入野自由,宮崎吐夢,櫻井章喜, 出演『ピーター・パン』の前日譚を描く音楽劇『ピーター&ザ・スターキャッチャー』12月上演

『ピーター&ザ・スターキャッチャー』は、2004 年に米国で出版、日本でも『ピーターと 星の守護団』として知られている小説を基に劇作家リック・エリスが戯曲化した作品。 有名なあの『ピーター・パン』の前日譚として、ある孤児の「少年」が、海賊たちと戦う冒 険を繰り広げ、どうして大人にならない永遠の少年「ピーター・パン」になったかが描かれているが、新国立劇場で 2014 年に上演された『ご臨終』を演出し、近年目覚ましい活躍の ノゾエ征爾を演出に迎え、日本初演でお届けするとのこと。ブロードウェイでは 2012 年に開幕し、 同年にトニー賞9部門にノミネート、5 冠を勝ち取ったヒット作!

<あらすじ>
ビクトリア朝時代の大英帝国。孤児の少年(のちのピーター・パン)は仲間とともに、卑劣 な孤児院の院長により「ネバーランド号」に売られてしまう。船内で出会ったのは、好奇心 旺盛な少女モリー。モリーは、父アスター卿と同じく「スターキャッチャー」として、世界 制覇を企む奴らから、地球に落ちてきた星のかけら「スタースタッフ」の威力を遠ざける使 命を帯びていた。宝がつまっているトランクを狙う黒ひげたち海賊は船に襲いかかり、少年 とモリーたちはトランクとともに海中に放り出されてしまう。やがて不思議な島モラスク島 にたどり着いた彼らには、更なる冒険が待ち受け、そして……。

<コメント>
[翻訳:小宮山智津子]
この作品は劇作家リック・エリスが、小説「ピーター&ザ・スターキャッチャーズ」(デ イヴ・バリー/リドリー・ピアスン作)を基に、新たに創作した劇です。スターキャッチャ ーというのは、おそろしい力をもつ星のかけらを悪の手から守る人たち。小説では、少年ピ ーターとスターキャッチャー修行中の少女モリーが、海賊たちを相手に大冒険をくり広げま す。話の設定はなんと、100年前に書かれたJ.M.バリの原作よりも前。なので、ピーターは 最初、まだ空を飛ぶこともできません。
そして本作では、その大枠を残しつつ、登場人物を大胆にふくらませ、演劇ならではの趣 向を盛り込んだ新しい物語が展開します。たとえば劇の冒頭で、ピーターには名前がありま せん。ひとりぼっちの少年が、自分の名前を得て、あのピーター・パンになるまでが、少年 の心の内側からも見えてきます。そしてこの劇の大きな特徴は、俳優全員が自分の役のほか 船乗りや海賊、観客に直接語りかけるナレーターにもなること。全員が一団となって物語を ぐんぐんすすめていきます。まさに、ワンチーム! 見ている人たちも一緒にワクワクした り笑ったりほっとしたり、そんな体験になったらいいなと思っています。

[演出:ノゾエ征爾]
「ええ波に乗って」
温水洋一さんと江波杏子さん。 私の新国立劇場での創作は、このお二人から始まりました。始まりましたというか、今のところ新国立劇場における僕の全てです。まだその一本のみだったので。 モーリス・パニッチの『ご臨終』。究極の二人芝居。それはそれはお二人は素晴らしかったわけですが、まさか江波さんが故人になってしまわれるとは思ってもいませんでした。 ある時、本番前の楽屋にて、江波さんからある言葉をいただきました。それは私を支え続けてくれる言葉の一つとなっています。 『ピーター&ザ・スターキャッチャー』。あの『ピーター・パン』の前日譚にして、トニー賞5冠という、既に栄冠と評判の数々を手にしている作品ではありますが、国も変われば、 言葉も変わり身体も変わる。まるで新たな冒険となることでしょう。今のこの日本で活動す る俳優たちの身体性を真実として、ピーターたちが乗る船を思いきって新たに漕ぎ出したく 思います。きっと「ええ波」が、まだ見ぬ景色へと後押ししてくれることでしょう。

[キャスト]
入野自由 豊原江理佳 宮崎吐夢 櫻井章喜 竹若元博 玉置孝匡 新川將人 KENTARO 鈴木将一朗 内田健司 新名基浩 岡田 正
[演奏]
田中 馨 野村卓史

<概要>
タイトル:ピーター&ザ・スターキャッチャー
公演日程:2020年12月10日(木)~27日(日)
※12月5日(土)、6日(日)にプレビュー公演あり
<観劇サポート>
一部公演で耳や目に障害のあるお客様への観劇サポートをご提供しております。
〇『ピーター&ザ・スターキャッチャー』観劇サポート公演
耳に障害のあるお客様向け(手持ち型ポータブル字幕機の貸出)
12月20日(日)11:30 公演
目に障害のあるお客様向け(開演前舞台説明会&リアルタイム音声ガイド)
12月25日(金)13:00 公演/12月26日(土)15:30 公演
会場:新国立劇場 小劇場 (京王新線 新宿駅より1駅、「初台駅」中央口直結)
作 リック・エリス
原作 デイヴ・バリー、リドリー・ピアスン
音楽 ウェイン・バーカー
翻訳 小宮山智津子
演出 ノゾエ征爾
音楽監督 田中 馨
美術 深沢襟
照明 吉本有輝子
音響 清水麻理子
衣裳 駒井友美子
ヘアメイク 西川直子 ステージング・振付 古家優里 歌唱指導 今井マサキ アクション 前田 悟
演出助手 𠮷中詩織 舞台監督 川除 学
芸術監督 小川絵梨子
主催 新国立劇場
新国立劇場公式HP:https://www.nntt.jac.go.jp