舞台「鬼滅の刃」は、「週刊少年ジャンプ」にて連載されていた、吾峠呼世晴による漫画『鬼滅の刃』の舞台化作品。 昨年 1月に東京・兵庫にて初演が上演され、剣戟アクションや世界観に寄り添う音楽が話題を呼び、大好評のうちに幕を閉じた。待望の続編となる舞台「鬼滅の刃」其ノ弐 絆、東京の銀河劇場にて開幕した。
和のテイストの楽曲、映像で過去公演の様子もわかる出だし、早速物語が始まる。鬼殺隊、互いに斬り合っている。どうも様子が…「人と鬼、鬼が人を…」それからオープニング。
鬼殺隊、何かに操られているよう…「糸を切れ!」、物語は単行本では4巻から7巻が描かれている。原作を読んでいれば、ストーリーはわかっているが、そこは2.5次元、舞台ならではの場面、歌あり、派手なアクションあり、また、蜘蛛の糸をレーザーで縦横無尽に張りめぐらせる。舞台は傾斜がつけられており、より立体的に見せる。キャラの名台詞、見せ場、こういったところは”お約束”、ファンなら”待ってました”というシーンも多い。
1幕では蜘蛛の能力を使う鬼の一家、炭治郎(小林亮太)は十二鬼月・累(阿久津仁愛)と対峙。圧倒的に強い累、炭治郎は追い詰められるが…。累は「下弦の伍」の数字を与えられた蜘蛛鬼、左目に「下伍」の数字が刻まれている。 家族の絆に強いこだわりを持っており、倒れながらも竈門禰豆子(髙石あかり)を庇おうとする炭治郎を見て、累は過去を思い出す。
病弱だった彼は、鬼舞辻無惨(佐々木喜英)に出会い、血を分けてもらった、つまり鬼になってしまったのだが、鬼になった自分を、父と母は殺そうとする。そのときから彼はどうしても手に入らない、手に入れたい絆を求めていた。そんな累、ここは感涙場面。阿久津仁愛が全身に哀しみをにじませて好演。また、竈門禰󠄀豆子の爆血(ばっけつ)、ここは見所。
2幕では、屈強な剣士、「柱」が登場!!個性的で強い!!ここでは、主に胡蝶しのぶの「蝶屋敷」で治療を受ける様子と機能回復訓練の奮闘ぶりが描かれる。ここは文句なく楽しい場面。また栗花落カナヲ(内田未来)が強い!!最初、炭治郎らは彼女との実力の差を見せつけられて落ち込むも、頑張るが、その姿がちょっと愛らしい。また胡蝶しのぶ 演じる門山葉子の歌唱は聴きどころ。
アニメや原作を知っていれば、展開もそのあとはどうなるのかわかってはいるのだが、それでも気になってしまったり。そこが舞台の魅力だ。なお、劇場が遠いというファンには嬉しい配信も用意。DMM.comの特設サイトから申し込みができる。また東京凱旋公演の千秋楽はライブビューイング、全国46館の映画館で!!そして、待望のBlu-rayとDVDも発売決定、2022年3月23日発売。
<コメント>
[脚本・演出: 末満健一さん]
那田蜘蛛山での死闘から幕を開ける本作は、冒頭からクライマックスの連続。 息もつかせぬ展開の中心軸となるのは、竈門炭治郎の愚直なまでの真っすぐさです。 いろんなものが捻じ曲がってしまったこの時代だからこそ、彼の真っすぐな心が人の胸を打つのではないかと思います。 そして、真夏の稽古場で感染予防対策のマスクが欠かせない中、ポジティブなエネルギーを絶やすことなく作品づくりに没頭 してくれたキャストとスタッフ。 みんなの《舞台「鬼滅の刃」をお客さんに届けるんだ!》という真っすぐな熱意もまた、本作の大きな推進力でした。 なにもかもが、どうか届きますように。
[竈門炭治郎役: 小林亮太さん]
昨年の初演から一年半、ここまで来ることが出来て本当に感謝しています。 演劇の力を信じて、座組み全員、稽古に励んできました。原作の印象深い場面の稽古には、心が躍る日々でした。 物語がもつ力と、舞台ならではの魅力が交わった今作になっていると思います。 竈門炭治郎として舞台に立たせていただくことが、誰かの明日への糧になるよう、一公演一公演を大切に演じます。 舞台「鬼滅の刃」其ノ弐 絆。何卒、応援よろしくお願いします。
[竈門禰豆子役: 髙石あかりさん]
今作は、様々な形の絆が”糸”によりその瞬間へと手繰り寄せられ、知らない絆の形に触れることで、自身の信じる絆の形を ぶつけ合い、そして、また新たに絆が生まれ、その先の未来に繋がる絆の糸端が舞台を漂い舞う作品です。 兄である炭治郎との絆をより深め、大切に演じて行けたらと思います。 新たな章への幕開けを、是非、見守っていただけたら嬉しいです。
[冨岡義勇役: 本田礼生さん]
前作に引き続き、冨岡義勇を演じられることをとても嬉しく思います。 たくさんの方々に愛されている作品に関わられること、しっかり責任を持って臨みたいと思っております。 今作は全てが見どころです。 立て続けに見どころが来る勢いのある作品になっていまして、たくさんのエンターテインメントが詰まった作品になっていると思います。 個人的には、やはり柱の集結シーンは思い入れがあります。ぜひ、そこも注目していただいて、『鬼滅の刃』の世界を楽しんで いただけるよう精一杯演じていきたいと思います。
[胡蝶しのぶ役: 門山葉子さん]
初日を迎え舞台「鬼滅の刃」其ノ弐 絆を皆様にお届け出来ること、本当に嬉しく思います。 本作のテーマである「絆」、その大切さ、尊さを物語を通して炭治郎たちが改めて教えてくれているように感じます。 舞台をご覧くださる皆様に少しでもパワーを届けられるよう、千秋楽まで努めてまいります。 また、本作では鬼殺隊の「柱」が全員集結します。柱の登場シーンにもぜひご注目ください。
[累役: 阿久津仁愛さん]
遂に舞台「鬼滅の刃」其ノ弐 絆が開幕します!!
