ウェンディ役 岡部麟(AKB48) インタビュー ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』

世界中で愛され続けているブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』。
1981年新宿コマ劇場に榊原郁恵(※榊はキヘンに神)演じるピーター・パンが舞い降りて以来、42年目の公演を迎え、もはや『夏の風物詩』。昨年に引き続き、潤色・訳詞にフジノサツコ、演出に森新太郎。親しみやすく、どこか懐かしさを感じる原点回帰と胸躍る幸福感に満ちた森演出版『ピーター・パン』がさらにパワーアップ。
ピーター・パンを演じるのは吉柳咲良。5度目のピーター・パン役は、更なる飛躍が期待、またこの公演で“卒業”することになっている。 フック船長/ダーリング氏役は小西遼生。 そして、今年の新しいキャスト、ピーター・パンと共にネバーランドに行くウェンディに岡部麟(AKB48) 、元気なタイガー・リリーは田野優花、ダーリング夫人に壮一帆。
ウェンディ役の岡部麟(AKB48)さんのインタビューが実現した。

――今年42年目、『ピーター・パン』のオファーを受けた感想をお願いいたします。

岡部:ミュージカルではないのですが、小さい頃から親しんでいた『ピーター・パン』のウェンディちゃんという役を演じさせていただけることが、とってもとってもうれしくて、はじめは信じられませんでした。

――ミュージカル以外ですと、ディズニーアニメとか。

岡部:そうです。おもちゃ屋さんのコーナーでビデオで流してもらっているものを観たりしていました。「わぁ、かわいいな、かっこいいな」というのを思い出しました。実は、舞台は拝見させていただいたことがなくて……。資料として、過去の公演をスタッフさんに観せていただいたのが初めてなんです。

――ミュージカル『ピーター・パン』の感想をお願いいたします。

岡部:今、稽古をしているんですけれど、やっぱり、始まった瞬間に流れる音楽のきらびやかさ、キラキラ感に感動もするし、理由がわからないんですが涙があふれてしまって。「私も、この世界に仲間入りすることができるんだ」といろんな感情がこみ上げてきましたね。

――オープニングからわくわくしますよね。

岡部:そうなんです! 幕が上がる前から聞こえてくる音楽だけで「わあ、今からすごいものが観られる!」という気持ちになってきて。これが『ピーター・パン』の特別なところだなとも思いました。

――ウェンディは、物語のポイントになる役どころ。

岡部:そうですよね。女の子であればこの中でティンカー・ベルか、ウェンディちゃんを演じたいって子が多いと思うんです。それに、みんなが描いている「ウェンディちゃんはこうであってほしいな」というイメージ像がきっとあるだろうから、私もそれに近づいていけたらいいなあって。

――ウェンディは見た感じ、しっかりもののキャラですよね。

岡部:ええ。お姉さんにはなりきれていないけど、彼女が思うお母さんとか子どもたちをまとめなきゃという、ちょっとした使命感がセリフに表れていますよね。でも私がそのまま演じたら本当に“お姉さん”になってしまうから。1回、10年以上前の幼かった自分がお姉さんになろうとしていたらどうだっただろうというのを想像してやらないといけないので。自分も子供の気持ちに立ち返ることができる、いい機会だなって思っています。

――ネバーランドに行ってからウェンディはいろんなあり得ない体験をして。でもそれがなかったらごく普通のお姉さんだったかもしれません。そのあたりの心情の変化はポイントだと思いますね。

岡部:まだ今は歌のレッスンだけですが、台本を読んでみました。最後にウェンディちゃんは大人になっていて、子どものままのピーター・パンと再会するシーンがあるのですけど。でもその経験、ネバーランドでの体験をしてきたウェンディにとってどんな心情なのか。自分の成長も見せたいし、一方で大人になってしまったことへの切なさを自分が表現できたらなって。

――素敵ですね。ちなみに『ピーター・パン』でウェンディを、子どもと大人で同じ女優さんが演じるのは初演の日本人スタッフが考えたらしいですよ。

岡部:ええっ、意外!

――どうやら、初演の演出家さんがやってみたら思いの外よくて。演じ分けるところが物語のポイントでもあるし、好評だったみたいです。

岡部:そうなんですね。役者としての難しいところでもあれば、見せ場でもあるのかな。素敵な体験をしているピーターたちといるときはきっと演じていても楽しいと思いますが、一方で大人になったときのウェンディちゃんを演じるときも同様だと思っているので。めいっぱいがんばりたいです。

――ぜひ期待したいです。ほかのキャスト陣とはもう会いましたか?

岡部:フック船長役の小西さんとはまだですね。咲良ちゃんともご挨拶程度だったり……。ご一緒できるのを楽しみにしています。

――過去に演じられている方ばかりですね。

岡部:そうなんです。お姉さんなのに私が一番後輩なんです(笑)。子どもたちも1人を除いて経験している子たちなので。うーんと歳下だけど、先輩なのでついていきたいなと(笑)。

――ご自身で思う、ウェンディのここを見てほしいというところは?

岡部:やはりミュージカルということで、歌を歌いながらピーターや子どもたちと触れ合うというところですね。心待ちにしていた要素でもあるし。今、歌のレッスンをしていても楽しいんです。特にピーターと一緒に動物の鳴き声を真似しながら歌うのが、私も歌っていてすごく面白いなって…同じ気持ちになってくれたらなって思っています。

――あと『ピーター・パン』といえばフライング!ウェンディもしっかり飛びますね!

