永井紗耶子の最新刊『木挽町のあだ討ち』が1月18日より発売される。
新田次郎文学賞、本屋が選ぶ時代小説大賞など三冠の『商う狼 江戸商人杉本茂十郎』に続き、22年 直木賞候補『女人入眼』で話題となった永井紗耶子の新刊『木挽町のあだ討ち』を 2023 年 1 月 18 日、新潮社より刊行。
ある雪の降る夜、芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆によってみごとな仇討ちが成し遂げられた。血まみれの首を高くかかげ、語り草となった凄惨な仇討ちには、隠された真相があった――。
ラストにはミステリ小説のような驚きと感動が訪れる、著者の到達点。現代に通ずる価値観や苦悩が盛り込まれ、読者の心を揺さぶる本書は、「江戸時代」のイメージを覆す新しい時代小説。
ーーーーー【『木挽町のあだ討ち』推薦コメント】 ーーーーー
・劇団☆新幹線 座付作家・脚本家 中島かずきさん
ミステリ仕立ての趣向に芝居町の矜持が浮かび上がる。なんとも気持ちのいい小説だ。
・講談師 神田伯山さん
大切なひとを命懸けで守ることが「忠義」ならこのあだ討ちは、間違いなく本物だ。
・文芸評論家 縄田一男さん
時代小説を知り尽くした作者の巧緻充実の腕前をとくとご覧あれ!
著者より
今作は、歴史や時代の予備知識ゼロでも楽しんでいただ ける作品にしたいと思って書きました。
『商う狼 江戸商人杉本茂十郎』では江戸の古い慣習 を改革した実在人物、『女人入眼』では源頼朝と北条政子 の娘・大姫―いずれも史実を元にした〈歴史小説〉でし た。そのため江戸時代や鎌倉時代の歴史をご存知の方に は、より楽しんでいただけたかと思います。
今回の『木挽町のあだ討ち』は江戸時代を舞台にしていますが、オリジナルの登場人物たちが活躍す る〈時代小説〉です。私がライターとして培ってきたインタビューの手法を取り入れ、登場人物たち に、江戸時代のこと、歌舞伎のこと、人間関係のこと、事件のことを、それぞれの口調で分かりやすく 語ってもらう形で書きました。
時代小説や歌舞伎、落語などの古典がお好きな方にも満足いただけるような、江戸ならではのエピソ ードを盛り込みつつ、一方で日ごろ「時代小説って難しいんでしょう」と思っている方にも、入り口として楽しんでいただける作品だと思います。
『木挽町のあだ討ち』あらすじ
見たのかって? ええ、あれは立派な仇討ちでしたよ。 ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた壮挙はたくさんの人々から賞賛され、木挽町の語り草となった――。
二年のち、菊之助の縁者だというひとりの侍が芝居小屋で働く人々に仇討ちの詳細をたずねにくる。木戸芸者、殺陣師、衣装係、小道具、筋書……、仇討ちの現場に居合わせた人々が自身の来し方を織り交ぜ ながら語る「木挽町のあだ討ち」の顛末、そしてその驚くべき真相は――。
『木挽町のあだ討ち』第一幕を全文無料公開中!
第一幕「芝居茶屋の場」を全文収録した無料お試し特別版を各電子書籍書店にて配信中。新潮社HPでも全文をお読みいただけます。
*【新潮社 HP】全文無料公開・試し読み:https://www.shinchosha.co.jp/special/kobikicho/
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書籍データ
タイトル:木挽町のあだ討ち
著者名:永井 紗耶子
判型
四六判ハードカバー(272頁)
本体定価:1,870円(税込)
発売日:2023年1月18日
ISBN:978-410-352023-8