みんなで楽しむオペラ『ヘンゼルとグレーテル』神奈川県内巡回公演_ 相模原, 鎌倉へ

みんなで楽しむオペラ『ヘンゼルとグレーテル』が開幕、神奈川県を巡演する。
原作は世界中の人が知っているグリム童話『ヘンゼルとグレーテル』。ドイツの作曲家であるエンゲルベルト・フンパーディンクの作曲した全3幕のオペラ。台本は妹のアーデルハイト・ヴェッテで題材と同じ兄妹コンビ。1893年にヴァイマルにて初演。フンパーディンクの代表作、ワーグナー以後に多く現れたメルヘン・オペラの代表的な作品。ドイツ語圏では上演回数上位の人気作で英米でも人気の高い作品だ。

舞台上にはヘンゼルとグレーテルの部屋、2段ベッド、壁紙は子供部屋らしく明るく可愛らしい印象。登場人物はヘンゼルとグレーテルの兄妹と両親。ママ役はお菓子の魔女も演じる。演奏はピアノのみ。
最初はママが登場し、それから子供たち、そしてパパ。仲の良い家族ぶりが描かれる。ただ、『ヘンゼルとグレーテル』は誰もが知ってる童話。展開もオチもわかっているが、その微笑ましい様子に和む。ヘンゼルとグレーテルは悪戯しすぎて、ママは追いかける、大事なミルクポットを割ってしまう。そして、子供たちは森へイチゴを採りに行く羽目に。そこには恐ろしい魔女が…。

[重田栞・竹村真実・鳥谷尚子・寺田功治チーム]

[郷家暁子・今野沙知恵・高野百合絵・野村光洋チーム]

子供部屋がお菓子の家の一部屋になるのは、ここはマンパワー。このお菓子の家がイチゴのショートケーキ。イチゴがいっぱい、スポンジの間に生クリーム、イチゴ。こんな家だったら住んでみたい!そして子供たちを追いかけるパパとママ、途中で生クリーム&イチゴに変身。子供たちはお菓子の家でテンションアップ。食べられるお家!
元のオペラは3幕ものだが、ここではグッと短く、およそ60分の上演時間。そしてパパとママは終始子供たちを見守る。演奏はピアノのみだが、シンプルで物語を引き立てる。元々のグリム童話は長く続いた飢饉で困った親が口減らしのために子捨てをする話。だが、ここでは親子の愛情物語、ホラーな話ではないのでここはご安心を。楽曲はフンパーディンク、難易度の高い歌唱が求められ、またダンスもあり、その振付がキュートで可愛らしい。バリトン歌手の宮本益光が訳詞・台本・構成を担っているのだが、わかりやすく、スピーディー、楽しく観ているうちにあっと終わる印象で子供たちにとっても観やすい時間。客席には多くの子供たちが座っており、オペラ初体験としてはぴったりの演目。県民ホールでの公演は終了したが、県内を回るので。

インタビュー記事

みんなで楽しむオペラ『ヘンゼルとグレーテル』構成・演出 田尾下 哲 インタビュー

概要
横浜:日程 会場:2022年11月26、27日 神奈川県民ホール 小ホール
寒川:日程 会場:12月3日(土) 寒川町民センター ホール 出演:重田栞・竹村真実・鳥谷尚子・寺田功治 ピアノ: 髙田恵子
相模原:日程 会場:1月22日(日) もみじホール城山 出演:郷家暁子・今野沙知恵・高野百合絵・野村光洋 ピアノ: 平川寿乃
鎌倉:日程 会場:3月12日(日)  鎌倉芸術館 小ホール 出演:重田栞・竹村真実・鳥谷尚子・寺田功治 ピアノ:髙田恵子

構成・訳詞・台本:宮本益光
構成・演出:田尾下哲
演出補:砂川真緒
振付:Zoo- Zoo(jaywalker)
出演:
ヘンゼル:重田栞 郷家暁子
グレーテル:竹村真実 今野沙知恵
ママ/お菓子の魔女:鳥谷尚子 高野百合絵
パパ:寺田功治 野村光洋
ピアノ:高田恵子 平川寿乃

主催:神奈川県民ホール

公式サイト:https://www.kanagawa-kenminhall.com/d/HanGre2022

重田栞・竹村真実・鳥谷尚子・寺田功治 チーム撮影:間野真由美
郷家暁子・今野沙知恵・高野百合絵・野村光洋 チーム撮影:岩田えり