改めてとても大好きな作品に携われること本当に光栄です。 今回は柱が集結しますし、キャラ一人一人に注目して観ていただけたらとても嬉しいです! 劇場にお越しいただく方、配信をご覧いただく方に、『鬼滅の刃』の魅力、そして舞台の熱量をお届けできるように精一杯頑張 ります。
<『鬼滅の刃』とは>
「週刊少年ジャンプ」にて2016年11号より連載が開始された、吾峠呼世晴による漫画作品。 人と鬼との切ない物語に鬼気迫る剣戟、時折コミカルに描かれるキャラクターたちが 人気を呼び、単行本 1 巻~23 巻で累計発行部数が 1 億 5000万部を突破。 今なお注目を集め異彩を放つ本作。 独自の世界観を構築し続け、新たな少年漫画の金字塔として存在感を示している。
<物語>
時は大正、日本。
炭を売る心優しき少年・竈門炭治郎は、ある日鬼に家族を皆殺しにされてしまう。 さらに唯一生き残った妹の竈門禰󠄀豆子は、鬼に変貌してしまった。 絶望的な現実に打ちのめされる炭治郎だったが、妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、“鬼狩り”の道へ 進む決意をする。
鬼殺隊となった炭治郎は新たな任務で同期の我妻善逸や嘴平伊之助と共に那田蜘蛛山へと向かうが、 山に潜む不気味な鬼の集団によって、鬼殺隊は壊滅状態に陥っていた… 本来は群れないはずの鬼たちが、お互いを家族という、異質な蜘蛛鬼一家。現れる十二鬼月。 圧倒的脅威を前に追い詰められる一行・・・はたして炭治郎たちは窮地を脱することができるのかー
そして、ついに動き出す鬼殺隊最強の剣士”柱”たち。その目的は!? 炭治郎と 豆子に更なる試練が訪れる。
<初演レポ:2020年1月18日掲載>
https://theatertainment.jp/japanese-play/47328/
<公演概要>
タイトル:舞台「鬼滅の刃」其ノ弐 絆
公演期間・劇場
東京:2021年8月7日~8月15日 天王洲 銀河劇場
大阪:2021年8月20日~8月22日 梅田芸術劇場 メインホール
東京凱旋:2021年8月27日~8月31日 TACHIKAWA STAGE GARDEN
原作:『鬼滅の刃』吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)
脚本・演出:末満健一
音楽:和田俊輔
[キャスト]
竈門炭治郎 小林亮太
竈門禰豆子 髙石あかり/
我妻善逸 植田圭輔
嘴平伊之助 佐藤祐吾/
冨岡義勇 本田礼生
獄杏寿郎 矢崎 広
宇髄天元 辻 凌志朗
時透無一郎 奥田夢叶
胡蝶しのぶ 門山葉子
甘露寺蜜璃 川崎愛香里
伊黒小芭内 宮本弘佑
不死川実弥 前田隆太朗
悲鳴嶼行冥 チャンヘ
栗花落カナヲ 内田未来/
累 阿久津仁愛/
産屋敷耀哉 廣瀬智紀/
鬼舞辻無惨 佐々木喜英
アンサンブル 掛川僚太 髙原華乃 夛田将秀 丹下真寿美 千葉雅大 鳥居留圭 遥 りさ
星 賢太 本間汐莉 牧浦乙葵
監修:集英社(「週刊少年ジャンプ」編集部)
協力:一般社団法人 日本 2.5 次元ミュージカル協会
協賛:ローソンチケット
主催:舞台「鬼滅の刃」製作委員会
公式HP:https://kimetsu.com/stage/
公式ツイッター:@kimetsu_stage
©吾峠呼世晴/集英社 ©舞台「鬼滅の刃」製作委員会