ミュージカル『ピーター・パン』45年目の夏 会見レポ

今年で 45年目を迎えるブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』いよいよ28日開幕。3年連続で主演を務めるのは山﨑玲奈、第44回ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを獲得した逸材。フック船長役には、様々なミュージカルで活躍のベテラン・石井一孝、ウェンディ役にはE-girlsとしてのグループ活動を経てミュージカルや舞台など幅広く活動をする山口乃々華、タイガー・リリー役には、プロダンスリーグに所属し非常に高い身
体能力を誇る七瀬恋彩、ダーリング夫人役には、舞台を中心に活躍をする実力派俳優・太田緑ロランスとパワフルな配役。引き続き演出・振付を担当するのは、国際的に活躍するクリエイターの長谷川 寧。
初日に先駆けて公開ゲネプロと会見が行われた。登壇したのは山﨑玲奈、山口乃々華、石井一孝。

今年の気持ち。
山﨑玲奈「今年でピーター・パン自体も45年目を迎えて、私もピーター・パン3年目、演出家の長谷川寧さんが毎年毎年新たなアレンジを加えてくださる…今年はさらにキャストの方が一新されて、新たなテーマ探しといいますか、自分でも新たなピーター・パン像はないかなって。イチから初心に帰る気持ちでやることができて、今までよりもさらに深く『ピーター・パン』という作品を追求できた年になれたなって思っております」

フック船長初挑戦について。
石井一孝「玲奈ちゃんが生まれるもうとっくの前から俳優業をやって33年目、いろんなミュージカルやってきましたが、このピーター・パンは30年ぐらい前に一度だけ青山劇場で拝見させていただいたんですけど、ずいぶん前のことであまり詳しく覚えておらず、今回台本を読んで、玲奈ちゃんとちゃんと一緒に芝居を作っていく中で、こんなすごい作品だったんだっていうことがわかりました。今回45年目、日本で上演されて、その長い間多くの方に愛されてきている名作と呼ばれるっていうことは、こういうことなんだとつまり脚本がすごくいいんですよね、そしてあと音楽が抜群に、私、音楽マニアで、音楽が好きな人間からしても、よくこんないい曲ばっかり書いたなと『レ・ミゼラブル』でも『オペラ座の怪人』もそうですけど、ミュージカルはいい曲がなければ絶対成立しないんです。まさにいい曲ばっかりで、全部シングルカットしそうな曲ばっかりでキャッチーで耳なじみがよくて、本当すごい作品だなと。長谷川寧さんアバンギャルドな演出、本当日々飛び交っておりましてですねそこまで俺たち高みを要求するのか…挑まなきゃならないなと。でもそれが日々具現化できてきているのかなと。あとは本当お客様に見ていただいて、俺たちの絆とか…そういうことも含めていい作品だなと思ってもらえたら嬉しいなと精一杯やる所存でございます」

念願のウェンディ役について。
山口乃々華「2019年に見たときから、ウェンディを演じてみたいと思っていました、夢を叶えることができてとても嬉しく思っています。これから始まる本番の日々でたくさんの子供たちが見に来てくれたり、大人の方も見に来てくださると思うのですが、私が思ったように、また誰かがウェンディやってみたいって思ってもらえたりとか、そういう夢を与えられるような作品だと思いますので、どんどんどんどん!みんなの気持ちが繋がっていくような、そういうウェンディを届けられたらいいなと思っております」

ピーター・パンは男の子、異性のキャラクターを演じることについて聞かれ、山﨑玲奈は「異性を演じるのはなかなか難しいなと毎年感じていています。元々女の子なので、どうやったら皆さんに少年の男の子がそこにいるって信じてもらえるかなって意識しています。立ち振る舞い、話し方、声のトーン、稽古しても自分でも今、全然男の子じゃなかったなって落ち込んじゃうときとかもあったりして…それこそピーター・パンと同世代であろう男の子たちをまず最初観察してたんですけど、立ち振る舞い、態度、明るさ、公園で走り回ってる男の子とか、もうどこからそのエネルギーが湧いてくるんだろうって。エネルギッシュな男の子とかいっぱいいて、観察させていただいたり、あとは映画とか見て色気がある男の方の仕草とかを観察して、もうこうするとドキッとするのかみたいな研究をしたりだとかっていうのはやったりとか。あとは近くにいるお父さんとかもやっぱり男性なので、立ち振る舞いとかもそこから研究したりとかはしてました」とコメント。研究の成果は劇場で。

また、有名すぎるフック船長を演じる石井一孝は「玲奈先輩について行こうと思ってます(山﨑玲奈、隣で笑)。おっとっとってやっぱりびっくりです。今年で3回目ということですが、私は新人なので、ついていかなければいけないなと先輩にご迷惑をおかけしないようにっていうことをまず一番考えてます。聞くところによるとフック船長が出た瞬間に泣く子供達がいることを聞きまして、過去最高に顔が怖いフック船長、傷まで入ってますし、出た瞬間に泣かれちゃったらどうしようかと、そこが一番ドキドキしています。それで何か忘れちゃったら玲奈ちゃんを見れば助けてくれるかな?と。そんな感じです」

