人気声優47名+俳優2名が猫を演じる朗読劇 「ネコたん!~猫町怪異奇譚~」が、5月9日池袋・あうるすぽっとにて開幕。
この舞台は、萩原朔太郎の小説をモチーフに、昭和モダンな世界観のなかで生きる猫たちのミステリー作品で、上演回替わり(土日は一部配役が連続出演)で人気声優47名が猫を演じる。大正・昭和初期に活躍した萩原朔太郎は詩人として知られているが、小説をひとつだけ残した。タイトルは『猫町』。散文的な作品だ。この舞台はこの小説をモチーフにし、昭和モダンな世界観のなかで生きる猫たちの日常にミステリーを盛り込んだオリジナル。
猫だけが暮らす町 “猫町” で巻き起こる連続猟奇猫殺し(ねこごろし)事件に、天真爛漫な探偵猫の迷路ソマリが挑む!依頼主である優美高妙な富豪猫の財部梨杏、長老猫のサクタロー、事件の鍵を握る龍石李依、そして切れ者刑事の雨宮将太との出会いから、知恵や力を得て事件の真相に快刀乱麻に迫る推理活劇だ。
ライブ配信が、5月18日&千秋楽公演19日ともに19:00。
迷路ソマリ役の鈴原希実、伊達さゆり、吉武千颯が劇中で歌唱するテーマソング「迷解歩行」のライブ音源も販売される。
公式レポート
蒸気機関車の汽笛が鳴る、レトロ感のある出だし。昭和初期を彷彿とさせる。不穏な出だし、息を切らして走る、大きな音、叫び声。明らかに殺人(猫)事件発生。そして弁士の登場。鳴り響く三味線の音。これから始まる作品の説明が軽妙洒脱。名前も「野村ネコ」ノラネコから命名、ネーミングも洒落が効いている。連続猫殺し事件、皮を剥がされている。そんな折に迷路探偵事務所に依頼猫、身なりの立派なおしゃれな雌猫・財部梨杏。大金を積む、驚く事務所の探偵・迷路ソマリ。殺猫事件には当然のことながら警察も動いている。巡査部長の名前は雨宮将太、勘の良い観客ならわかる、人気の猫の品種。ソマリ、梨杏、雨宮、そして、“青猫館”と呼ばれる旅館に居座る猫?・サクタロー。事件を追う警察、探偵、だが、思うように進まない、事件の真相は? というのが大体の流れ。
個性的な猫たちが次々と登場、言葉遊びと洒落の応酬、とにかく弁士の状況描写がイキイキとしており、朗読劇でキャストはマイクの前にいるのだが、観客の脳内は走りまわる猫たちの様子が手に取るようにわかる。また、キャストが着用している衣装、昭和初期のモダンなファションをイメージしたそう。探偵のソマリ、マントに帽子、いかにも“探偵”な風情。依頼人の梨杏は明るい色のツーピース、雨宮のスーツも粋、そして猫なので弁士以外は皆、猫耳をつけている。猫にまつわるネーミングや言葉・ことわざ、「ソマリ」「雨宮翔太(ソマリから『アメショー』と呼ばれる)」「財部梨杏(サイベリアン)」「龍石李依(ドラゴンリー)」「縫島くるみ(ぬいぐるみ=ラグドール)」「萬田千香(マンチカン)」、「猫に小判」「好奇心は猫を殺す」「泥棒猫」など、もちろん、またたびも。後半に大立ち回り、もちろん朗読なのでリアルに大立ち回りはないが、弁士の言葉と照明などの演出効果で。初日のキャストで観劇、迷路ソマリは伊達さゆり、可愛らしく闊達な印象でキャラクターに合っている。そのほか芸達者な声優陣が物語を紡ぐ。
弁士はベテラン俳優の滝佳保子、貫禄すら漂う弁士ぶりで、
イキイキと場面を描写、単なる朗読劇ではなく、”活動写真”の語りのような、昭和感を感じる口調。照明がそれを後押しする。終始、”猫”を感じるこの企画、キャストがつけている猫耳は皆、異なる。小さいところかもしれないがこだわりを感じさせる。上演時間は1時間40分ほど休憩なし。余裕を持って観劇したい。
コメント
脚本・演出:木村孔三
それぞれの役に多面性、一筋縄ではいかない人間性…
いや猫性を膨らませてみました。耳馴染みの良い言葉の応 酬や言葉遊びも存分に入っています。
中でも小気味よくまくしたてていく話術、そして兼ね役をいかに演じ分けるかという部分を特に楽しみに観ていただけたら。
所々に醸し出す昭和モダンの雰囲気、キャラクターの猫種を表す猫耳も見どころの一つです。
弁士役とくるみ役は演劇畑のお二方、その他の五役は声優 が日替わりで務めます。その日ならではの化学反応もライブならでは。
特に龍石役は男性と女性どちらでも演じられるようにしたので、男性バージョンと女性バージョンでの 捉え方、
見え方の違いを観ていただくのも今作の魅力かなと思います。ぜひ、劇場へいらしてください。
プロデューサー:慶長聖也
オリジナル原作をつくり、まず “朗読劇” という形で展開させて頂こう、せっかくなら “朗読劇”
だからこその良さを追求できる作品をつくろう、と始まりました。
