鶴田法男×鈴木絢音(乃木坂46) 舞台「六番目の小夜子」開幕! 9日にはライブ配信も_

『六番目の小夜子』(新潮文庫刊)は、恩田陸の処女作で、2000年にNHK教育テレビにてドラマ化、高い人気から今年7月NHK-Gで再放送。そして2022年1月に舞台化が発表されると瞬く間にトレンドランキング上位になるなど期待の舞台が7日、新国立劇場 小劇場で初日を迎えた。

本作で主人公となる謎の転校生・津村沙世子役を乃木坂46の鈴木絢音が舞台単独初主演
演劇部部長の花宮雅子役には尾碕真花、「サヨコ伝説」の謎を追っていく関根秋役には高橋健介が、さらに熊谷魁人、山内瑞葵(AKB48)、山本涼介、そして森下能幸が、演劇部の顧問・黒川先生役で名を連ね、共演には、飛葉大樹、仲美海(劇団 4ドル50セント)、大原由暉、志田こはく、花崎那奈、緑谷紅遥といったフレッシュな若手キャスト。
クリエイティブには、 “J ホラーの父”と呼ばれる鶴田法男 が総監督に、脚本は小林雄次、演出は井上テテが タッグを組む。

アフタートークショーの実施のほか、1月9日(日)18:00の公演がライブ配信される。

初日公園の直前に行われたゲネプロ後の、鈴木絢音、尾碕真花、高橋健介の囲み取材オフィシャルレポおよび舞台スチールが到着___

まずは、鈴木が「千秋楽まで元気に走り抜けられるように頑張ります」と、尾碕が「千秋楽まで気を抜くことなく、いい緊張感をもって頑張りたいです」と、高橋が「人気の原作で、ドラマ版でも一度成功されている作品なので、それに負けないような舞台を作れたらと思ってみんなでやってきました」と意気込みを語った。
役作りについて聞かれると、鈴木は「動きを制限するのに苦労しました。(自分自身は)ずっと動いている人間なので、ミステリアスさを出すためにジッと止まって頑張って演じています」と“動き”について話すと、尾碕は「雅子は『サヨコ』のお芝居に反対する少数派の人間です。それは3年間やってきた演劇部最後の年に自分のやりたいものをやりたいという思いや責任感、優しさがあってのことなんですけど、私が言い方を変えてしまったり、ニュアンスを変えてしまうと、ただの“わがままな子”っていう印象になってしまうので、そこに気をつけました」と“言葉の伝え方”を意識したと明かした。高橋が意識したのは「雰囲気作り」。「普通の高校生が集まっている部室の雰囲気を作れるようにナチュラルに、というところを最重要課題としてやってきました。その中に転校生という“異物”が入ってきた時の雰囲気作りが難しくて、何回も何回も繰り返して、その雰囲気作りができたのでよかったです」と稽古時を回顧。主演の鈴木の印象について、高橋は「めちゃくちゃ変な子です(笑)。『2時間半、毎日半身浴してる』って言ってて、『やっぱトップアイドルはすごいなぁ』って思ってたんですけど、その次の日に『今日も2時間半、半身浴してきたの?』って聞いたら『30分です』って(笑)。『すげえ嘘つくじゃん!』って(笑)」というエピソードを明かしつつ、「でも、真ん中(座長)としてみんなを引っ張ってくれる特別な存在感があったので素敵な方だと思います(笑)」としっかりとフォロー。尾碕は「最初は勝手に“クールな方なのかな”って思ってたんですけど、稽古中、みんながひとしきり笑い終わった後に別のところで笑ってたりして、『そこで大笑いする?』って。ゲラというか、笑いのツボが浅いところは私とちょっと似てるなって思いましたし、すごく優しい人です」と第一印象とのギャップを語った。

