長期に渡って公演されているミュージカル「薄桜鬼」は原作はゲームであるが、そのゲームを飛び超えて、ミュージカル版は進化し続けている。殺陣とダンスの融合のみならず、楽曲もクリエイティブで斬新で多くのファンの心を掴んでいる。そして、この2018年から演出に西田大輔を迎えて、新たな物語を創造していく。西田大輔はエモーショナルな舞台を得意とし、スタイリッシュなステージングはビジュアル的にもかっこよく、ファンも多い。
今回フューチャーするキャラクターは土方蔵三、演じるは和田雅成。舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語りのへし切長谷部役で華麗な殺陣、アクションをみせてくれた。対するヒロインの千鶴役には森 莉那、新進気鋭の若手俳優、その他、新撰組関連では、沖田総司役に山崎晶吾、齋藤一役に納谷健、藤堂平助役には樋口裕太、原田左之助役の小鳥遊 潤はこの作品でデビュー、永倉新八役に岸本勇太、山南敬助に輝馬、山崎烝 役に椎名鯛造、近藤勇 役にベテランの井俣太良という布陣だ。
今回大鳥圭介という人物が登場する。演じるは橋本汰斗であるが、この人物、史実では西洋軍学者、幕臣、軍人、官僚、外交官で、正二位勲一等男爵。戊辰戦争では榎本武揚と共に函館五稜郭で抵抗するが降伏し、投獄。明治5年(1872)に出獄後、新政府に出仕。工部大学校長、 元老院議官などを経て、19年から学習院長となる。22年清国公使として赴任。大鳥圭介は理工系の技術専門家で開明的で合理的、しかし旧幕臣の意地を見せる。史実でも土方と共に戦い、函館の五稜郭(ごりょうかく)で最後まで戦った人物だ。五稜郭が落城する寸前、榎本が自ら命を絶とうとしたのとは対照的に、大鳥一人が、皆を鼓舞しながら次善の策を練っていたらしい。この「諦めない男」、投獄されるも、その後は新政府の一員として、清国特命全権公使などの重職を歴任する。こんな史実を押さえていると面白いかもしれない。
【公演データ】
<公演日程・会場>
神戸: 2018年4月21日(土)~23日(月) 新神戸オリエンタル劇場
東京: 2018年4月28日(土)~5月1日(火) 明治座(特別公演)
<キャスト>
土方歳三 役:和田雅成 雪村千鶴 役:森莉那/
沖田総司 役:山﨑晶吾 斎藤一 役:納谷健 藤堂平助 役:樋口裕太 原田左之助 役:小鳥遊潤
永倉新八 役:岸本勇太 山南敬助 役:輝馬 山崎烝 役:椎名鯛造 近藤勇 役:井俣太良
大鳥圭介 役:橋本汰斗/
天霧九寿 役:兼崎健太郎 不知火匡 役:校條拳太朗 雪村綱道 役:川本裕之/
風間千景 役:中河内雅貴 他
<スタッフ>
原作:オトメイト(アイディアファクトリー・デザインファクトリー)
演出:西田大輔
脚本:毛利亘宏
音楽:佐橋俊彦
振付:本山新之助
殺陣:六本木康弘
公式HP:http://www.marv.jp/special/m-hakuoki
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