東日本大震災と新型コロナウイルスのパンデミックをもとに 多様な音楽とともに描いた ヌトミック『ぼんやりブルース 2022』上演

ヌトミックは、2016 年に東京で結成された演出家・作曲家・劇作家の額田大志(ぬかた まさし)が主宰する演劇カンパニー。
額田はコンテンポラリーポップバンド「東京塩麹」の主宰や CM 楽曲の作成、作家として 当劇場が主催する「AAF 戯曲賞」で大賞を受賞するなど、近年はジャンルを超えて活躍するアーティストとして注目されており、ヌトミックでは「上演とは何か」を土台に、音楽のバックグラウンドを意図した脚本・演出で、パフォーミングアーツの可能性を広げていく作品を発表している。
本公演では、最新作の『ぼんやりブルース』の 22年版を上演。11年に起こった東日本大震災と、20年以降の新型 コロナウイルスによるパンデミックの取材をもとに、今を生きる人々の不安を多様な音楽とともに描いた現代社 会と密接したパフォーマンスを。

21年10月にはこまばアゴラ劇場(東京)で上演された後、演劇界の芥川賞と呼ばれる「岸田國士戯曲賞」の第 66回における最終候補作品にノミネート。今年9月には豊岡演劇祭公式プログラム(兵庫県)で上演され、演劇をはじめ音楽、美術、衣裳などの要素が反響を得ている。

ぼんやりブルース(初演時の予告動画)

額田大志より本公演に寄せて

ヌトミックは新しい音楽劇を立ち上げようと、2016 年から活動を続けてきました。ミュージカルともオペラ とも異なる音楽劇。その中には言葉の持つリズムの反復、歌のように奏でられる台詞たち、大音量で鳴り響く ダンスミュージック、そして日常的な弾き語りまでが含まれます。音楽の長い歴史を紐解くように構成された 「演劇」、それがヌトミックです。 私たちの一つの到達点が『ぼんやりブルース 2022』といえるでしょう。 『ぼんやりブルース 2022』は、人が生きていく上で立ち向かわなければいけない幾つかの不安に、真っ向 から向き合った作品です。私たちの日常はどこまでも続いていき、地球の裏側でも同じような悩みを抱えている人々が確かにいる。そんな、ここから遠い遠い出来事へ、多様な言葉と音楽、ダンス、光、映像と共に歩ん でいく作品です。まだ見ぬ世界を、一緒に体験してもらえたら嬉しいです。ご来場をお待ちしています。

概要
『ぼんやりブルース 2022』
日程・会場:2022 年 12 月 2 日(金),3 日(土) 愛知県芸術劇場 小ホール
※ 開場は開演の 30 分前 ※上演時間約 85 分
企画・製作:ヌトミック
主催:ヌトミック、愛知県芸術劇場
公式サイト:https://www-stage.aac.pref.aichi.jp/event/detail/000829.html

舞台写真:『ぼんやりブルース』初演(C)コムラマイ(2021年10月こまばアゴラ劇場)