
2009年上演のシス・カンパニー公演『バンデラスと憂鬱な珈琲』での初共演以来、親交を深めてきた2人がこの度、とある劇団のベテラン俳優と新米俳優という役どころで初めて舞台上で対峙することに。
本作『ライフ・イン・ザ・シアター』は、現代演劇を代表するアメリカの劇作家デヴィッド・マメットが1977年にオフ・ブロードウェイで初めて上演した作品。
物語の舞台は、まさしく「劇場」。楽屋や舞台袖、廊下や舞台上など、「劇場」内のさまざまな空間で繰り広げられる舞台俳優二人のやりとりの積み重ねを描いた究極の台詞劇で、初演以来、世界各国でも上演されている人気作。
日本では、1997年にシアタートラムの柿落とし公演として、佐藤信演出で上演されているが、その初演で、石橋蓮司が演じたベテラン俳優・ロバートに対する若手俳優ジョンを演じたのが当時30代の堤真一。あれから約30年を経た今回、堤真一が演じるのは、もちろんベテラン俳優のロバート。そして、中村倫也が、キャリアをスタートさせたばかりの若手俳優ジョンに扮し、「劇場」という特別な空間の中で、まるでシーソーのように行き来する二人の男の心理的なパワーバランスが交錯する世界を、ときにユーモラスに、ときに暴力的なほどの激しさで描いていく。演出は、TVドラマ・映画などの映像演出のみならず、近年は、舞台演出も手掛けている水田伸生(みずた・のぶお)が担う。まだ「上演決定!」の速報ではあるが、今後の続報の到着を楽しみにしたい。
~主な上演記録~
1977年2月、シカゴ・グッドマンシアターで初演、その後、同じく77年10月から78年7月まで、ニューヨーク・オフ・ブロードウェイ:シアター・デ・リで上演。オフ・ブロードウェイでは、92年2-3月に映画「アマデウス」でオスカーに輝いたF・マーリー・エイブラハム出演で再演されている。主なブロードウェイでの上演は、パトリック・スチュワートとT.R.ナイトの顔合わせで、2010年10-11月に限定上演。英国ロンドン初演は、79年オープンスペースでの上演で、その後、89年10月にヘイマーケット・シアターロイヤルで再演。また、パトリック・スチュワートは、ブロードウェイに先立ち、ジョジュア・ジャクソンを相手役に、2005年2-4月ロンドン・アポロ・シアターでも上演している。
日本では、1997年、シアタートラムにて、佐藤信演出、石橋蓮司、堤真一で上演。
その後、2006年に、市川正親、藤原竜也、そして、近年は、2022年に勝村政信、高杉真宙の顔合わせで上演されている。
作:デヴィッド・マメット David Mamet (1947-)
1947年シカゴ生まれ。バーモント州のゴーダード大学に学び、のちにニューヨークのネイバーフッド・プレイハウス演劇
学校で学ぶ。処女作から以後多数の作品はシカゴのセント・ニコラス劇場劇団が初演している。マメットは同劇団の設立
者のひとりで、アート・ディレクターでもある。戯曲『オレアナ』、『グレンギャリー・グレン・ロス』両作品で ピュリッツアー賞と、ニューヨーク演劇批評家賞を受賞。その他、『アメリカン・バッファロー』、『シカゴの性倒錯』、『ライフ・イン・ザ・シアター』などがある。 映画の脚本では、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』、『評決』、『アンタッチャブル』、『ウワサの真相』等多数。
また脚本家兼監督としても、『スリル・オブ・ゲーム』、『殺人課』、『週末はマフィアと!』等を手がけている。
概要
会期会場::2025年9月~10月 東京・愛知・大阪・福岡・宮城にて上演予定
作:デヴィッド・マメット
翻訳:小田島恒志
演出:水田伸生
出演:堤真一 中村倫也
※詳細は5月中旬~下旬にお知らせ予定
SISカンパニー公式サイト:https://www.siscompany.com