戸塚祥太主演 崎山つばさ, 水夏希, 松村優, 平川結月, 首藤康之, 久世星佳出演 舞台『アーモンド』開幕

韓国発行部数100万部超え&本屋大賞翻訳部門(2020年)第1位小説の舞台化、舞台『アーモンド』が開幕。シアタートラムにて9月14日まで、その後は9月19日~9月21日に近鉄アート館にて上演。


主人公のユンジェには、A.B.C-Zのメンバーとして活動する一方、俳優として数多くの舞台、映画、ドラマにおいて、傑出した表現力で存在感を放つ戸塚祥太。そして、ユンジェとは正反対の激しい感情をもつ少年ゴニを崎山つばさ。ユンジェのお母さん役を水夏希、ユン教授役を松村優、ドラ役を平川結月。また、シム博士役を首藤康之、ばあちゃん役を久世星佳。
舞台セットは無機質でシンプル、キャストが登場し、モノローグ。シニカルな雰囲気を湛えた空気感、コンテンポラリー的なパフォーマンスで表現。

主人公・ユンジェ(戸塚祥太)、感情を捉えることができない。表情はほとんど変わらない。そんなユンジェに母(水夏希)は感情を丸暗記させようとする親心。祖母(久世星佳)は孫が可愛いが、そんな彼のことを「可愛い怪物」と呼んだ。

3人のそれなりの生活が突然、崩れる。母と祖母が襲われる、目の前で。だが、ユンジェには通常の喜怒哀楽がない、ただ、立ってみてるだけ、母親は植物状態になり、ユンジェはひとりぼっちに。波瀾万丈なユンジェ、普通ならPTSD(心的外傷後ストレス症)になっても不思議ではない。そんな折、彼とは真逆の激しい感情の持ち主・ゴニ(崎山つばさ)に出会う。粗暴で大声を出し、時には暴力を振るうゴニ。それでもユンジェは表情一つ変えない。衝突ばかりしているようにも見えるが、少しずつ彼らの心に変化が見えてくる。


時折、音楽が流れる、透明感のある曲調が作品世界を彩る。ユンジェの生い立ち、普通、「かわいそう」という単語で片付けてしまいがちだが、この作品は一筋縄ではいかない。ユンジェは確かに表情が変わらない、大変な状況に陥っても騒いだりしないが、モノローグでわかる、純粋な心の持ち主であること。

対するゴニもまた、感情をコントロールできず、すぐに大声で叫んだり、暴力を振るったり、ユンジェを罵ったりするも、その心の奥底に秘めた心は美しい。

後半、ユンジェが出会う少女・ドラ(平川結月)、風のように軽やかに元気闊達だが、親への不満を口にする。彼女もまた、性根は純粋だ。そして彼らを取り巻く大人たち、ゴニの父親のユン教授(松村 優)、ユンジェを助けたいと思うシム博士(首藤康之)、その中でユンジェは成長していく。

「アーモンド」と呼ばれる扁桃体が小さいため、喜怒哀楽を感じることがなく世界をありのままに見るだけの少年ユンジェの目に映るものを観客は見る、そこにあるものは混じり気なし。だから、ユンジェの姿がよりクリアに見えてくる。彼とは真逆に見えるゴニに出会うことによって両者の間になんとも言えない温かい感情が流れ出す。「出来損ない!」と罵るゴニの言葉の裏側にあるもの、その性根が見えてくるに従って、観客はゴニに対しても共感や親愛の気持ちが芽生えてくる。


膨大なセリフ量、感情を露わにしないユンジェ、演じるのは戸塚祥太、難しい役柄を的確に表現、ゴニは崎山つばさ、鋭い目付きの奥底にある優しい気持ちを観客に見せる。ユンジェの母・水夏希と祖母・久世星佳、この2人、宝塚歌劇団時代の先輩、後輩。久世星佳が月組トップスター時代、新人時代の水夏希も月組、久世星佳のトップ披露公演『CAN-CAN』の新人公演で水夏希はアリスティード・フォレスティエ(本役:久世星佳)を演じているので、抜群のコンビネーション。

松村 優のユン教授、苦悩する姿が印象的、また首藤康之、15歳で東京バレエ団に入団し、活躍、その高い身体能力、冒頭からその卓越したパフォーマンスを見せ、飄々とした風貌でシム博士をちょっとミステリアスな空気感を讃えて魅せる。

ユンジェとゴニ、特別な友情を築いていき、ラスト近く、その絆が確固たるものになっていくところは純粋に感動、共感できる。休憩なしのおよそ130分、だが、長さは感じない。愛、その力は果てしなく永遠。
14日までシアタートラムにて上演、その後は大阪、近鉄アート館にて9月19日より開幕。

公開ゲネプロ終了後、出演者全員が登壇し、取材会が行われた。

戸塚祥太「1ヶ月間みっちり板垣さんのもと、みんなで稽古して今日やっと皆さんに見ていただけて、この後も9月14日まで、ここではたくさんの方に来ていただいて見ていただけるということなので、チームワークに関してはもうばっちりだと思いますし、みんなでこのまま最後の千秋楽まで三軒茶屋を『アーモンド』の世界に染めていきたいと思ってますので、よろしくお願いします」

