ウエスト・エンド発のコメディ舞台『トンデモ?ピーター・パン! 〜Peter Pan Goes Wrong〜』が、和田優希、林蓮音のW主演で9月28日にスタートし、東京公演も開幕。2015年のローレンス・オリヴィエ賞「新作コメディ作品賞」 に輝いた『Peter Pan Goes Wrong』は、`13年にロンドンで初演、その後ウエスト・エンドなどイギリス国内でロングラン公演。その後ヨーロッパ やオフ・ブロードウェイで上演。`16年に90分のTV用の編集バージョンがBBCでOA、`22年にカナダ、`23年にブロードウェイに進出。全英・全米を爆笑の渦に巻き込む。ドタバタコメディの大傑作が日本に上陸。 出演は、演出助手、劇中劇でナナ(犬)、ピーター・パンの影、スターキーの3役を演じるロバート・グローブ役をSpeciaLの和田優希、 ピーター・パンを演じるジョナサン・ハリス役を同じくSpeciaLの林蓮音でW主演。ジョン・ダーリング(兄)、 マーメイド、ミスター・スミーの3役を演じるデニス・タイド役を阿達慶、マイケル・ダーリング(弟)、マーメイド、ワニの3役を演じる マックス・ベネット役を千井野空翔。フランシス・ボーモント役にイジリー岡田、トレバー・ワトソン役にLE VELVETSの宮原浩暢、ルーシー・グローブ役に悠未ひろ、サンドラ・ウィルキンソン役に加藤里保菜、ギル役に村上航。また、劇中劇でティンカー・ベル、ダーリング夫人、ライザ、カーリーの4役を務めるアニー・ツイルオイル役に松本明子。劇団の主宰で、劇中劇では父親のジョージ・ダーリング、フック船長の2役を演じるクリス・ビーン役はふぉ~ゆ~の松崎祐介。
開演前からプレショーがスタートするので、早めの来場がお勧め。それから時間になり、いわゆる”前説”、諸注意、担当はトレバー(宮原浩暢)拍手の練習(よくある)とブーイングの練習(これはなかなかない)、はける時に片手にビール瓶(笑)。舞台上は最初はダーリング家の子供部屋から。
ナレーション、そして”本家”ミュージカル『ピーター・パン』を観劇したことがあれば、また、アニメーションも見たことがあれば、物語の流れはわかっているはず。確かに王道の流れなのだが…そこは”トンデモ?”なのでスムーズに行くはずがない!オープニングのパネルも順番が!わけわからない!ポーズも決めようとするもなかなか決まらなかったり。そういった細かい笑いが数分(数秒?)おきに起こるので、そこはしっかり目を凝らしてみて欲しい。
いわゆるバックステージのドタバタ、そして「それ、ピーター・パンじゃないよね?」というシーンもあるが、かなり有名なシーン(怒られるギリギリ)なので、そこは「違うだろ!」と心の中でツッコミを(笑)。また、1幕では松本明子が早替えをするのだが、1幕での役が妖精のティンカー・ベル、ダーリング夫人、メイドのライザ、と3つあるが、特にダーリング夫人とメイドのライザを交互に、その早替えっぷりは見どころ。しっかり替えているかと思えば、そうでなかったりする、そのドタバタぶりでコメディエンヌぶりを発揮。ピーターパンがやってきて子供たちと共にネバーランドへ行こうとする場面も一筋縄ではいかない。それでもどうにかネバーランドのシーンに。そんなこんなの大騒ぎ状態で進行するので、観ている方は笑うのに忙しい(笑)。
休憩20分を挟んで2幕、演出助手が登場し、物語の続きをするも、さらにうまくいかない。とにかくあっちゃいけないことの連続で、舞台上も舞台裏もてんやわんや、混乱が混乱を呼び、カオス状態に。
出演者全員がほぼほぼ無事じゃないところが抱腹絶倒、ピーター・パンはフライングするたびにぐるぐる、ハプニングという設定だが、このぐるぐるはかなり大変そう、これを林蓮音が文字通り体を張って!1幕でかなり酷い目に遭うのは犬のナナ、和田優希のとほほぶりも面白おかしい。加藤里保菜、キュートに”おバカ”を。かっこいいはずの元宝塚男役の悠未ひろ、2幕では…(笑)。ダーリング家の息子たち、阿達慶、千井野空翔、息のあった”兄弟”ぶり。多分、一番安全な立ち位置のナレーション、フランシス・ボーモント役のイジリー岡田も2幕ではヤバいことに。とにかく誰一人として無事なキャラクターはいないので、客席は笑いが途絶えない印象(他人の不幸は蜜の味)、ちなみに笑いは免疫力を高めてくれる効果が期待できる。
東京は14日まで、当日券もあるので、今年の冬は免疫力を高めたい!と思うなら劇場へ。
<演出: 池田テツヒロさんインタビュー記事>
和田優希&林蓮音W主演 舞台『トンデモ?ピーター・パン! ~Peter Pan Goes Wrong~』演出 池田テツヒロ インタビュー
概要
公演名:舞台『トンデモ?ピーター・パン!〜Peter Pan Goes Wrong〜』
日程・会場:
大阪:2024年9月28日(土)〜10月1日(火) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
愛知:2024年10月5日(土)〜10月6日(日) アイプラザ豊橋
東京:2024年10月10日(木)〜14日(月・祝) 東京国際フォーラム ホールC
作: ヘンリー・ルイス、ジョナサン・セイヤー、ヘンリー・シールズ
翻訳・上演台本: 可児理華
演出: 池田テツヒロ
出演:和田優希、林 蓮音/阿達 慶、千井野空翔/イジリー岡田、宮原浩暢(LE VELVETS)、悠未ひろ、
加藤里保菜、村上航/松本明子/松崎祐介
企画・製作: エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ
※詳細は公式WEB参照
HP:https://peterpan-gw.jp/