原杏里は自己主張をしないタイプ、いじめられることがしばしば。主人公は竜ヶ峰帝人であるが、群像劇の要素もあり、それぞれの性格や関係性が物語が進行していくことによって明らかになっていくので、作品がよくわからなくても、そこはご安心を。

個性的な登場人物たち、またお約束なシーンも用意。女の子をナンパしようとする紀田正臣、すぐに告白して口説くも、ほぼ成功しないどころか、寒いギャグを連発。護身用の折りたたみ式ナイフを持ち歩いている折原臨也、自動販売機を引っこ抜いて投げとばす平和島静雄などファンなら”待ってました”なシーン。そして、様々なことが明らかになっていく。セルティ・ストゥルルソンの正体、ダラーズのことetc.アニメを視聴していたことがあれば、オチも分かっているのだが、舞台ならではの表現でアニメとはまた違った景色が見える。また、沢城みゆきのセルティ・ストゥルルソンの声は、さすがの存在感。ラストの景色は…そこは劇場で!


なお、サブタイトルにある円首方足の意味は人間。「円首」は丸い頭。「方足」は四角い足。天と頭は丸く、大地と足は四角いために、人と天地が似ているものであると、古代中国では考えられていたそう。
 千秋楽はマチネ、ソワレ共にライブ配信実施となっている。

なお、ゲネプロの前に簡単な会見が行われた。登壇したのは、竜ヶ峰帝人役の橋本祥平、紀田正臣役の杉江大志、 園原杏里役の福島雪菜、セルティ・ストゥルルソン役の佐野夏未、岸谷新羅役の安西慎太郎、平和島静雄役の伊万里 有、折原臨也役の猪野広樹。
この公演はコロナ禍のために約1年延期となり、今年2021年、満を持しての上演となる。よって2020年に予定されていたキャストは一部変更となっている。
橋本祥平は「リベンジできるのは嬉しいです。中止になってからも『頑張ろう』と…これから初日です。最後まで気を引き締めて」と挨拶。続く杉江大志も「やっとだな、と。一度中止になった公演が出来ることは個人的には初めてのことです。リベンジ、精一杯、抗いたいです」福島雪菜も「一生懸命頑張りたい」と挨拶。佐野夏未は「1年ぶりにできるのが嬉しい、誰一人欠けることなく」とコメント。伊万里有は「ここまでくるのに…やっとだな、と。自信を持って皆様にお届けすることができる。配信もありますので、面白さを伝えられるように」と皆、延期になった分、気合いは倍増。猪野広樹は「1年間待ってた方のために!」とコメント。折しもオリンピックの真っ只中、会場となる日本青年館ホールの周辺はオリンピックのパスを首から下げた人々が行き交う。記者からの質問で「誰に金メダルをあげたいですか?」の質問に橋本祥平は佐野夏未に向かって「暑いのにありがとう」と…この日も最高気温は軽く30度超え。また見どころとしては「モブキャラがいっぱい出てきます」(橋本祥平)、「舞台ではどう再現されているか、池袋の街並みがどう表現されているか」(杉江大志)。ここは要チェック。
最後に橋本祥平より締めの挨拶、「いよいよ明日からです。この1年間待ってくださった方の声、この声が原動力です…この難しい中での演劇、この非日常のために頑張ってる方達のために!!」、リアルに劇場に行くことが難しいファンにはライブ配信もあるので、活用したい。

<概要>
【タイトル】舞台「デュラララ!!」~円首方足の章~
【原 作】成田良悟『デュラララ!!』(電撃文庫刊)
【原作イラスト】ヤスダスズヒト
【演出】毛利亘宏(少年社中)
【脚本】高木 登(鵺的)
【CAST】竜ヶ峰帝人:橋本祥平 紀田正臣:杉江大志 園原杏里:福島雪菜
セルティ・ストゥルルソン:佐野夏未 岸谷新羅:安西慎太郎 門田京平:君沢ユウキ 遊馬崎ウォーカー:大谷 誠 狩沢絵理華:田上真里奈 渡草三郎:影山達也 矢霧波江:夢月せら 矢霧誠二:吉高志音
張間美香:南 由樹 サイモン・ブレジネフ:磯貝龍乎
アンサンブル:戸舘大河 村上 渉
菅野慶太 榮 桃太郎 栗本佳那子 遠藤拓海 朝間 優 伊藤ナツキ
平和島静雄:伊万里 有 折原臨也:猪野広樹
セルティ・ストゥルルソン(声の出演):沢城みゆき
【STAFF】アクション監督:栗田政明(倉田プロモーション) 振付:本山新之助
【企画・制作】アニプレックス・トライフルエンターテインメント
【主催】アニプレックス・トライフルエンターテインメント・KADOKAWA・ドワンゴ(IIV)
【公演日程】
[東京]
2021年8月1日(日)~7日(土)日本青年館ホール
[愛知]
2021年8月13日(金)~15 日(日)名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)大ホール
[大阪]
2021年8月20日(金)~22日(日)COOL JAPAN PARK OSAKA WW ホール
公式HP:https://durarara-stage.com/
公式ツイッター  https://twitter.com/durarara_stage  @durarara_stage
©成田良悟/KADOKAWA/舞台「デュラララ!!」製作委員会