崎山つばさ「ゲネプロを終えたばっかりなので、すごく放心状態というか、ここまで物語を表現できることのありがたさ、今日やってみてまだまだできることあるなって思ったりとか、まだまだもっと伝えるべきことがあるなとかいろんなことを思いながら過ごすことができて、それはすごく幸せなことだと思います。初日に向けて、より一層この作品と向き合って千秋楽まで走り抜けていけたらいいなと思っております」

水 夏希「初日からとても和気あいあいとした雰囲気で各々がいろいろなことにチャレンジし、また演出の板垣さんからいろいろなアイディアをいただきながら、今日まで和やかなムードで稽古が続いて今日までやってきました。私、シアタートラムは初めてなんですけれども、今日やって取材の方もお越しいただいただけで、やっぱり私達だけでは作るのと違う空気が生まれるので、これから毎日たくさんのお客様と一緒に、この作品世界をより広く深いものにしていけたらいいなと思っています」

松村 優「僕自身、(役柄が)教授で高校生のお子さんがいらっしゃるおじさんの役を演じるには初めてなので、とても貴重な経験をさせていただいたなっていうのと、自分の中では挑戦の作品…原作の『アーモンド』この本の力を借りて、舞台ならではの生で感じる良さだったり…いろいろ考えて楽しんでいただけたらなといただけたら幸いだと思っておりますので、最後まで頑張っていきたいと思います」

平川結月「私自身舞台が久しぶりで、稽古からすごく緊張していたんですけれども、皆さんが本当に温かく包み込んでくださって今日まで来ることができました。この緊張感も楽しみながら、会場全体で『アーモンド』の世界観を作っていけたらなと思っております。最終日まで全員で何もなく無事に駆け抜けられるように頑張りたいと思います」

首藤康之「今日も稽古であるとはいえ、たくさんの方に見ていただきながら、演じて何か普段の稽古では見れなかった役者の表情とか風景が見えてきて、すごくやっぱり改めてこういう仕事は見てくださる方がいらっしゃるからこそ、何か成立して出来上がっていくんだなっていうことをすごく感じながら演じていました。この作品がどうどういうふうな方向に向かって私自身楽しみにしています」

久世星佳「お稽古開始から本当に戸塚くんのセリフの量もすごさたるやという感じで…千秋楽まで私達も善処しながら、はい。無事みんなで笑顔の大千秋楽を迎えられるように頑張りたいと思います」

最後に改めてPR。

戸塚祥太「本当に皆さんに、たくさんご迷惑をおかけしながらここまで来ましたけども、パーセンテージだと100、120。できる限りの善処をやっていきますので、楽しみにしていただいて問題ないです。大いに楽しみにしていただきたいなと思います。そしてこの物語『アーモンド』というお話、そしてこのステージの上で7人の役者の身体を使って表現してますけれども、とはいえ、これはもしかしたら、見に来てくださるお客さんが新しいこの物語を通して、皆さんの中に眠っていた物語や、皆さんがこれから紡いでいく物語そんなことを発見させてくれるんじゃないかと思ってます。この『アーモンド』を通して、お客さんの心の中に何かしらメッセージ。刺激なのか、それともぬくもりみたいなことなのか…何かをお客さんに存分に感じて味わって、『アーモンド』を見た時間があってよかったなって思っていただけるように、今回の2025年版の『アーモンド』のチームで全力を尽くして、最後まで皆さんにこのエンターテイメント『アーモンド』をお届けしたいと思ってます」と語った。

あらすじ
怪物と呼ばれた少年が、愛によって生まれ変わるまで――。
感情を司る脳の部位、偏桃体(形状が似ていることから、原作内ではアーモンドと表現される)が人より小さく、怒りや恐怖といった感情をうまく感じることができない十六歳の高校生、ユンジェ。祖母は彼を“かわいい怪物”と呼んだ。母親は感情がわからない息子に「喜」「怒」「哀」「楽」「愛」「悪」「欲」などの感情を丸暗記させることで、なんとかユンジェを“普通の子”に見えるようにと訓練してきた。
そんな彼は、十五歳の誕生日に、目の前で祖母と母親が通り魔に襲われ死傷したときも、ただ黙ってその光景を見つめているだけだった。事件によって母親は植物状態になり、ユンジェはひとりぼっちに。
そんなとき現れた、もう一人の“怪物”ゴニ。激しい感情をもつその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていく――。

概要
舞台『アーモンド』
日程・会場:
東京:2025年8月30日(土)-9月14日(日) シアタートラム
大阪:2025年9月19日(金)-9月21日(日) 近鉄アート館
原作: ソン・ウォンピョン
翻訳: ⽮島暁子(祥伝社刊)
脚本・演出: 板垣恭一
出演:戸塚祥太 / 崎山つばさ 水 夏希 松村 優 平川結月 / 首藤康之 久世星佳
演奏:桑原まこ(Key)、吉良 都(Vc)/川口静華(Vl)
※弦楽器は日替りでの演奏(日程はオフィシャルHP参照)
主催・企画・製作:エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ/NHKエンタープライズ

オフィシャルHP https://almond-stage.jp

©2017 by Sohn Won-Pyung All rights reserved.

Japanese translation copyright ©2019 by Akiko Yajima

Japanese translation version is published by Shodensha Publishing Co., Ltd.

©2022 Original production developed and produced by conSept LLC