神奈川県民ホールオペラシリーズ2019グランドオペラ共同制作『カルメン』10月19日開幕!

ーーオペラ史上最も愛される不朽の名作が、スタイリッシュによみがえる!
最高峰キャストで贈る、21世紀のオペラ『カルメン』決定版!ーー

毎回極上の舞台をお届けしている神奈川県民ホール・オペラ・シリーズ。今年は国内3劇場・4団体の共同制作により、ビゼーの最高傑作オペラ『カルメン』を上演する。

オペラ『カルメン』は、プロスペル・メリメの小説『カルメン』を基にしたもので、アンリ・メイヤックとリュドヴィク・アレヴィがリブレットを作成、音楽(歌)の間を台詞でつないでいくオペラ・コミック様式、全4幕。

1875年3月3日、パリのオペラ=コミック座で初演されたが不評であったが、しかしその後の評判は悪くなく、ビゼーのもとには『カルメン』のウィーン公演と、そのために台詞をレチタティーヴォに改めたグランド・オペラ版への改作が依頼された。ところがビゼーは持病の慢性扁桃炎による体調不良から静養中の6月4日、心臓発作を起こして急死。そこで友人である作曲家エルネスト・ギローが改作を担当してウィーン上演にこぎつけ、それ以降フランス・オペラの代表作として世界的な人気作品となった。リブレットはフランス語で書かれているが、物語の舞台はスペイン、音楽もハバネラやセギディーリャなどスペインの民族音楽を取り入れて作曲されている。

近年では、音楽学者フリッツ・エーザーがビゼーのオリジナルであるオペラ・コミック様式に復元するとして、1964年に出版された「アルコア版」による上演も行われる。現行の主要な版は原典版のほか、オペラ・コミック版、グランド・オペラ版、メトロポリタン歌劇場版がある。ギロー版はフランス語ネイティブ以外のキャストでも台詞に訛りが付くのを避けられることもあり、現在でも使用されている。

日本でも浅草オペラの演目として上演されていたが、戦後は藤原歌劇団によって数多く上演され、二期会でも川崎静子が大きな当たり役とし、今日もなお日本国内で最もポピュラーなオペラとして親しまれている。世界的にも一、二を争う人気のオペラであり、特に親しみやすいメロディが豊富なことが特徴である。声楽抜きでオーケストラのみによる組曲もコンサートや録音で頻繁に演奏され、そうした点でもまれなオペラである。

ハバネラ、花の歌、闘牛士の歌……誰もが知る名旋律が散りばめられ、19世紀前半のスペインを舞台に、魔性の女カルメンと彼女に翻弄される男ドン・ホセの熱いドラマが繰り広げられるオペラ『カルメン』。古今のオペラの中でも随一の人気を誇る本作を、オペラからミュージカル、演劇、映像、古典芸能まで多彩に手がける演出家、田尾下哲が、美しくスタイリッシュな演出で現代によみがえらせます。

指揮は、ウィーン国立歌劇場など世界の主要歌劇場でタクトをとるジャン・レイサム=ケーニック(神奈川・愛知公演)と2015年、第7回ゲオルグ・ショルティ国際指揮者コンクールで第2位(1位なし)を受賞し、次代を担う注目の若手指揮者 エリアス・グランディ(札幌公演)。カルメン役には、神奈川出身でスペインを拠点に活躍し、今回が待望のカルメン・デビューとなる加藤のぞみと、ボリショイ劇場をはじめ世界各地で絶賛されているアグンダ・クラエワ。ドン・ホセ役には、日本が誇るスーパーテノール福井敬と、気鋭の若手テノール城宏憲を迎えるほか、現代の日本オペラ界を背負い立つ豪華な顔ぶれが集結し、最高峰のステージを創りあげます。

【関連企画】
■青島広志のたのしい名作オペラ講座 オペラ「カルメン」の魅力
テレビやコンサートでおなじみの青島広志が、実力派オペラ歌手によるオペラ・アリアの生演奏を交えながら、楽しく分かりやすく「カルメン」の魅力をご紹介します。
①9月25日(水)14:00 杜のホールはしもと 公演詳細
②9月28日(土)15:00 神奈川県民ホール 小ホール 公演詳細

■オペラ映画『カルメン』特別上映会
プラシド・ドミンゴがドン・ホセを歌う!全編アンダルシア・ロケによる愛と情熱のオペラ映画!
8月31日(土)10:30/14:00 神奈川県民ホール 小ホール 詳細

<オペラ『カルメン』公演+映画上映会 セットチケット割引>
オペラ『カルメン』公演(10/19・20)と映画上映会のチケットをチケットかながわで同時購入されると1セットにつきオペラ公演のS~E席が500円割引となります(学生券を除く)。お申込みはチケットかながわまで。(電話・窓口受付のみ、WEBは割引対象外)
※セットチケット発売期間:5/11~8/29、各席種なくなり次第終了

