新国立劇場『ガールズ&ボーイズ』真飛聖と共に挑むWキャスト 増岡裕子 コメントも_

2026年4月9日より開幕する『ガールズ&ボーイズ』は、ミュージカル『マチルダ』の脚本でも知られる、デニス・ケリーが2018年に書いた一人芝居。ある一人の女性の人生を追いながら、愛、結婚、仕事、そして出会いと喪失を描き、順調に見えていた人生が予期せぬかたちで崩れていく過程を通して、現代社会に潜むさまざまな歪みを浮き彫りにします。ロンドン・ロイヤルコートシアターにてキャリー・マリガン主演で初演され、のちにブロードウェイでも上演。
新国立劇場主催公演史上初の一人芝居となる本公演の演出には、新国立劇場でも『私の一ヶ月』『誤解』で繊細な心理描写と大胆な空間設計を魅せてきた稲葉賀恵。
そして、本公演は、作品により多面的な視点と深みをもたらすべく、異なる年齢層によるダブルキャストで上演。すでに発表された真飛 聖に加えて2025年9月より行われた公募オーディションを経て増岡裕子の出演が決定。
さらに宣伝ヴィジュアルも公開。柔らかな光の中で、強い目線を送る二人の「わたし」。潔さも感じさせる、シンプルながら物語性を感じるヴィジュアル。


また、2026年4月スタート シリーズ企画名が決定、小川絵梨子演劇芸術監督のファイナルシーズンである、2025/2026シーズン。2026年4月よりスタートする3作品のシリーズ企画名が「いま、ここに──」に決まった。変わり続ける世界の中で、それでも人はここにいる。ここに、居続ける。いま、ここに生きることと、小さな希望を見いだしていく3つの物語、『ガールズ&ボーイズ』『エンドゲーム』、そしてノゾエ征爾による新作書下ろし『りんごが落ちる』を2026年4月より3カ月連続で上演。

増岡裕子より

この度、新国立劇場の舞台に立たせていただくという大変光栄な機会をいただき、心から嬉しく思っております。
この台本を初めて拝読した際の衝撃は、今も忘れられません。国は違えど決して他人事ではなく、自分自身と深く関わりのある物語だと感じました。
そして演出の稲葉さんとは文学座で一期違いにあたり、ご一緒させていただくのは十年ぶりなのですが、稲葉さんの細部に至るまで洗練された演出が以前からとても好きで、今回タッグを組めるのがこの上ない幸せです。
私自身、主役を務めることも一人芝居に挑むことも初めての経験です。少なからずプレッシャーも感じておりますが、この物語を皆様にお届けすることが自分の使命だと信じ、真摯に作品と向き合い、この身体とこの声で物語を立ち上げていきたいと思います。
本邦初上演、そして新国立劇場主催公演としても初の一人芝居となります。上質な舞台をお届けできるよう、精一杯努めてまいります。
劇場でお待ちしております。

稲葉賀恵より


『ガールズ&ボーイズ』キャストオーディションに関心をお寄せくださった皆さま、この度は本当にありがとうございました。また、一人芝居というとてもハードルの高い作品にも関わらず、大変多くの方にオーディションにご応募いただき、会いに来てくださったこと、深く感謝しております。
私はオーディションがとても好きです。演出者として、俳優の方々と出会えるチャンスは実はとても限られています。作品を通して、様々な出自やキャリアの皆さまが集まり、作品を創る前にお互いに話したり実験する、合うか合わないかを演出者だけでなく俳優の方にも取捨選択が出来る場があること。これがどれだけ私にとって、また作品にとって豊かな時間であるか、作品を立ち上げていつも思い知らされます。現に今回のオーディションでも、別の機会で一緒にものづくりをしたいと思う出会いが、たくさんありました。改めてご参加くださった皆さまに御礼申し上げます。
そして、その多くの参加者の中から今回、ダブルキャストの一人として、増岡裕子さんと作品を共に創ることに決めました。増岡さんは私が所属している劇団の先輩にあたる俳優さんですが、そのような理由とは全く別に、作品への思い、そして何より会場で魅せて下さったとても魅力的な演技造形から目が離せなくなり、共に頂きを登る戦友として選出させて頂きました。
今回出会って下さった皆さま全員に敬意を表しながら、この『ガールズ&ボーイズ』という、ある女性の強かで壮絶な人生を、鮮やかに創作していきたいと思います。
どうぞご期待ください。

物語
人生、どうすればいいか分かんなくなった。
このままじゃだめだって思って。
だから、一人で旅に出たの。
そしたら、イタリアの空港で彼に出会った。まるで映画みたいに。
恋に落ちて、結婚して、二人の子どもも生まれて、仕事だって順調で……
すべてがうまく転がっていく気がしてた。
だけど、ほんのちょっとしたことで、少しずつズレ始めて。
気づいたときには――もう戻れない場所にいた。
これは、そんな「わたし」の話。

概要
日程・会場:2026 年 4 月 9 日(木)~26 日(日)新国立劇場 小劇場
作:デニス・ケリー
翻訳:小田島創志
演出:稲葉賀恵
出演:真飛 聖/増岡裕子(W キャスト)
芸術監督:小川絵梨子
主催:新国立劇場

公式サイト:https://www.nntt.jac.go.jp/play/girls_and_boys/