新国立劇場公演オペラ『ばらの騎士』4月上演

愛の陶酔と別れ。この上なく優美な音楽が綴る、甘美な憂愁。オペラ『ばらの騎士』、名匠 J.ミラー演出、アンネッテ・ダッシュの元帥夫人デビューなど必見の布陣。

ウィーン上流社会を舞台に、過ぎゆく時への想いや若く新しい愛を優美で豊麗な音楽で描いた絢爛豪華な人気作『ばらの騎士』。劇作家ホフマンスタールと R.シュトラウスの名コンビによる最高傑作で、あらゆるオペラの中でも最も贅沢で美しく、中でも第2幕の“銀のばら”の献呈シーン、終幕の女声三重唱「私が誓ったことは」は、観るものを陶酔の世界へ引き込む決定的な名場面。見どころが続き、観る者を陶酔の世界へ引き込んで片時も放しません。

英国の演出家ジョナサン・ミラーのプロダクションは、ウィーンの香気漂う豪奢な舞台で、諦念と未来への希望を成熟したタッチで描き出し、新国立劇場でも抜群の人気を誇るレパートリー。
世界トップソプラノとして活躍し、新国立劇場へ 14年ぶりの登場を果たすアンネッテ・ダッシュは元帥夫人役にロールデビュー、世界のオペラファンの注目の的です。妻屋秀和、安井陽子、加納悦子、与那城敬、森谷真理、宮里直樹と国内トップ歌手陣も集結。
指揮はウィーン出身のサッシャ・ゲッツェルが新国立劇場デビューを飾る。

<『ばらの騎士』ものがたり>
【第1幕】 陸軍元帥夫人マリー・テレーズは、夫が不在の館で、若い恋人オクタヴィアンと甘いまどろみ のなか朝を迎える。そこに元帥夫人の従兄オックス男爵がやってくる。新興貴族ファーニナルの娘ゾフ ィーと婚約するというオックスは、婚約者に銀のばらを贈る儀式の使者”ばらの騎士”を誰にしたらいい か相談しに来たのだ。逢瀬の現場を見られてはまずいと大慌ての2人だが、もう逃げられず、オクタヴ ィアンはかわいらしい小間使いマリアンデルに変装。女たらしのオックスは元帥夫人に相談しながらも小間使いが気になる様子。元帥夫人はオクタヴィアンを”ばらの騎士”に推薦する。その後、元帥夫人はひとり思いにふけり、年齢を重 ねることの無常を思う。

【第2幕】 “ばらの騎士”としてゾフィーに銀のばらを届けに来たオクタヴィアンは、一目で彼女と恋に 落ちてしまう。オックス男爵が現れるが、彼のあまりにも無作法な態度にゾフィーは結婚を嫌がり、 オクタヴィアンは婚約を取り消すようオックスに申し出る。しかしオックスが相手にしないため、オクタ ヴィアンは剣を抜く。オックスも剣を手に取るが、すぐにオクタヴィアンの剣の先が腕に当たる。負っ た傷はほんのかすり傷だが、オックスは泣きわめいて大騒ぎ。そこにマリアンデルから逢引の誘い の手紙が来て、オックスはすっかりご機嫌に。

【第3幕】 逢引の場の安宿の一室には、オックスを懲らしめるための罠を仕込み、オクタヴィアンはマリ アンデルに変装して準備万端。何も知らないオックスは浮足立ってやってきて”彼女”を口説こうとする が、いい雰囲気になろうというとき、幽霊が現れ、「彼の子」と称する子を連れた女や、警官が来て大騒動。すっかり追い詰められたオックスは婚約を破談にすることを了承する。そして元帥夫人は身を引き、 オクタヴィアンとゾフィーを祝福する。

<概要>
日程会場 2022年4月3日(日) 6日(水) 9日(土) 12日(火)  新国立劇場 オペラパレス
指揮:サッシャ・ゲッツェル
演出:ジョナサン・ミラー
美術・衣裳:イザベラ・バイウォーター
合唱指揮:三澤洋史
合唱:新国立劇場合唱団
児童合唱:多摩ファミリーシンガーズ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
芸術監督:大野和士
[出演]
元帥夫人:アンネッテ・ダッシュ
オックス男爵:妻屋秀和
オクタヴィアン:小林由佳
ファーニナル:与那城 敬
ゾフィー:安井陽子
マリアンネ:森谷真理
ヴァルツァッキ:内山信吾
アンニーナ:加納悦子
警部:大塚博章
元帥夫人の執事:升島唯博
ファーニナル家の執事:濱松孝行
公証人:晴 雅彦
料理屋の主人:青地英幸
テノール歌手:宮里直樹
帽子屋:佐藤路子
動物商:土崎 譲

公式HP:https://www.nntt.jac.go.jp/opera/derrosenkavalier/