稲川淳二さんが紡ぐ身の毛がよだつ怪談話のような『ホラーミステリー』、さらに具象表現ではなかなか描き難い不思議な『ファンタジー』要素を盛り込んで、
せっかくなら愛くるしい個性豊かな『猫』が主役のお話にしたいと、話は盛り上がりました。
そこでパワーハウスの入江祥雄さんから、詩人の萩原朔太郎が書いた「猫町」を題材にするのはどうだろう、とご提案をいただきました。
できあがった原作を、木村孔三さんに見せると話は大いに盛り上がり、個性的なキャラクターがより濃く輪郭を帯びました。
大きく木村孔三版の脚本で変わったのは、しこたまコメディが増えたこと。けれども初稿を読んだ時も、稽古をしていても、
その愛すべきくだらなさに腹を抱えて笑ってしまう、そしてそのくだらない描写が、実は後の心を揺さぶるドラマや戦慄するシーンへと繋がっていく。
そうだ、私たちがつくってるのは娯楽なんだから、これでいいんだ、と思いました。
皆さま、面白ければぜひ笑って頂き、怖ければよりお耳を欹てていただき、熱く演じるキャストの方々に惜しみない拍手でお応えいただければ、
関係者一同、この上なき幸せでございます。
イントロダクション
猫の町、猫の探偵、猫の事件
猫の探偵物語「ネコたん!~猫町怪異奇譚~」は、“日本近代詩の父”と称される詩人・萩原朔太郎による唯一の小説『猫町』の世界観を元に、昭和モダン×猫のオリジナルコンテンツとして誕生しました。
今作では探偵の迷路(まよいじ)ソマリと依頼主の財部梨杏(さいべりあん)が、
猫町を恐怖に陥れた連続猟奇猫殺し(ねこごろし)事件に挑みます。
猫町の長老猫・サクタローの助言、
事件の鍵を握る重要参考猫・龍石李依(たついしりい)との出会い、
そして、捜査一課のエース刑事・雨宮将太(あめみやしょうた)の力を借りて、
事件の真相に迫っていきます。
軽妙洒脱な会話に意外な展開、そしてまさかの結末……
快刀乱麻の推理活劇がいよいよ開幕!
配役
迷路ソマリ(思い立ったらすぐ行動、天真爛漫な探偵猫)
cv:鈴原希実、伊達さゆり、吉武千颯
雨宮将太(過去の因縁に縛られる、捜査一課のエース刑事猫)
cv:伊東健人、浦和希、大野智敬、神尾晋一郎、狩野翔、高橋英則、戸谷菊之介、
中澤まさとも、中島ヨシキ、西山宏太朗、森永彩斗、山口智広
財部梨杏(ソマリに依頼を持ち込む、優美高妙な富豪猫)
cv:大橋彩香、工藤晴香、久保ユリカ、駒形友梨、相良茉優、佐々木李子、涼本あきほ、
瀬戸桃子、髙橋ミナミ、立花日菜、田中ちえ美、土屋李央、豊田萌絵
龍石李依(型破りな雰囲気を漂わせる曲者で、事件の鍵を握る重要参考猫)
cv:市川蒼、石見舞菜香、小市眞琴、榊原優希、諏訪ななか、高田憂希、橘龍丸、
土屋李央、中澤まさとも、野口瑠璃子、増元拓也、Machico、峯田茉優
サクタロー(飄々とした生き字引、猫町の長老猫)
cv:赤羽根健治、市川太一、井上和彦、大場真人、笠間淳、神尾晋一郎、高橋英則、
橘龍丸、浜田賢二、増元拓也、安田陸矢、山下誠一郎
縫島くるみ
(甘い香りに派手な風貌のお調子猫)
cv:永瀬千裕
弁士:滝佳保子
概要
タイトル:ネコたん! ~猫町怪異奇譚~
日程・会場:2024年5月9日(木)~5月19日(日) 池袋・あうるすぽっと
配役 (上演回別) 原作:ネコたん! (原案:パワーハウス)
脚本・演出:木村孔三
テーマソング: ※後日、詳細発表
音楽:西川裕一
美術:松村あや
音響:香田泉
照明:鳥居愛輝
衣裳:上杉麻美(dexi)
ヘアメイク:横山桂子
演出助手:永瀬千裕
舞台監督:川田康二
イラスト/デザイン:幽霊/Somarazu
制作:豊川涼太、長浜あかね、安井風月
票券・アシスタント:上野凪
エグゼクティブプロデューサー:入江祥雄、青木普起
プロデューサー:慶長聖也、宗村佳苗
コンタクト:info@neko-tan.jp
主催・製作:ネコたん!パートナーズ supported by ライブ・ビューイング・ジャパン
前売・当日券:8,000円(税込) ※当日券はお支払い:現金のみ、各回残席のある回に限り販売実施。
ライブ配信:
日時:5月18日(土)18時回、5月19日(日) 18時回
配信チケット:3,500円 (税込)
配信プラットフォーム:LIVESHIP
チケット受付:https://liveship.tokyo/neko-tan/
テーマソング
『迷解歩行』by 迷路ソマリ
CV:鈴原希実 ver.
CV:伊達さゆり ver.
CV:吉武千颯 ver.
公式WEB:https://neko-tan.jp
公式X:@neko_tan_stage
©ネコたん!パートナーズ