これまでの各国における上演では、一人芝居とし て上演されてきた本戯曲。
今回は、宮崎演じる主人公・34歳のウィレムを中心に、4名の俳優で構成。
突然にこの世界から消えてしまった弟へ綴る手紙。疎遠になっていた家族、見失った愛、向き合いきれずにいる人生を巡る、決して忘れることのできない、パウリの帰郷の旅が始まる—。
演出・桐山知也(きりやま・ともや)
初日が開きました。1 人芝居として書かれたこの「彼方からのうた」を、4 人で演じるという今回のアイデアにのってくれた勇 気あるキャストとスタッフの皆さんにまず感謝を。初日を迎え、そのアイデアが劇場で表現として結実し、それを観客の皆さ んと共有できて本当に嬉しいです。4 人で演じることで、この作品の新たな魅力や真価が発揮された舞台になりました。こ の今回だけの特別な「彼方からのうた」を、ぜひ観に(聴きに)きて下さい。劇場はこの酷暑を忘れさせる凛とした空気に充ちています。お待ちしています。
宮崎秋人(みやざき・しゅうと)
なんとかこの日を迎えられてホッとしています。元々一人芝居の作品を、台本をそのままで 4 人で演るというのは想像 以上に難しいことでした。1 人に見せる。なぜわざわざ 4 人にするのか。色んなものを自分たちで落とし込まなくてはなら ず、それに加えて相当な集中力を要求されるから稽古はほんっっっとうに疲れました!!!!全然動かない芝居なのに 食べても食べても、会う人に「痩せた?」と聞かれる日々で、どれだけ脳みそ使ってんだろうと思ってました。 ご観劇くださった皆様が何を感じるか、心がどう動くのか楽しみです。 この空間を共有する楽しさは、劇場じゃないとわからないですよ。
溝口琢矢(みぞぐち・たくや)
先輩方の繊細な魅力と共存することの難しさ、楽しさを肌で感じながら稽古させていただきました。Zoom でサイモン・ スティーヴンスさんとお話した際に「正直であること」を大事にしてほしいという言葉がありました。この 1 ヶ月ずっと考え ていても何が正解なのか分かっていません。確実に言えることは、全員がこの空間に真摯に、正直であるということだけ です。スタッフ・キャストが”全員“で試行錯誤して作り上げた「彼方からのうた」。どうぞお楽しみください。
伊達 暁(だて・さとる)
「彼方からのうた」吉祥寺シアターにていよいよ開幕です。うだるような酷暑の毎日、武蔵野の一角に佇む劇場内はひ んやりと肌寒いです。羽織るものが必要なくらいです。雪がしんしんと降り積もるアムステルダムの風情にぴったりです。 彼方へと旅立った弟パウリへ綴る長い手紙、今回の日本上演バージョンでは 1 人ではなく4人で挑みます。兄ウィレム をリレーしていきます。静寂が支配する透き通るような緊張感のある舞台ですが、千穐楽まで楽しむことを忘れずに突 き進みたいと思います。ぜひ一夏の涼を求めて吉祥寺シアターへお越しください。お待ちしています。
大石継太(おおいし・けいた)
皆様ありがとうございました。無事初日を迎える事が出来ました。猛暑の中キャストスタッフ大汗を流しながら稽古し て来ました。稽古初日からモノローグとの闘いでした。1つの役を 4 人で演じるという事、自分の中でなかなか消化出 来ず苦戦していました。が、恐るべし稽古!次第に 4 人の声、表情が歌のように、そこに動きが加わり想像を超えた 素敵な作品になったと思います。
皆様にこの空気が伝わると信じ千秋楽まで走ります。
概要
日程・会場:2024 年 8 月 2 日(金)~13 日(火) 吉祥寺シアター
作:サイモン・スティーヴンス、マーク・アイツェル
翻訳:髙田曜子
演出:桐山知也
出演:宮崎秋人 溝口琢矢 伊達 暁 大石継太
スタッフ
美術・衣裳:山本貴愛 照明:横原由祐 音響:稲住祐平 ステージング:平原慎太郎 演出助手:阿久津京介 舞台監督:瀬戸元哲 宣伝美術:平崎絵理 宣伝写真:笹原清明 宣伝スタイリスト:ゴウダアツコ 宣伝ヘアメイク:大宝みゆき 票券:田村美紀 制作助手:吉田夢唯
制作:笹岡征矢 プロデューサー:時田曜子
主催・企画制作:ゴーチ・ブラザーズ
提携:公益財団法人武蔵野文化生涯学習事業団
公式HP:http://songfromfaraway.com/
撮影:引地信彦