ミュージカル「サンセット大通り」ゴージャスなイベント開催!夢のような空間で楽しい時間!

1月19日、ミュージカル「サンセット大通り」のスペシャルトークショーが新橋の第一ホテル東京5階のボール・ルーム「ラ・ローズ」で行われた。このホテルはヨーロピアンスタイルで創業80年の気品溢れる内装。ミュージカルファン必見のこの舞台、この3月に待望の再再演。作曲は“現代のモーツァルト”とも言われているアンドリュー・ロイド=ウェバー。日本での初演は2012年安蘭けい主演、2015年には濱田めぐみとW主演、そして2020年、安蘭けいにとっては3回目の挑戦となる。この大女優に翻弄される若き脚本家・ジョー役は平方元基、2度目となる。
17時に開場、BGMはもちろん「サンセット大通り」、雰囲気はまさに作品の世界観そのもの、満席になり、開始時間。ピアノが「Sunset Boulevard」を奏で、平方元基が客席の扉から歌いながら登場し、大きな歓声と拍手。特に近くの席に座っている観客にとっては嬉しいサプライズ、「おお〜」という声も。安定した歌声、ここで一気に会場全体が『サンセット大通り』の、あのノーマの館?それともハリウッドのゴージャスなセット?な雰囲気に包まれる。歌唱の間は静か、皆、聞き惚れている様子。

それから安蘭けいが、こちらも客席の扉から登場、客席から大きな拍手と歓声と!ノーマっぽく「お待たせいたしました、ノーマ・デズモンドでございます」と言った途端に客席から笑い声、歩き方が・・・・・ノーマっぽく、ゆっくりと、そして優雅に挨拶しながら歩く、ここで”つかみ”はOK。観客は大笑い!客席の間を通って壇上に上がった。そして平方元基の顔を見るなり、「あなたはもしかしてジョー??」とおどけた発言、客席は大いに沸き、観客の心をしっかりと掴んだ。そしてMCから改めて2人が紹介された。平方元基は安蘭けいを見て「めちゃめちゃ受けましたね(笑)」と言ってさらに会場を笑わせた。平方元基はテーブルにあった白いタオルで汗を拭き拭き。
それからMCより「『サンセット大通り』をご覧になった方は?」と客席に向かって問いかけた。観たという方より、まだの方が多い様子。「それは楽しみですね!」と安蘭けい。続けて「私にとっては3回目です」といい平方元基は「そうですよね〜」。この作品に出演するにあたっての心境を問われて「3回目なので今までとは違ったノーマが出来上がるんだろうなと。ノーマの年齢にも近づいてまいりましたし、より人として、女性としてノーマを演じることができるんじゃないかな?と思います。今回は相手も違うので、ふふふ(笑)」と安蘭けいがいえば、「最初に聞いた時はちょっと嫉妬に狂いそうだった(笑)」と平方元基がさらに笑わせた。「(相手役が違うので)新鮮さがあります」と安蘭けい。安蘭けいは松下優也の舞台はまだ見てないとのことで、それが「(組むことが)楽しみ」と語る。

さらに「稽古場からお互いのシーンを、お互いの組み合わせをあまり見ないようにしています」とコメント。その方が“新鮮”ということ。それは観客にとってもキャストの組み合わせで芝居の雰囲気が変わるところは期待値が高い。また安蘭けいは平方元基のことを終始「元(げん)ちゃん」と呼んでおり、再演時に共演した時の息のあったところをトークでも魅せるので観客は終始、笑いっぱなしで、和やかな雰囲気。
また、この2020年版の見所ポイントとして、ロイド=ウェバーによって新たに手を加えられた部分があるそう。「その微妙な違いがありまして、大きな変更はないのですが、でも今までとは違うわけなので、作業が大変」と安蘭けい。平方元基も「そうですね、流れが・・・・・・(ネタバレになるので)あんまり言えないけど、その流れが面白いかな?」とコメント。ここは初演、再演と観ている観客にとってはポイントになる。「どんどんブラッシュアップされるってことですよね」と平方元基。「ノーマって狂気で、でも人としてはすごく可愛いし・・・・・愛すべき人。」と安蘭けい。

原作は映画だが平方元基は「ジョーは翻弄されつつも・・・・・でもどっちも翻弄されてて」といい安蘭けいは「でもそれが私と元基くんの組み合わせだったからもしかしたら・・・・・・」とコメント。「そこが作品の面白いところ」と平方元基。「答えが一つじゃないところがある」と安蘭けい。作品の奥深さをトーク。「わからないことが頻発してた(笑)」と前回公演を振り返る平方元基。今回はこの二人の組み合わせはレア。「貴重です」とお2人。稽古中は「他のチームのは見ない」と安蘭けい。2020年3月の公演、さらなる進化を遂げる予感。

