スタジオライフ公演「アンナ・カレーニナ」

 

 

ーー2005 年、英国で初演。絶賛され、上演を重ねている ジョー・クリフォード版「アンナ・カレーニナ」が遂に本邦初演決定! 目眩く耽美な世界観の中で、人間の業と熱情が浮き彫りに!ーー

 

リアリズムの巨匠の一人と言われているトルストイの長編小説「アンナ・カレーニナ」、英国の劇作家ジョー・クリフォードが 2 時間 30 分に凝縮し戯曲化したテキストを用いての本邦初演(英国での初演は 2005 年 3 月、エディンバラのロイヤル・ライシアム・シアター)。

リズミカルで巧みな構成の中に明確に浮かび上がる登場人物たち夫々の人生― 帝政ロシアの滅びゆく兆し、新時代の訪れを象徴するかのように拡張されてゆく鉄道、変わりゆく社会の中で各々に苦しい葛藤を抱え込んだ彼等は自己存在の意味を追求。不倫小説として有名な 「アンナ・カレーニナ」は決してゴシップではなく、レゾン・デートルを追求した物語であることをテンポよく進行する戯曲の中で提示する。情報過多の現在、我々の自己を見つめる作品となるであろう。

なお、2002年にはノルウェー・ブック・クラブ(Norwegian Book Club)が選定した「世界文学最高の100冊」に選ばれ、2007年刊行の『トップテン作家が選ぶ愛読書』においては現代英米作家125人の投票により、世界文学ベストテンの首位を占めた。

アンナの結末は不幸であるかもしれないが、自分の気持ちに誠実に生きたアンナ。実直に生き、信仰に目覚めたリョーヴィンとが対比されている。人はいかに生きるべきなのかが示されている。

スタジオライフが上演する「アンナ・カレーニナ」、乞うご期待。

 

<物語>
1870 年代の帝政ロシア。政府高官カレーニンの妻であるアンナ・カレーニナは、兄のスティーヴァに自分の浮気で怒り狂っている義姉ダリヤをなだめるように頼まれ、モスクワを訪れる。 そこでアンナは若い貴族の将校ヴロンスキーと出逢い、恋に落ちる。 地位ある夫と華やかで恵まれた生活を送っていたアンナだが、そこに愛を感られず、急速にヴロンスキー との距離が縮まってゆく。夫とヴロンスキーとのはざまで揺らぐアンナの心。 様々な人生模様を刻みながら、次第にアンナは選択を迫られてゆく…。

【公演概要】

日程・場所:
2018年5月26日〜6月10日
あうるすぽっと

原作:レフ・トルストイ

脚本:ジョー・クリフォード

翻訳:阿部のぞみ

演出:倉田 淳

<キャスト>
※「И」(イー)チームと「С」(エス)チームのダブルキャスト公演。
※出演者は「И」チームと「С」チームの両方に出演となりますが、関戸博一のみ「И」チームにのみへの出演。
アンナ・カレーニナ(カレーニン夫人) :岩﨑 大 (Иチーム) 曽世海司(Сチーム)
アレクセイ・カレーニン(アンナの夫):船戸慎士
ステパン・オヴロンスキー(アンナの実兄 愛称スティーヴァ):楢原秀佳
ダリヤ・オヴロンスカヤ(アンナの兄嫁 愛称ドリー):石飛幸治
カテリーナ・シチェルバツカヤ(ダリヤの実妹 愛称キティ):関戸博一(Иチーム) 久保優二(Сチーム)
コンスタンチン・リョーヴィン(アンナの実兄の友人):仲原裕之(Иチーム)   山本芳樹(Сチーム)
アレクセイ・ヴロンスキー(アンナの恋人):笠原浩夫