総監督は“Jホラーの父”と呼ばれる鶴田法男。鈴木が「セリフの言い方を普段とは違う感じで教えていただいて、それが“怖さ”につながったらいいなと思っています」と鶴田からアドバイスされたことを話すと、尾碕も「『ジーッと見てなかった?』っていう短めのセリフがあるんですけど、それをもっと印象付けて怖くしたいと鶴田さんがおっしゃって、劇中では『ジーーーーーッと見てなかった?』ってわざと伸ばして言ってます。言われないと自分では気づけなかったことが多々あって、『なるほど、こうやって“恐怖”を仕上げていくんだな』って思いました」と具体例を挙げて話した。高橋は「Jホラーの父ということで怖い方なのかと思ってたんですけど、全然そんなことはなくて」と鶴田の人柄の印象に触れ、「12月30日が誕生日で、みんなでお祝いしていたら『誕生日なんて、この歳になったら嬉しくないよ』って言いながら、嬉しがってました。そんな素敵な父でした」と微笑ましいエピソードを披露した。舞台の内容にちなんで、もし自分が「サヨコ」に選ばれたら3つの約束を遂行しますか?という質問には、高橋は「最初の“赤い花を生ける”くらいはやるかな? でも、性格的に誰にもバレないというのは怪しいです。この界隈一、口が軽いので、僕に秘密を言わない方がいいです(笑)」と自虐的に答えた。尾碕は「私は最初の花を生けることすらしない。1年間、重責を負いたくないのではなからやらない」と拒絶。鈴木は「私はしっかりやるんじゃないかなって思うんですけど、一年間、ニヤニヤし続けていると思います(笑)」と三者三様の答えとなった。
2022年の抱負については、鈴木が「のんびりと生きてけたらいいかなって思います」と答えたのに続き、尾碕も「“気取らず、気負わず、気楽に”っていう3つの“気”を大事にして、のんびりと生きていけたらいいなと思っています」とちょっとかぶせ気味のコメントを。高橋は「若い後輩たちがいっぱい出てきて追い抜かれるんじゃないかと心配なので、とにかく生き急いで、“高橋健介ここにあり!”という感じでやっていきたい」と2人とは対照的に熱い思いを語った。

最後は、鈴木が「2022年の観劇初めになる方もいらっしゃると思いますので、気合を入れて頑張っていきたいと思っています。ありがたいことにチケットの売れ行きが良いみたいで、劇場に来られないよって方もぜひ配信でご覧いただけたら嬉しいです。頑張ります! よろしくお願いします!」というメッセージで囲み取材を締めくくった。

【ストーリー】
「サヨコ伝説」─3年に一度、 この学校に幸運をもたらす都市伝説。 だが、六番目のサヨコは恐怖をまとっていた!
高校3年生の演劇部、雅子が通う学校には「サヨコ伝説」という不思議な言い伝えがあった。3年に1度、生徒の中から選ばれる「サヨコ」は、3 つの約束(始業式に赤い花を生ける・文化祭で「サヨコ」の 舞台を上演する・次の「サヨコ」を指名する)を果たす。他の誰にも「サヨコ」であることを知られずに 遂行すれば、その年は進学率の向上など、幸運が訪れる。
その六番目の年。
始業式の朝、演劇部の部室に赤い花が生けられていた。そこに津村“沙世子”という謎めいた転校生が現れ る。彼女は演劇部への入部を希望し、不思議な空気を残して去って行く。演劇部が文化祭の準備を進める 中、部長である雅子は「サヨコ」の舞台を上演することに反対する。だが、演劇部の周囲で次々と不可解 な現象が起きて行く。謎を追う秋。どうやら、その中心には沙世子の存在が……。
彼女は何者で、何を企んでいるのか、彼女が「呼ばれた」理由は?「サヨコ」とは何なのか?舞台「六番 目の小夜子」は誰にも想像できない展開になっていく…。

概要
舞台「六番目の小夜子」
原作:恩田陸『六番目の小夜子』(新潮文庫刊)
企画協力:新潮社
総監督:鶴田法男
脚本:小林雄次
演出:井上テテ
キャスト:
鈴木絢音(乃木坂 46)/尾碕真花 高橋健介/熊谷魁人
飛葉大樹 仲美海(劇団 4 ドル 50 セント) 大原由暉 志田こはく/花崎那奈(ボクラ団義) 緑谷紅遥(ボクラ団義)/山本涼介/森下能幸
日程・会場:2022年1月7日~16日 新国立劇場 小劇場
アフタートーク
13 日(木)19:00 公演 終演後 登壇:鈴木絢音、尾碕真花、高橋健介、熊谷魁人、山本涼介
14 日(金)19:00 公演 終演後 登壇:鈴木絢音、山内瑞葵、森下能幸、鶴田法男(総監督)、井上テテ(演出) ※共に予定 敬称略
主催:舞台「六番目の小夜子」製作委員会

ライブ配信
Rakuten TV
配信実施公演:2022年1月9日(日)18:00公演
見逃し配信:1月16日(日)17:00~1月23日(日)23:59
配信チケット価格:3,500円(税込)

公式サイト:http://sayoko-is-back.jp/
公式 Twitter:@6_sayoko_stage

©1998 恩田陸/新潮社 ©舞台「六番目の小夜子」製作委員会

 

公式撮影:伊藤智美
囲み取材公式レポ:田中隆信