話は尽きないが、ここで質問コーナー!事前に募集した質問があり、BOXに。それをひいて回答する、という趣向。2人が一枚ずつBOXからピックアップ。まずは「お互いからみて安蘭さんが演じるノーマ、平方さんが演じるジョーの魅力を教えてください」というもの。「恥ずかしい!」といいつつ平方元基は「一番最後のところ、翻弄された先、最後がすごく斬新だったのと、納得がいくもの。あれで物語が終わる、無理していない、やるべくしてやってるんだろうなと。それで最後は可愛らしい終わり方だった。好きでした」と語る。「嬉しいですね」と安蘭けい。そして「元基さんは、どんなキャラクターでも作れると思いますが、私(ノーマ)が愛しているから(ジョーも)愛している、それがノーマは娼婦になれる感じになる。そこが元ちゃんが作ったジョーのいいところで、役者として作品に新しい考えを持ち込んでくれて、再演だと前回のをなぞる方もいらっしゃいますが、『ジョーはこういう人物』っていうのを元ちゃんは作ってくれたと思います」と語り、平方元基は少々、恐縮しつつ「ありがとうございます!すごい!ちゃんとわかってくださって!」とコメント。そしてまた質問をひいて・・・・・「ここだけは絶対に見て欲しいとかぜひここに注目して欲しい!というポイントがあればお知らせください」と見所についての質問。「全部観て欲しいのですが、ウーーン、きっと観たことのある方は、歌っているところよりも・・・・・変わっていくところ、そういうところに注目して観ていただければ。変化を!作品もしっかりしてるので、二度目なので、表現を突き詰めていきたい」と平方元基。「いっぱいあるよね」と安蘭けい。そして「一番最後のノーマ」と語る。衝撃のラストシーン、映画、ミュージカル両方観ていても、ドキドキな場面だ。しかし、この質問は相手役が変わるのとこれから稽古に入るので、なかなかに難しい。「作り上げていくときに、芝居の要素、芝居としてちゃんと観ていただける・・・・・これは上質なサスペンスです」とコメント。心理描写、駆け引き、そして愛、嫉妬、たくさんの要素が詰まっている作品。今からどんな”進化”を遂げているかが楽しみだ。

質問コーナーの後は・・・・・・どれだけ作品を知っているか、愛しているか、「これであなたもサンセット大通り博士?!超マニアッククイズ!」とMCが元気よく!客席からは拍手とちょっと笑いが起こった。まずMCよりルールの説明があり、それからスタート。全問A、B、Cの3択。正解だと思うところで挙手、数えやすいように観客は起立!外れた方は座る、というルール。絶対に負けられない戦い(笑)。MCが「質問です!」といったところで平方元基が「ジャジャン!」合いの手を(笑)。第1問「ノーマとジョーが訪れる撮影所はどの映画会社の撮影所でしょう? A:パラマウント B:フォックス C:ディズニー」これは正解率高し!(正解はA)第2問「ノーマが一緒に暮らしていた動物は何でしょう?A:キリン B:ゴリラ C:チンパンジー」(正解はC)、ここら辺まではそんなに難易度は高くないが、次第にかなりマニアックになっていき、観客の中には首をひねりつつ、ざわざわ、それから手を挙げるという光景が見られた。最後の質問は「ノーマが発砲するシーンがありますが、何発でしょう?」こ、これは!?難しい!手をあげるもやや自信なさげな・・・・・・・そして全問正解者はぐっと少なく!そして全問正解者には“博士認定”という証ということで素敵なプレゼントがお2人から直に贈呈。大きな拍手が!

そして惜しくも正解できなかった観客に再びチャンスがやってきた!2020年の運試し!お楽しみ抽選会!その内容の豪華さに観客席から思わず声が!「シャンパン、1名様」という声に平方元基が「お!」と反応(笑)。抽選箱登場、ここに座席番号が書いてあるくじが!思わず自分の席を確認!順番にくじが引かれ、そのたびに大きな拍手と歓声。当たった方々は、思わぬラッキーに大喜び!しかも豪華!
楽しい時間はあっという間、ここで安蘭けいが「As If We Never Said Good Bye」を!意味は“さよならなど、なかったように”、メランコリーな名曲に観客は酔いしれた。そして最後に安蘭けい、平方元基が壇上に上がって挨拶、

「イベントは短い時間でしたが・・・・・『サンセット大通り』、進化し続ける作品です。一人でも多くの方にオススメいたします(笑)劇場に足を運んでくださる方々に感謝いたします。心に残る作品にしたいと思います。劇場に来てください!よろしくお願いいたします!」(平方元基)
「私にとっては3回目になる作品です。素敵な作品に・・・・・私と松下優也さん、濱田めぐみさんと平方元基さんの2バージョン、あります。どちらもオススメいたします!『サンセット大通り』のよさも確認できると思います。ね!前回観てくださった方も、前回を思い出して・・・・是非是非、皆さんにご覧になっていただきたいと思います!短い時間でしたが・・・・これからお稽古でスイッチが入ります。皆様、本当にありがとうございました」(安蘭けい)
最後の記念撮影会は和やかに。皆、とびきりの笑顔で!ひとときの、しかし満足度120%の楽しい時間はこれにて終了。そして公演は3月14日より!

【公演概要】
2020年3月14日(土)~29日(日)
東京都 東京国際フォーラム ホールC

作曲:アンドリュー・ロイド=ウェバー
脚本・作詞:ドン・ブラック、クリストファー・ハンプトン
演出:鈴木裕美
修辞・訳詞:中島淳彦

<キャスト>
安蘭けい/松下優也
濱田めぐみ/平方元基

山路和弘/平野 綾
太田基裕/戸井勝海/浜畑賢吉 他

公式HP: https://horipro-stage.jp/stage/sunsetblvd2020/
公式ツイッター:https://twitter.com/sunsetblvd2020
文:Hiromi Koh