TRUMPシリーズの最新作、ミュージカル『ヴェラキッカ』、1月15日より開幕、公演は2月6日まで。1月18日と1月22日には配信公演も開催。
ある一族を通して、「人の想い」を奇怪かつ情念深い物語で描き出す、“TRUMP流”ロマンティックコメディ『ヴェラキッカ』。美弥るりかはヴェラキッカ家の当主であるノラ・ヴェラキッカを演じる。ノラの遠縁の親戚 シオン・ヴェラキッカを演じるは松下優也、ノラの異母弟 カイ・ヴェラキッカを古屋敬多(Lead)が演じる。そのほか、愛加あゆ、大久保祥太郎、斎藤瑠希、西野誠、宮川浩、平野綾が出演。
鐘の音が響く、一人の若い女性、彼女の名前はキャンディ(平野綾)、モノローグ「夢を見ていた」「父さんとかあさんんも食卓を囲んでいた」「夜寝る前はお休みの挨拶」「そんな当たり前の生活がずっと続くと思っていた…」平凡な日々、普通のことだと思っていたことが突然、目の前からなくなってしまう喪失感。
歌、「迎えに来ました」と男が、彼は執事のウィンター(西野誠)、キャンディを連れてとある屋敷へ。「ここでは一つの家族となる」と歌う。名門貴族ヴェラキッカ家の屋敷、当主はノラ(美弥るりか)、ミステリアスな雰囲気をまとう。ここの家訓は「私(ノラ)を愛すること」ジャージーなメロディー「ようこそ、ヴェラキッカ」と歌う。そしてこの屋敷の住人の紹介。
「ノラを愛すること、ノラから愛されることは期待しない」ように言われるキャンディ。奇妙な同居生活、ノラを中心に一見、皆が幸せそうに仲良くやっているように見えるが…。異母弟のカイ(古屋敬多)に心寄せるシオンの妹ジョー(愛加あゆ)、家庭教師のロビン(宮川浩)は「ノラに対して罪の意識がある」とつぶやく。ノラは言う「同じ夢を見よう」と。やがて、少しの”ほころび”から、このヴェラキッカ家の真実、この家に集う人々の実の姿や想い、秘密が少しずつ見えてくる。
シオン(松下優也)はキャンディに言う「8つの愛がある」と。古代ギリシャの時代、愛には8種類あると考えられていた。エロス(情欲的な愛)、フィリア(深い友情)、ルダス(遊びとゲームの愛)、アガペー(無償の愛)、プラグマ(永続的な愛)、フィラウティア(自己愛)、ストルゲー(家族愛)、マニア(偏執的な愛)。シオンはさらにキャンディに「ノラは初恋の人」と言う。やがてノラを愛するあまり、クレイ(大久保祥太郎)、マギー(斎藤瑠希)らの狂気とも言えるマウントが始まる。そして明らかになる衝撃の真実、全ての登場人物の過去や想いが怒涛のごとくにラストへと向かう。
美弥るりか演じるノラ、魅惑的で中性的な魅力を放つ。また、洗練された立ち振る舞い、ダンス、謎だらけのヴェラキッカ家の当主らしい存在感。シオン演じる松下優也、ラスト近くでは驚愕の姿を見せ、存在感を。古屋敬多演じる異母弟のカイ、1幕の中盤では揺れ動く感情を表現、カイを愛するジョー、愛加あゆが気性の激しいジョーを勢いよく。また、クレイ演じる大久保祥太郎とマギー演じる斎藤瑠希、二人の歌唱シーンは聴きどころ。そしてベテランの宮川浩が要所要所を押さえる。
ミュージカル仕立てで、多彩なナンバー、そして群舞でエンタメ性をアップ。TRUMP流「人間愛奇劇」と銘打っているだけあって、テーマは『愛』その愛の様々な形、ヴェラキッカ家に住む人々の生き様。愛には様々な形があるが、愛なしでは生きていけない。その愛の形、それは劇場で!
