『レジェンド声優祭 ~この声から始まった、伝説が蘇る!~』レポ。清水マリ, 千々松幸子, 中尾隆聖, 山田栄子, 水島裕, 太田貴子 出演_

マンガ・アニメを活用したまちづくりを行っている豊島区。かの有名なトキワ荘も豊島区、手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫ら著名な漫画家が居住していたことで知られ、漫画の「聖地」として知られている。そんな豊島区らしいイベント、数々のアニメや外国ドラマで活躍するレジェンド声優たちが多数出演する『レジェンド声優祭』が開催された。

出演は、なかなか一堂に会することがない豪華メンバー。清水マリ(鉄腕アトム:アトム役など)、千々松幸子(ど根性ガエル:ぴょん吉役など)、中尾隆聖(それいけ!アンパンマン:ばいきんまん役など)、山田栄子(赤毛のアン:アン・シャーリー役など)、水島裕(六神合体ゴッドマーズ:明神タケル/マーズ役など)、太田貴子(魔法の天使クリィミーマミ:森沢優/クリィミーマミ役など)。日本人なら誰もが耳にしたことのある”声”ばかり。

MCは水島裕、始まる前に観客に向けて拍手の練習、声は出せないので拍手で、細かく叩いたり、大きく叩いたり、盛り上がっていく中、順に”レジェンド声優”が登壇、最初は清水マリから。日本初のテレビアニメ『鉄腕アトム』の主人公・アトム役で有名。続いて千々松幸子、山田栄子、中尾隆聖、太田貴子が紹介された。
最初のコーナーはマミと俊夫の『魔法の天使クリィミーマミ』スペシャルトーク。クリィミーマミ役の太田貴子と大伴俊夫役の水島裕、「クリィミーマミ、知ってるよね」の呼びかけに大きな拍手。1983年から1984年まで、全52話、スタジオぴえろ制作のテレビアニメ。往年のファンなら、この組み合わせのトークは懐かしい。水島裕が「主人公と自分と性格は?」との質問に「似ている!」と元気に太田貴子。それからファンにはたまらない呪文を!「パンプルピンプルパムポップン、ピンプルパンプルパムポップン!」拍手喝采。また、31年振りとなる新作アルバム『Voice of Angel』発売決定。

高野豊島区長の挨拶を挟んで、清水マリ登場。ここで『鉄腕アトム』のオープニング主題歌が流れた。日本初のテレビアニメ、フジテレビ系列にて、1963年1月1日から1966年12月31日まで放送、全193話。このオープニング映像を見て清水マリは「懐かしいですね、26の時にアトムの声をやりました」とコメント。「日本のアニメーションは清水マリさんの声から始まった」と水島裕。高野区長と清水マリのトーク、ここで手塚治虫もいたトキワ荘の話題に。実際のトキワ荘は老朽化で1982年12月に解体。しかし、復活を望む声が多く、それを受けて豊島区が2016年にトキワ荘ミュージアム建設の構想を発表、2019年から跡地近くの南長崎花咲公園内に復元を進め2020年7月7日に開館。当時の貴重な、手塚治虫と共に清水マリが写っている写真やトキワ荘ミュージアムの様子もスライドで映しだされた。また。清水マリはもともと芝居をやってて、アトム役のオーデションを受けた、と語る。


ここで区長が退席し、千々松幸子が登壇。水島裕、清水マリ、千々松幸子の3人のトーク、並んでいるだけでも貴重。アトムのアフレコはどのくらい時間がかかったか、というクイズが。Aは2時間、Bは6時間、Cは8時間、正解は…なんとC!!! 「フラフラでした」と清水マリ。また、千々松幸子が声優になる前は何をしていたのか? というクイズ、Aは生CM、Bはお天気お姉さん、Cは学校の先生…正解は…Aの発表とともに当時の貴重な写真が紹介された。クイズは続き、清水マリ、カタカナで”マリ”としたのは誰?  Aは事務所社長、Bは大山のぶ代、Cは手塚治虫、正解は…C!! そして、その手塚治虫の身長は?のクイズ、Aは155㎝、Bは170㎝、Cは180㎝、正解は…C!!! 180センチ!!意外なくらい大柄。ここでステージ転換し_


次のレジェンドトークは、中尾隆聖、山田栄子。82年の声優が多数出演したミュージカル舞台『飛べ!京浜ドラキュラ』の話題に。

当時のチラシがスライドで。1982年、新宿のシアターアプルで上演されたもので、ニッポン放送のラジオドラマ枠「キリンラジオ劇場」にて1980年に放送された滝沢ふじお作によるラジオドラマが原作。演出は野沢那智、中尾隆聖はミュージカルでは主演の勝田力也 (頭)役、で音楽も! 山田栄子はマリン役。客席に「見た人いる?」と問いかけたところ、おおっと!数人の手が上がり、それに中尾隆聖も山田栄子も感激。オープンしたてのシアターアプル、このミュージカル、なんと本物のバイクが20台!! 本当にエンジンふかして走らせたというから、すごい。しかし、当時すでに人気声優だった中尾隆聖、通し稽古した後にアフレコの現場に行ってたそう。また山田栄子は、『赤毛のアン』がテレビアニメでの初主演作。楽しくも懐かしいエピソードが、時間がいくらあっても足りないくらい。


最後は、このレジェンド声優陣によるリレー式読み聞かせのコーナー、『はじめて王国』。著者はとうじょうさん(文) たちもとみちこ(絵)。最初は清水マリ、それから順に山田栄子、太田貴子、水島裕、千々松幸子、中尾隆聖。贅沢すぎる読み聞かせ!!
締めの挨拶では、登壇者全員が「楽しかった!」と口をそろえる。大きな拍手で閉幕。

なお、観覧者へのお土産は、なんとこのレジェンド声優の直筆サイン色紙!! 嬉しすぎるプレゼント(アトランダムに配布、誰のサインかはおたのしみ状態)。来場者も出演者も大満足の『声優レジェンド祭』であった。

概要
名称:『レジェンド声優祭 ~この声から始まった、伝説が蘇る!~』
出演:清水マリ、千々松幸子、中尾隆聖、山田栄子、水島裕、太田貴子
日時 会場:2021年11月1日 18:00 としま区民センター 多目的ホール
主催:株式会社81プロデュース/株式会社Office ENDLESS
共催:豊島区
協力:株式会社小学館/株式会社手塚プロダクション/株式会社ぴえろ(五十音順)

関連WEB:
https://www.81produce.co.jp
https://officeendless.com
https://www.city.toshima.lg.jp/ike-circle/culture/event/2021cultureday.html