「愛するとき 死するとき」社会主義体制下のやるせない愛と人生を描いたドイツ発の同時代戯曲。演出 小山ゆうなコメント到着

社会主義体制下のやるせない愛と人生を描いたドイツ発の同時代戯曲「愛するとき 死するとき」を翻訳・演出:小山ゆうなにて。 浦井健治、前田旺志郎、岡本夏美、高岡早紀 ほか実力派キャストでツアーも。

社会主義体制が永遠に続くかに見えた時代の若者と愛情の物語『愛するとき 死するとき』。翻訳・演出は、生まれ育ったドイツ作品の翻訳劇を中心に、昨今の活躍が目覚まし い小山ゆうな。出演は先に発表された浦井健治のほか、高岡早紀、前田旺志郎、小柳友、篠山輝信、岡本夏美、山﨑薫が全キャスト。 また、世田谷パブリックシアターに、名古屋、兵庫でも上演。主催からは、長引くコロナ禍により日々の生活に閉塞感を抱える人も多い今だからこそ、日常と対比しながら、 人類にとって普遍的なテーマである「愛」を通し、現実への反発と許容をより明晰に描き出す人間 ドラマ『愛するとき 死するとき』。どうぞご期待くださいとの上演への意義が届いている。

コメント
翻訳・演出 小山ゆうな
『愛するとき 死するとき』は、東ドイツで育ち、東西ドイツ統一を経験したフリッツ・カーター が、2002 年に発表した作品です。 カーターは、現在、ドイツ演劇界を代表する演出家・劇作家の一人で、2002 年には本作で『テアターホイテ』誌の「今年の作家」に選出されました。
2000 年代初頭は、東西ドイツの壁が崩壊し、二つの国が統合されてから、約10年経ったにもか かわらず、人々が、埋まらない精神的「分断」や、悪化する格差にある種絶望感を覚え、東西ドイツに関する芸術作品も沢山生まれた時期でした。
それから、更に20年が経とうとし、ドイツでも分断は解消されるどころか亀裂は深まり、世界 的に「分断」がキーワードとなる現在、『愛するとき 死するとき』に登場する人物達が抱える問題 や、諦念、希望は今の私たちの抱える様々なジレンマをはっきり映す鏡となっています。
初めて浦井さんとお目にかかったのは、コロナウィルスの影響が日本にも広がり始めた時期でした。無意味な「分断」を生み出さない稽古場の大切さについて語っていらした姿に、暗くのしかかる不安を跳ね除ける清々しさを感じました。
浦井さんを始め、高岡さん、前田さん、岡本さん、小柳さん、篠山さん、山﨑さん、いつも舞台 に清らかな空気や温かい空気を運んで下さるメンバーが出演します。作品も、時間をかけた創作過 程も、このメンバーの集結も世田谷パブリックシアターさんにしかできない企画だろうと思います。 「分断」された社会の中で愛と死を通過しながら、必死に生きる人々を皆で描き出していける事が 楽しみです。
この状況下、観てよかったと思っていただける作品にすべく稽古していきたいと思っております。

概要
『愛するとき 死するとき』
作 フリッツ・カーター

【翻訳・演出】小山ゆうな
【音楽・演奏】国広和毅 【美術】乘峯雅寛 【照明】佐藤啓 【音響】尾崎弘征 【衣裳】半田悦子 【ヘアメイク】林みゆき 【振付】田井中智子 【演出助手】高嶋柚衣 【舞台監督】澁谷壽久

【出演】
浦井健治 /
前田旺志郎 小柳友 篠山輝信 /
岡本夏美 山﨑薫 /
高岡早紀
【日程】2021年11月14日(日)~12月5日(日)
【会場】シアタートラム
【チケット料金】全席指定 7,500 円ほか
【お問合せ】
世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515(10~19時)

・兵庫公演
【日程】2021年12月11日(土)・12日(日) 各日13:00
【会場】兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【お問い合わせ】芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255

・名古屋公演 詳細後日発表

公式情報WEB:
https://setagaya-pt.jp/performances/202111aisurutoki.html