山口乃々華は役作りについて「私自身と年齢差が10歳以上あるということなんで、少女らしさをとても心がけてお芝居していきました。すぐぱっと走っていっちゃったりとか、興味があるものにどんどんどんどん突っ込んでいっちゃったりとか。そういう子供の考えたらすぐに行動に移ってしまうような。感情豊かに子供っぽくっていうのを、子供らしさっていうのを工夫して動きいろんなものを研究してきたので、存分に発揮できたらいいなと思ってます」

また稽古場でのエピソードについて石井一孝は「パイレーツっているんですけど、うるさくて、お前たちうるさいって言われて挙句の果てはマイクは切っておいてくださいって(笑)」山﨑玲奈は「妖精の粉が…フライングをしてたときに粉を蒔いて飛ぶんですけれども、なんか昨日、ちょっと楽しくなっちゃって、なんか言って飛んでみたんですよね。瞬間にふわっといっていた粉が全部口の中に入ってきちゃって(笑)3年間やってきたのに初めて口の中に」とコメント。また、役作りについて改めて「1年目に作った自分のピーター・パンをさらにかっこいい少年に持っていくために、その年はフック船長役の方も続投だったので、一緒に高め合い、アクションも一緒に手伝っていただいて何回も練習して、さらにかっこいい技を入れてみたり。フライングも1年目とだいぶ変わって回転技を多くしてみたり、口調とかも変えてみたり。3年目は、私自身も18歳になって新成人としての初ピーターパン。ちょっとドキッとさせられるというか、ちょっと繊細な大人な芝居を増やしてみたり、ディープな大人な…。センシティブな場面もちょっと1年目より増えたりもしてたので、毎年テーマを変えていろんなこと、お芝居にチャレンジできててすごく充実した3年間、『ピーター・パン』もすごく進化できてて嬉しいなって思います」と晴れやかに。

ゲネプロの様子

ダーリング夫妻
手にしてるのは…。
元気いっぱいな子供達。

うわあーー。

ネバーランド…夢膨らむ。
飛んでる!!!!!!!

<会見レポ>

山﨑玲奈 3年連続主演ミュージカル『ピーター・パン』製作発表会レポ

<稽古場レポ>

ミュージカル『ピーター・パン』稽古場見学会レポ

ストーリー
ロンドンに住むダーリング夫妻の子どもたち、ウェンディ、ジョン、マイケルの部屋に、空を飛べる不思議な男の子が“あるもの”を取りに忍び込みます。その子の名前は、ピーター・パン。ピーターは3人の子どもたちを連れ、いつまでも子どもでいられる“ネバーランド”へ飛び立ちます。
ウェンディはネバーランドで出会った迷子たちの“お母さん”になり、タイガー・リリー率いるモリビト(森の住人たち)とも仲良くなりました。ウェンディたちは、みんなと楽しく愉快な時を過ごしながらも、いつしか我が家が恋しくなり、ロストボーイズも連れてロンドンの家に戻ることにします。
一方、フック船長率いるパイレーツはウェンディを自分たちの“お母さん”にしようと、捕まえてしまいます。それを知ったピーターは、ティンカーベルとともに海賊船へ向かい、リリーたちと協力して、フック船長やパイレーツとの激しい戦いの末、ウェンディを救います。
いよいよ、ロンドンに帰る時、ピーターとの最後の別れを惜しむウェンディたち。ウェンディは彼にお願いをします。「春の大掃除の季節にはきっと迎えにきてね。」と。
時が経ち、約束を果たしにピーターがやってくるのですが・・・

概要
日程・会場:2025年7月28日(月)〜8月6日(水) 東京国際フォーラム ホールC
※※群馬、大阪、福岡公演あり
主催・企画制作:ホリプロ
特別協賛:青山メインランド
出演
ピーター・パン:山崎玲奈
フック船長/ダーリング氏:石井一孝
ウェンディ:山口乃々華
タイガー・リリー:七瀬恋彩
ダーリング夫人:太田緑ロランス
ロストボーイズ:飯田汐音、小野寺夏音、梶 みなみ、富田明里、宮島優心(ORβIT)
パイレーツ:今村洋一、黒沼 亮、佐藤 大、七味まゆ味、武井雷俊、馬場礼可
モリビト:ASUKA、奥富夕渚、住 玲衣奈、高中梨生、堤 はんと、中川友里江、西垣秀隆、森田駿介
※以上五十音順
スウィング:三井夕萌、大賀辰次朗 ※子役キャストは今後オーディションで決定
原作:サー・J・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞:キャロリン・リー
作曲:モリス(ムース)・チャーラップ
翻訳・訳詞:福田響志
演出・振付:長谷川 寧
音楽監督:宮川彬良
美術:BLANk R&D
照明:齋藤茂男
音響:井上正弘
衣裳:高橋 毅
ヘアメイク:河村陽子
アクション・パルクール:HAYATE
映像:anno lab
フライング:松藤和広
歌唱指導:福井小百合
パペット操演指導:黒谷 都
振付助手:溝上瑞季/仙石孝太朗
アクション・パルクール助手:ASUKA/大賀辰次朗
稽古ピアノ:浅野直子
演出助手:坂本聖子/玉置千砂子
舞台監督 :小澤久明/瀧原寿子
エグゼクティブ・プロデューサー:堀 威夫
主催・企画制作:ホリプロ
特別協賛:青山メインランド

WEB:https://horipro-stage.jp/stage/peterpan/