浦井健治主演 ミュージカル『キングアーサー』製作発表会レポ

ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』『太陽王』『ロックオペラ モーツァルト』、宝塚歌劇花組公演『CASANOVA』など、 数々のヒット作を生み出しているドーヴ・アチアが音楽・脚本・作詞を手掛けるフレンチミュージカル『キングアーサー』が2023年1月に装いも新たに上演。

本作は2015年9月にパリにて初演され、 その後フランス国内のみならず日本では2016年に宝塚歌劇団にて、韓国では2019年に上演され、 観客が選ぶその年に上演された海外ライセンスミュージカル初演部門にて作品賞を受賞。
アチアが生み出す音楽は、重厚感と現代的でポップなフレンチロックミュージックが混ざり合い、耳に残る多彩な音に乗せてイギリス・ケルトに伝わる騎士達の物語をドラマティックに描く。
都内で製作発表会が執り行われた。
出席したのは演出のオ・ルピナ。
キャストは浦井健治、伊礼彼方/加藤和樹、太田基裕、平間壮一、小南満佑子、宮澤佐江、小林亮太、東山光明、石川禅、安蘭けい(Wキャスト。50音順)。

まずは歌唱披露。重厚な曲が流れ、まず最初の曲は「奪われた光」、メレアガン役の伊礼彼方と加藤和樹が歌い上げる。メレアガンは主人公のアーサーに拮抗する役どころ。Wキャストなので、Wメレアガンが歌うのは、多分、最初で最後かも。


続いては「魔法に導かれて」を浦井健治が歌唱、ここでキャスト全員が登場し、迫力のある歌唱を披露してくれた。


この”ショータイム”が終わり、それから製作発表会となった。まず、最初は主催者より挨拶。この作品を先々、レーパートリー作品としてブラッシュアップしていくとのこと。また、演出家とはミュージカル『デスノート』がきっかけだったそう。
それから演出を担うオ・ルピナより日本語で挨拶。「初めまして」と言った途端にキャスト陣から歓声が上がった。「参加できて嬉しく思います。このような機会を与えてくださったホリプロに感謝いたします。素敵なスタッフ、キャスト、光栄です。とても楽しみにしています」とコメント。


それから、MCからキャストへの質問が次々に投げかけられた。楽曲について浦井健治は「楽曲がフレンチロックもあって、グランド・ミュージカルとは少し違いますが、役者としてやりがいを感じる楽曲です。みんなで体力をつけて、このメンバーだからこそできる音を紡ぎたい」と語ったが、先に披露された楽曲はパワフルで心揺さぶられるメロディ。その他の楽曲も期待が高まるが、この布陣なら、大丈夫と思わせてくれる。


安蘭けいには「役として楽しみにしているところ」という質問。モルガンはアーサー(浦井健治)の異父姉。自分の壊し、幼い自分の幸せを奪ったアーサーの父・ユーサー王を憎んでいるという役どころ。「強い女性を演じることがかなり多かった」と語りつつ、「今回のように“悪”が入った役は宝塚を退団してからは初めて。そのあたりが楽しみです」と未知なる役柄を楽しむ、とのこと。また演出のオ・ルピナ氏とはお初。「どんな演出されるのか、楽しみです」と期待。伊礼彼方は殺陣のことを聞かれて「浦井健治さんとの戦いが楽しみ」と元気よく。衣装は皮で出来ており、「結構重たい衣装、汗だくになると思います、怪我しないように」と言い、役どころは王座を目指して準備を重ねてきた最強の騎士・メレアガンだが、アーサーに王座も婚約者も奪われてしまい、アーサーに大いなる復讐心を燃やす。

「勝たせてもらえないかな」と笑わせ、さらに「プライベートでは負けませんから!」と意味不明にヒートアップ(笑)。同じ役どころの加藤和樹は「音楽だけでなく、見た目も派手です。感情的なメロディーライン。頑張っていきたい」と意気込む。アーサーの異母兄弟であるケイ役の東山光明は”兄”のイメージを聞かれて「兄のイメージは実際の兄(東山義久)ですが、自由奔放、飄々としてしてて愛されて憎めないキャラを演じたい」とコメント。ランスロット役の太田基裕は「「ケガをしない、させない」と言い、続けて「伊礼さんが本当の浦井さんをやっつけてしまわないように監視しながら挑みたい」とアーサー王に忠誠を誓った(笑)。

