映画のセリフや効果音はそのままに、 音楽パートのみをオーケストラが生演奏するシネマ・コンサート。 巨大なスクリーンでの映画全編上映に合わせてオーケストラが奏でる臨場感や迫力は、 映画をライブ感覚で楽しめる新しいスタイルのエンターテインメントが人気を呼んでいる。
4月はボブ・フォッシーが生んだ名作ミュージカルを基とした映画『シカゴ』の公開20周年を記念して、シネマオーケストラ(シネオケ(R))公演が開催された。名作ミュージカル映画全編を巨大スクリーンとフルオーケストラの生演奏で。指揮は栗田博文、イタリアにおいて第1回アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールに入賞し国際的な評価を確立。神奈川フィルハーモニー管弦楽団指揮者を経て、1995年5月にフィンランド・ヘルシンキにおいて開催された第1回シベリウス国際指揮者コンクールの最高位に。クラシック音楽の古典から現代作品まで幅広いレパートリーを持つほか、様々なジャンルとのコラボレーションも積極的に行っている。今後の活躍がさらに注目される指揮者。
スクリーンに「Miramax」の文字、そして始まる。超有名ナンバー「All That Jazz 」、セクシーなナイトクラブが眼前に迫る。演奏はリアル、そして映像、スクリーンの大きさは半端なく、物語の世界が独特のリアリティを持って観客に。ダンスシーンも圧倒的、カット割の巧みさで、じっとスクリーンを凝視していると、VRに近い感覚で没入できる。生の演奏はとにかく貴重、ジャズ・テイストのナンバーが目白押し。振付は巨匠ボブ・フォッシー、改めて見ると動きのダイナミックさ、フォーメーション、全てが完璧、それを秀逸なカット割で巨大スクリーン、刑務所でのセクシーなダンスなど、しっかりと堪能。また、セリフ、歌、効果音(銃弾など)、それと生オケの融合、このテクニカル、まさに21世紀だからこそ実現できるコンサート。
そして映画公開30周年!音楽はジョン・ウィリアムズ、監督はスティーヴン・スピルバーグ、『ジェラシック・パーク』8月5日、同じく神奈川フィルハーモニー管弦楽団、約80名の大所帯で!指揮は佐々木新平。2012年、2017年のフィテルベルク国際指揮者コンクールにおいてディプロマ、2015年にはブザンソン国際指揮者コンクールにおいて本選最終の8人の中に選出。2019年に東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団のアソシエイト・コンダクターに。ど迫力で恐竜が迫ってくることは間違いなし。
作品について
「シカゴ」はトニー賞受賞、アメリカ作品としてニューヨーク、ブロードウェイで現在も歴代1位のロングランを誇るメガ・ヒットミュージカル。実話に基づいた二人の悪女によるスキャンダラスなシンデレラ・ストーリーと名曲揃いのミュージカル・ナンバー、そして鬼才ボブ・フォッシーの振付を体現したダンスで世界中の人々を魅了。そんな傑作ミュージカルを基に、レネー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、リチャード・ギアら豪華キャストを迎え、映画化された「シカゴ」はアカデミー賞6部門を受賞し、大ヒットを記録。
概要
公演日・会場
2023/4/8(土) 13:00開演/18:00開演
東京国際フォーラム ホールA
[指揮] 栗田博文
[演奏] 神奈川フィルハーモニー管弦楽団