『火の鳥』『精確さによる目眩くスリル<新制作>』『エチュード<新制作>』 珠玉のバレエ、豪華三本立て@新国立劇場

新国立劇場バレエ団は 2025 年 3 月に、20 世紀の珠玉の作品を三本立てで楽しめる公演を上演。
「コフレ」とは「宝石箱」を意味するフランス語。様々な魅力を放つ3作品が感性を刺激する、特別なプログラムを。
上演するのは、華麗なテクニックとバランシンを思わせる幾何学的な美しさが魅力のランダー『エチュード』とシャープな動きが特徴のフォーサイスの人気作品『精確さによる目眩くスリル』、そして 2013年以来の上演となるバレエ・リュスの代表作『火の鳥』。
『エチュード』と『精確さによる目眩くスリル』は新制作、ここで待望のレパートリー入りを果たす。
選りすぐりの作品をお届けするトリプル・ビルでは、物語の世界に浸る全幕バレエとは一味違うバレエの楽しみがあり、各作品にはプリンシパルを筆頭とする精鋭のダンサーたちが次々と登場し、古典バレエとは違った輝きを放つ。
それぞれに優れた音楽、美術、振付からなる短いバレエが厳選されたプログラムで、多彩な刺激と楽しみ、そして満足感を得ることができるトリプル・ビルとなっている。

作品解説
バレエ・リュスの傑作が 12 年ぶりに再演!
『火の鳥』
1909年にパリで鮮烈なデビューを果たし、一世を風靡したバレエ・リュスの初期の作品。バレエ・リュスはロシアのエキゾティシズムとして人気を集め、やがてピカソやマティス、コクトー、ローランサン、シャネルら、当時パリで活躍していた前衛の若手アーティストを取り込み、新しいスタイルの「総合芸術」として、バレエだけでなく美術やファッション、音楽の世界にも革新をもたらし、大きな影響を与えました。『火の鳥』ではロシアの民族色濃い物語とストラヴィンスキーの音楽に、フォーキンもロシアの民族舞踊の要素をふんだんに取り入れて振り付けています。気高く孤高の火の鳥、魔王カスチェイの手下たちのダイナミックな踊りなど、短い作品ながら緊張感あふれる踊りを。

撮影:鹿摩隆司
撮影:鹿摩隆司

鬼才フォーサイスによるクラシック・バレエへのオマージュ
『精確さによる目眩くスリル』
時代の先端をいく作品を創作してきたフォーサイスによる、クラシックバレエへのオマージュが込められたプロットレス・バレエ。1996 年にフランクフルトで初演されて以来、パリ・オペラ座バレエなど多くのバレエ団によって上演されてきました。クラシックバレエの型とテクニックが用いられつつもオフバランスと多重心が多用され、ダンサーたちは身体の強靭さと限界までの柔軟さが求められます。シャープなテクニックと、キレのある鋭い踊りを。

Photo by Mitsunori Shitara
Photo by Mitsunori Shitara

基本の動きから超絶技巧まで、バレエのレッスンが作品に
『エチュード』
デンマークの振付家ハラルド・ランダーによる、クラシックバレエのレッスンをオマージュしてつくられた作品で、1948 年にデンマーク王立バレエで初演されました。バレエダンサーの練習は、ウォームアップから始まり、小さな動きから徐々に身体を大きく動かすように行われていきます。本作はそれと同
様にバーを使った踊りから広がりのある動きへと展開し、最後はスリリングな回転とジャンプで幕を閉じます。ダンサーたちが日々訓練を行っているシンプルな動きが、いかにして芸術になりうるのかに焦点があてられた、ランダーの代表作。

© Yonathan KELLERMAN / OnP
Courtesy of The Paris Opera Ballet
Guillaume Diop, Valentine Colasante and Paul Marque in Etudes, by Harald Lander
© Yonathan KELLERMAN / OnP
Courtesy of The Paris Opera Ballet

概要
2024/2025 シーズン
新国立劇場バレエ団「バレエ・コフレ」
火の鳥/精確さによる目眩くスリル<新制作>/エチュード<新制作>
芸術監督 吉田 都
日程・会場:
2025年3月14日(金)19:00
2025年3月15日(土)14:00
2025年3月15日(土)18:30
2025年3月16日(日)14:00
新国立劇場 オペラパレス
公式Webサイト:https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/triplebill/