岡部:そう! 生まれて初めて飛ぶんです(笑)。そちらの練習は、まだ始まっていないんですけれど、やってみないとなんとも言えない(笑)。高いところ自体はどちらかというと平気なんですが、ディズニーの「タワー・オブ・テラー」みたいな直下型に落ちるのが苦手で……。あと着地! それも不安ですね……いや、でも大丈夫。ピーターが魔法をかけてくれますから(笑)。

――それでは、読者へのメッセージを。

岡部:やっぱり、みんなが想像しているウェンディちゃんのイメージ像とか、きっとこの作品を観た女の子から「私もウェンディちゃんみたいになりたいな」と思ってもらえるように私も頑張りたいなと思います。『ピーター・パン』は誰もが小さい頃に思った「願いがあればなんだってできる」という気持ちを思い出させてくれる作品なので。思わずマスクの中で歌っちゃうような、そういう世界に、ピーターと一緒に連れていけたらと思います。楽しみに待っていてくださいね!

――ありがとうございました。公演を楽しみにしております。

物語
ロンドンに住むダーリング夫妻(小西遼生/壮 一帆)の子どもたち、ウェンディ(岡部麟)、ジョン(酒井禅功・ 津山晄士朗(W キャスト))、マイケル(遠藤希子・君塚瑠華(W キャスト))の部屋に、空を飛べる不思議な男の子が“あるもの”を取りに忍び込みます。その子の名前は、ピーター・パン(吉柳咲良)。ピーターは 3 人の子どもたちを連れ、いつまでも子どもでいられる“ネバーランド”へ飛び立ちます。 ウェンディはネバーランドで出会った迷子たちの“お母さん”になり、タイガー・リリー(田野優花)率いる森の住 人たちとも仲良くなりました。ウェンディたちは、みんなと楽しく愉快な時を過ごしながらも、いつしか我が家が 恋しくなり、迷子たちも連れてロンドンの家に戻ることにします。 一方、フック船長(小西遼生)率いる海賊たちはウェンディを自分たちの“お母さん”にしようと、捕まえてしまい ます。それを知ったピーターは、ティンカーべルとともに海賊船へ向かい、リリーたちと協力して、フック船長や 海賊たちとの激しい戦いの末、ウェンディを救います。 いよいよ、ロンドンに帰る時、ピーターとの最後の別れを惜しむウェンディたち。ウェンディは彼にお願いをしま す。「春の大掃除の季節にはきっと迎えにきてね。」と。時が経ち、約束を果たしにピーターがやってくるのですが・・・。

概要
青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』
<東京公演>
期間:2022年7月23日(土)~8月2日(火)
会場:東京国際フォーラム ホールC
主催:フジテレビジョン/スポーツニッポン新聞社/ホリプロ
特別協賛:青山メインランド
<大阪公演>
期間:2022年8月13日(土)、 8月14日(日)
―8月13日(土)11:00/15:30(貸切)
―8月14日(日)11:00
会場:梅田芸術劇場メインホール
主催:梅田芸術劇場/ABCテレビ
特別協賛:メインランドジャパン
問合せ:梅田芸術劇場 06-6377-3800 (10:00~18:00)
https://www.umegei.com/schedule/1040/
企画制作:ホリプロ
<スタッフ>
原作:サー・ジェームズ・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞:キャロリン・リー
作曲:モリス(ムース)・チャーラップ
潤色・訳詞:フジノサツコ
演出:森 新太郎
翻訳:秋島百合子
音楽監督・編曲:村井一帆
美術:堀尾幸男
照明:佐藤 啓
音響:井上正弘
衣裳:西原梨恵
ヘアメイク:鎌田直樹
振付:新海絵理子
アクション:渥美 博
フライング:松藤和広
歌唱指導:満田恵子
演出助手:伴・眞里子
稽古ピアノ:金森 大
舞台監督:二瓶剛雄 瀧原寿子
エグゼクティブ・プロデューサー:堀 威夫
<キャスト>
ピーター・パン:吉柳咲良
フック船長/ダーリング氏:小西遼生
ウェンディ:岡部 麟(AKB48)
タイガー・リリー:田野優花
ダーリング夫人:壮 一帆
≪海賊たち≫
スミ―:佐川和正
マリンズ:笠原竜司
ビル・ジュークス:中山 昇
スターキー:久礼悠介
ヌードラー:冨永 竜
セッコ:渡部又吁
≪迷子たち≫
ふたご2:石川鈴菜
カーリー:倉澤雅美
ニブス:澤田美紀
トートルズ:中野 歩
ふたご1:なづ季澪
スライトリー:松崎美風
≪森の住人たち≫
一条俊輝
井上弥子
黒田 陸
佐藤アンドレア
澤村 亮
鈴木昌実
深瀬友梨
渡辺崇人
ジョン(Wキャスト):酒井禅功 津山晄士朗
マイケル(Wキャスト):遠藤希子 君塚瑠華
ナナ:三浦莉奈
≪スウィング≫
伊藤かの子
佐山太一
公式HP= https://horipro-stage.jp/stage/peterpan2022/
公式Twitter= https://twitter.com/peterpanjapan
取材:高浩美
構成協力:佐藤たかし
インタビュー収録:6月9日