「豊島区 アフター・ザ・シアター」取り組み&ビジョン. GWにTACT FESTIVAL開催

2020年はオリンピック・イヤー、年々、海外からの観光客は増加の一途をたどっており、その消費動向も少しずつ変化が現れている。一時『爆買い』と呼ばれ、たくさんの買い物をする光景があちこちに見られたが、近年はそれが少し様変わりしてきた。体験型コンテンツ、コト消費が増加の傾向にあり、外国人観光客の数も増加、訪日外国人の消費額は2010年は1.1兆円だったのに対して2017年は4.4兆円とおよそ4倍となっている。

2月に豊島区大塚にて「豊島区 アフター・ザ・シアター・シンポジウム」が行われたが実に興味深い内容であった。その中でも夜の『コト消費』、そのための必要な取り組み、日本ならではのコンテンツ、情報の発信、仕組みの整え、安全で安心なナイトライフの確立が挙げられた。また豊島区大塚での取り組みもここで発表された。豊島区は、国際アートカルチャー都市構想を掲げ各エリアで開発を進めている。今後展開されるアフター・ザ・シアター(アート・カルチャーの鑑賞後に余韻を楽しめる場の実現)は大塚のまちが適しているということで街を挙げて取り組んできたそう。2009年に大塚駅南北自由通路が開通し、大塚は大きく変わった。豊島区にとって、大塚のまちへの期待は高まる。
また池袋には多くの劇場があり、パネルデスカッションでは「ナイトタイム活性化で街はどう変わるのか」というテーマで意見が交換された。中井美穂は池袋での観劇が圧倒的に多いとコメント、「観に行った後に余韻を楽しみたいが、結局は自分が住んでいる地域に戻ってしまう」と語る。飲食店の情報が乏しい、終演時間などの関係など、これからの課題であろう。日本を、東京を、豊島区を訪れる外国人観光客のニーズは様々、豊島区は劇場のみならず、トキワ荘跡地など文化的な場所も多い。

またゴールデンウィークには「TACT FESTIVAL(Theater Arts for Children and Teens Festival)」を開催、赤ちゃんからシニアまで楽しめる 上質な舞台芸術作品を紹介するフェスティバルとして 2010 年にスタートし、今年で 10 回目。 演劇・音楽・ダンス等ジャンルを超えたさまざまなプログラムが用意されている。

芸術劇場HP:http://www.geigeki.jp

<ギャラリー1 >
『ベイビー・ミュージックサロン~赤ちゃんと楽しむ本格的なバロック音楽~』を開催。赤ちゃんが途中で 泣きだしてしまっても OK な、音楽会デビューにぴったりのリラックス・プログラム。

<コンサートホール>
『マサト先生のミュージック・エデュケーション・プロジェクト~リズム!リズム!リズム!』を開催。指 揮者、作曲家、ピアニスト、チェンバリスト、オルガニスト、演出家、プロデューサーとして、幅広い音楽分野で活動する鈴 木優人(マサト先生)のレクチャーを交えて音楽を楽しめるプログラム。

<プレイハウス>
イギリスのカンパニー、1927 による『獣よ、子供よ、街に出よ!』を上演。映像と音楽、ライブ・パフォ ーマンスが融合した、“こわカワイイ新感覚シアター”を体感。

<劇場内のパブリックスペース(ロワー広場)>
カラフルな海の生き物たちが、ユーモラスな動きを伴って館内を回遊 して大変な好評を得たコスチューム・アーティスト ひびのこづえによる『WONDERWATER』が、TACTのステージに再び 登場。今年はそのほかに、『RINNE』と『MASK』も合わせて上演する予定。

<アトリエウエスト>
ひびのこづえによる『いきものブローチワーク作りワークショップ』。世界でひとつだ けの手作りブローチを作ることができる。

<アトリエイースト>
てダンサーの白神ももこ率いるモモンガ・コンプレックスのプロデュースにより、『ゆるゆる休憩所 モモン ガ・ハウス』がオープン! 小さなお子様の為の休憩スポットとして期間中、さまざまな企画が用意。詳 細はオフィシャル HP にて。

<劇場前広場>
舞踊家田中泯による『場踊り』を披露。老若男女、観る人の魂を瞬時に惚れさせる 最高に格好良い田中泯のスペシャル・パフォーマンス。

<アトリウム>
芸劇ウインド・オーケストラ・アカデミー生の無料アトリウムコンサートを開催。開放感あふれる空間で、 生演奏を。また、池袋西口周辺では、さまざまなアーティストのミニコンサート「街角 LIVE!」も開催。