■音楽のおくりもの
未来に羽ばたくオペラ歌手たちによる「カルメン」コンサート(アンダースタディによる)
ハバネラ、花の歌、闘牛士の歌など誰もが知る旋律の中から、選りすぐりの名曲を贈る約1時間半のコンサート。出演者は、オーディションで選ばれ、「カルメン」本公演のアンダースタディを務める未来のオペラ歌手たち。フレッシュな演奏をどうぞ!(*アンダースタディ:オペラの稽古やリハーサルに参加し、練習代役として控えながら勉強するキャストのこと。神奈川県民ホールでは、オペラ公演のアンダースタディや制作インターンを公募し、人材育成に取り組んでいます。)
【日時・会場】2019年10月12日(土) 14:00休憩なし90分〈小ホール〉
【料金】全席指定500円  6/28(金)発売 *未就学児入場不可
【チケット取扱い】 チケットかながわ0570-015-415 (10:00~18:00) http://www.kanagawa-arts.or.jp/tc/
※出演者・曲目等の詳細は決まり次第、神奈川県民ホールHPで発表します。

■公開リハーサル&ステージ見学(トーク付き)参加者募集
オペラ「カルメン」のチケット購入者スペシャル特典!本番前の総仕上げとなる最終リハーサルと本番を翌日に控えたステージの見学をお楽しみいただけます。創作に携わるスタッフによる制作秘話も聞き逃せません。愛と情熱の「カルメン」の世界を一緒に盛り上げましょう!
【日時・会場】2019年10月18日(金)14:00開始予定(本編約3 時間+ステージ見学等)〈大ホール〉
【対象】「カルメン」公演チケット購入者(チケット1 枚につき本人1 名)
【定員】先着200 名 【申込】メール/FAX/往復はがき 【締切】10/11(金)必着 ※定員になり次第締切
※詳細は神奈川県民ホールHPをご覧いただくか神奈川県民ホール事業課TEL 045-633-2028(平日10:00~18:00)までお問合せください。

■制作インターン募集
オペラ制作やアートマネジメントを学ぶ学生を対象に、制作インターンを募集します。オペラ制作の現場でプロのアーティストやスタッフと交流し、経験を積む貴重な機会です。ぜひご参加ください!
【日程】2019年9月25日(水)~10月20日(日)予定 ※スケジュールは応相談
【対象】オペラ制作やアートマネジメントを学ぶ学生(定員あり)
※詳細は「カルメン」インターン係TEL 045-633-3721(平日10:00~18:00)までお問合せください。

【公演概要】
オペラ『カルメン』
日程・場所:
2019年10月19日(土)・2019年10月20日(日) 神奈川県民ホール
2019年11月2日(土)・3日(日祝) 愛知県芸術劇場
2020年1月25日(土)・26日(日) 札幌文化芸術劇場hitaru
指揮:ジャン・レイサム=ケーニック(神奈川、愛知)/エリアス・グランディ(札幌)
演出:田尾下 哲
配役:10月19日(土)/10月20日(日)
カルメン:加藤のぞみ/アグンダ・クラエワ
ドン・ホセ:福井敬/城宏憲
エスカミーリョ:今井俊輔/与那城敬
ミカエラ:髙橋絵理/嘉目真木子
フラスキータ:清野友香莉/青木エマ
メルセデス:小泉詠子/富岡明子
モラレス:近藤圭/桝貴志
スニガ:斉木健詞/大塚博章
ダンカイロ:大沼徹/加藤宏隆
レメンダード:大川信之/村上公太

管弦楽:神奈川フィルハーモニー交響楽団(神奈川)/名古屋フィルハーモニー交響楽団(愛知)/札幌交響楽団(札幌)
合唱:二期会合唱団
児童合唱:赤い靴ジュニアコーラス(神奈川)/名古屋少年少女合唱団(愛知)/HBC少年少女合唱団(札幌)

▼特設ウェブサイト
https://www.kanagawa-kenminhall.com/aichi-sapporo-carmen/

主催 : 公益財団法人神奈川芸術文化財団(神奈川県民ホール)/公益財団法人愛知県文化振興事業団(愛知県芸術劇場)
公益財団法人札幌市芸術文化財団(札幌文化芸術劇場 hitaru)/公益財団法人東京二期会
公益財団法人神奈川フィルハーモニー管弦楽団/公益財団法人名古屋フィルハーモニー交響楽団/公益財団法人札幌交響楽団
助成 : 文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)独立行政法人日本芸術文化振興会