同じくランスロット役平間壮一は「全員が全身を使って演じている。サーカスを見ているかのよう。全力で汗をかいて演じるところが楽しみ、期待しているところです」と語る。グィネヴィア役の小南満佑子、・メレアガンの婚約者であるが、アーサーと恋に落ちる。「美しい衣装、美しいメロディ、ここに注目していただきたい」とコメント。
MCから「刀から剣に持ち替えてのアクションですね」と振られたガウェイン役の小林亮太は舞台「鬼滅の刃」の主人公・炭治郎を演じているが、「別作品で鬼を退治するために日本の刀を振るっているけど、今回は剣。西洋剣術が初めてなので、重みを大事にしたい」と意気込み、「アーサーである浦井さんと剣を交えることもあると思うけどけがをさせないようにしたい」と語ったところで浦井健治から「なるべく“呼吸”を使わないようにお願いします」と言われ(笑)、「そうですね・・」と苦笑いを浮かべた。Wキャスト、グィネヴィア役の宮澤佐江、「克服したことは?」と聞かれて「パクチー」と回答。苦手だったが、友達がパクチー好きで、そこから。今では「一番好きな野菜です」と笑顔。そして魔術師・マーリン役の石川禅には難問、「誰にも負けない○○キング」に対して「コロナで体にいいものを、と思って糠漬けを始めました」と言い、糠床のことなど蘊蓄を披露、一番は「かぶ」だそうで、そこで小南満佑子は「私はきゅうり!」と話が弾み、小林亮太も「僕も糠漬けつけたことがある」と糠漬け仲間が次々と。だが、やはり糠漬けキングは石川禅で決まり。

話が逸れまくったところで(笑)、キービジュアルのお披露目。かっこいいビジュアルにみな、「おお〜」。実際に身に着ける衣装とのこと。

「衣装に袖を通して勢揃いで、歴史を感じます。こういうふうな歴史がこの人たちにあるんだねというのが、そのまま板の上に乗っている感じ」と浦井健治。宮澤佐江は「5日間ぐらい断食をして撮影に臨みました。そのぐらいタイトでラインが見える衣装だったので」と撮影から気合。小南満佑子は「撮影中、出来上がりが楽しみだった」とコメント。本番が楽しみなミュージカル『キングアーサー』。稽古はこれからであるが、そこで演出家から注目ポイントを「各キャラクターの感情、成長、そういうのを細やかに表現したい。そういうところを観ていただけたら嬉しいです」
最後に「この作品はダンスあり、アクロバットあり、殺陣あり、また成長もあり。人間の物語の中では、本当の正義だとか、それぞれの愛の形、そういったものを繊細な言葉で紡いでいって…かなりの体力勝負になると思うので、誰一人欠けることなく、大千穐楽まで駆け抜けていけたらなと思います。かなりのイケメン揃いだと思います(一同笑)。本当に楽しんでいただけるように!」と締めて製作発表会は終了した。

概要
ミュージカル『キングアーサー』
<東京公演>
期間:2023年1月12日(木)~2月5日(日)
会場:新国立劇場 中劇場
主催・企画制作:ホリプロ
<群馬公演>
期間:2023年2月
会場:高崎芸術劇場 大劇場
主催: 高崎芸術劇場(公益財団法人高崎財団)
<兵庫公演>
期間:2023年2月
会場:兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
主催:梅田芸術劇場/兵庫県、 兵庫県立芸術文化センター
<愛知公演>
期間:2023年3月
会場:刈谷市総合文化センターアイリス 大ホール
主催:キョードー東海
<キャスト>
アーサー:浦井健治
メレアガン:伊礼彼方/加藤和樹 (Wキャスト/五十音順)
ランスロット:太田基裕/平間壮一 (Wキャスト/五十音順)
グィネヴィア:小南満佑子/宮澤佐江 (Wキャスト/五十音順)
ガウェイン:小林亮太
ケイ:東山光明
マーリン:石川禅
モルガン:安蘭けい

碓井菜央 加賀谷真聡 工藤広夢 当銀大輔 長澤風海・加藤翔多郎 長澤仙明 半山ゆきの・新井智貴 大井新生 大場陽介 岡田治己 加藤さや香 鹿糠友和 鈴木百花 高島洋樹 高橋伊久磨 高橋慈生 田口恵那 東間一貴 内木克洋 長嶋拓也 永松樹 西尾真由子 花岡麻里名 藤本真凜 MAOTO 松平和希
(五十音順)

<スタッフ>
日本版台本・演出:オ・ルピナ
翻訳・訳詞:高橋亜子
音楽監督:竹内聡
振付:KAORIalive
美術:二村周作
照明:高見和義
音響:山本浩一
映像:上田大樹
衣裳:前田文子
ヘアメイク:宮内宏明
擬闘:栗原直樹
エレクトロニックミュージックデザイン:ヒロ・イイダ
歌唱指導:やまぐちあきこ
演出助手:河合範子
舞台監督:徳永泰子
稽古ピアノ:中條純子
演出家通訳/台本下訳:キム・テイ
宣伝デザイン:山下浩介
宣伝ビジュアル撮影:神ノ川智早

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