<あらすじ>
ようこそ、秘密に覆われた荘園へ
TRUMP流「人間愛奇劇」、開幕。
名門貴族ヴェラキッカ家の当主ノラ(美弥るりか)は、遠縁の親戚であるシオン(松下優也)、異母弟のカイ(古屋敬多)、シオンの妹ジョー(愛加あゆ)、家庭教師のロビン(宮川浩)、執事のウィンター(西野誠)ら一族の仲間や、クレイ(大久保祥太郎)、マギー(斎藤瑠希)ら養子たちに囲まれて暮らしていた。ヴェラキッカ家の吸血種たちは、全員がノラに強烈なまでの愛情と執着を見せる。そこに新しい養子であるキャンディ(平野綾)が迎えられる。ノラを巡るマウントゲームにキャンディが巻き込まれたことから、ヴェラキッカ家の秘密が暴かれていく。
【TRUMPシリーズとは?】
劇作家・末満健一がライフワークに掲げ、2009年より展開する演劇シリーズ作品。人間でいうところの思春期=繭期(まゆき)の吸血種の少年たちが生を渇望する姿を描いたシリーズの原点『TRUMP』の他、『LILIUM-リリウム少女純潔歌劇-』、『SPECTER』、『グランギニョル』、『マリーゴールド』、『COCOON 月の翳り星ひとつ』、『黑世界 雨下の章・日和の章』がこれまでに上演。公演から派生した短篇小説を発表するほか、音楽コンサート『繭期夜会』の開催、2020年より「ヤングエース」にてコミック連載がスタート(漫画:はまぐり)するなど、演劇の枠を超えて展開している。21年6月より、8か月連続でシリーズ作のBlu-rayを発売中。シリーズファンの間ではシリーズに“ハマっている”状況を「繭期」と称するなど、確立された世界観も特徴のひとつ。
<公演概要>
ミュージカル『ヴェラキッカ』
作・演出:末満健一
音楽:和田俊輔
2022年1月15日(土)~23日(日) 東京建物Brillia HALL
2022年2月2日(水)~6日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
□キャスト
ノラ・ヴェラキッカ:美弥るりか
シオン・ヴェラキッカ:松下優也
カイ・ヴェラキッカ:古屋敬多(Lead)
ジョー・ヴェラキッカ:愛加あゆ
クレイ・ヴェラキッカ:大久保祥太郎
マギー・ヴェラキッカ:斎藤瑠希
ウィンター・ヴェラキッカ:西野 誠
ロビン・ヴェラキッカ:宮川 浩
キャンディ・ヴェラキッカ:平野 綾
養子たち:畑中竜也、山﨑感音、伊藤わこ、金井菜々、千歳ふみ、能勢うらら
□スタッフ
美術:田中敏恵 照明:関口裕二 音響:百合山真人 衣裳:早川和美 ヘアメイク:馮啓孝
歌唱指導:西野 誠 振付:森 紫 演出助手:山﨑総司/加藤由紀子 舞台監督:小野八着
宣伝美術:岡垣吏紗 宣伝写真:中村理生
公式ホームページ⇒https://verachicca.westage.jp/
TRUMPシリーズ公式HP⇒https://trump10th.jp/
公演 問合: 03-5410-1885(平日11:00~18:00)
【TRUMPシリーズとは?】
劇作家・末満健一がライフワークに掲げ、2009年より展開する演劇シリーズ作品。人間でいうところの思春期=繭期(まゆき)の吸血種の少年たちが生を渇望する姿を描いたシリーズの原点『TRUMP』の他、『LILIUM-リリウム少女純潔歌劇-』、『SPECTER』、『グランギニョル』、『マリーゴールド』、『COCOON 月の翳り星ひとつ』、『黑世界 雨下の章・日和の章』がこれまでに上演。公演から派生した短篇小説を発表するほか、音楽コンサート『繭期夜会』の開催、2020年より「ヤングエース」にてコミック連載がスタート(漫画:はまぐり)するなど、演劇の枠を超えて展開している。21年6月より、8か月連続でシリーズ作のBlu-rayを発売中。シリーズファンの間ではシリーズに“ハマっている”状況を「繭期」と称するなど、確立された世界観も特徴のひとつ。