鈴木拡樹・荒牧慶彦W主演「バクマン。」THE STAGE 面白ければ、連載! 目指せ! てっぺん!

週刊少年ジャンプ」で連載されていた、大場つぐみ・小畑 健による大人気マンガ『バクマン。』を鈴木拡樹・荒牧慶彦W主演で舞台化、10月8日開幕、初日に先駆けて公開ゲネプロが行われた。
舞台には基本的に何もない。天井にはペンのオブジェ、時間になり、始まる。傘を持った人々、ゆっくりと歩く、印象的な出だし。この物語の主人公が登場する。彼の名前は真城最高(鈴木拡樹)、中学三年生、画力は高いが、夢も将来の目標もなく、ただ流されていくだけの退屈な日々を送っていた。彼の叔父は川口たろう(片桐 仁)、かつて週刊少年ジャンプに連載し、その作品がアニメ化もされたが、連載打ち切りの後、過労死で亡くなっている。ひょんなことから、クラスの秀才・高木秋人(荒牧慶彦)に声をかけられる。「俺と組んで漫画家にならないか」と。最初はその誘いを断っていたが、同じクラスで片思いの亜豆美保がふとしたことで声優を目指していると知り、と「アニメ化したら結婚する、それまで互いに直接会わない」と約束したことから高木秋人と二人三脚で漫画家を目指すことになる。

原作を知っていれば、物語はどうなるのかわかっているが、スピード感のある展開、映像演出、時折、本水が舞台天井からキャラクターたちに降り注ぐ。叔父の仕事場は生前のままであった。時々、川口たろうが舞台上に。亡くなっているのだが、この二人を見守るように登場する場面は心温まると同時に川口たろうのやり遂げられなかった思いも感じる。

しかし、週刊少年ジャンプに連載されるだけでも大変なこと、快挙だ。しかも二人は”頂点”を目指す。読者の支持を得て人気投票で1番になること。果てしない目標に向かって二人は文字通り、汗水垂らして奮闘する。また、同世代のライバル・新妻エイジ(橋本祥平)の存在。圧倒的な天才肌、なかなかに手強い。その他、福田真太(オレノグラフィティ)、平丸一也(福澤侑)、中井巧朗(村上大樹)ら、漫画家たち。真城最高と高木秋人が主軸であるが群像劇的な要素もあり、すべてのキャラクターにバックボーンがあり、物語がある。また、”漫画中漫画”というのだろうか、彼らが創造する漫画のキャラクターも飛び出し、さながら”漫画3D”のようで文句なく楽しい。

敏腕編集者・服部哲(長谷川朝晴)との出会い、服部哲は彼らの才能を信じ、励まし、的確な示唆を与える。厳しくも温かい編集者だ。佐々木尚(唐橋充)、凄腕編集長、実在の人物で『週刊少年ジャンプ』編集部第9代編集長。1994年『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を連載させてヒットに導いている。ここでは「面白さ絶対主義」を主張、「面白い漫画は連載されるのが当たり前」という考えはブレない、彼の言うことは一つ一つがもっとも。そこで二人は漫画家としても人間としても成長していく。

真城最高役の鈴木拡樹と高木秋人役の荒牧慶彦のいいコンビネーション、リアルな感じも漂い、熱演。また、最大級のライバル・新妻エイジ、とにかくテンション高く、物語のアクセントに。彼らを取り巻く福田真太、平丸一也、中井巧朗、皆、いい仕事ぶり。なお、シアターコンプレックスでの生配信も決定、日によって”真城最高メインカメラ”、”高木秋人メインカメラ”、またスイッチング映像の日もあり。詳しくはシアターコンプレックスHP(https://theater-complex.jp/movie/list/bakuman_stage)を。それから早くもDVD&Blue-rayの来年3月の発売も決まった。

<コメント>
[ウォーリー木下]
はやく皆さんに観て欲しいとこんなに思った舞台は珍しいです。創っている自分たちがまずはわくわくしている証拠だと思います。もちろん創作の悩みや苦労なども沢山ありましたが、それを凌駕する興奮にあふれた稽古でした。それはひとえに初めての挑戦が多かったからだと思います。それに挑んでくれたキャスト・スタッフの皆さんのおかげです。まさに「バクマン。」のような舞台になったかと思います。ぜひ、体験してください。

[真城最高役:鈴木拡樹]

舞台でやる意味をフルに活かした作品に仕上がりました。息づかいだけでなく、様々な仕掛けで役やストーリーの変化を表現しています。忘れられない作品になる事間違いありません。お待ちしています。

[高木秋人役:荒牧慶彦]

「演劇」というものの底力を感じました。今作では「水」を漫画を描くための表現や感情の表現としてふんだんに使っているのですがその「水」が「今ここに生きているもの」を表す表現としてこの上ない表現方法となっております。豪華な役者陣が織りなす真っ直ぐに、熱く、純粋に夢を追いかける物語を楽しんでいただけたら幸いです。

<概要>
日程・会場:
【東京】
2021年10月8日(金)~10月17日(日)
天王洲 銀河劇場
【東京】
2021年10月21日(木)~10月24日(日)
TOKYO DOME CITY HALL
【大阪】
2021年10月28日(木)~10月31日(日)
メルパルクホール大阪

原作:大場つぐみ 小畑 健「バクマン。」(集英社 ジャンプ コミックス刊)
脚本・演出:ウォーリー木下
音楽:和田俊輔
出演:
真城最高役:鈴木拡樹
高木秋人役:荒牧慶彦
新妻エイジ役: 橋本祥平
福田真太役:オレノグラフィティ
平丸一也役:福澤 侑
中井巧朗役:村上大樹
佐々木 尚役:唐橋 充
服部 哲役:長谷川朝晴
川口たろう役:片桐 仁

監修:集英社
票券協力:ぴあ株式会社
協賛:株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
協力:一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会
主催:「バクマン。」THE STAGE製作委員会

公式HP:https://bakuman-stage.com
公式ツイッター:https://twitter.com/bakuman_stage

©大場つぐみ・小畑健/集英社・「バクマン。」THE STAGE 製作委員会