ーーシルク・ドゥ・ソレイユ「トーテム」を手掛けた “映像の魔術師”ロベール・ルパージュ氏が演出 日本文化と最先端ビジュアルテクノロジーが融合、“音を見る”サイマティクスで表現。太鼓と創造力がつくりだす、新・視聴体感芸術ーー
太鼓芸能集団「鼓童」は、2020年5月23日(土)より、ロベール・ルパージュが演出を手掛ける「鼓 童×ロベール・ルパージュ〈NOVA〉(ノーヴァ)」を世界に先駆けて上演。
鼓童は、1981 年にベルリン芸術祭でデビューした後、これまでに50ヵ国で6,500 回以上の公演を行っている太鼓芸能集団。2019 年 9 月 20 日(金)「ラグビーワールドカップ 2019TM 日本大会開会式」で大太鼓のソロ演奏を披露したほか、12月21日(土)「国立競技場オープニングイベント」での演奏が決定。ロベール・ルパージュは、演劇に対するクリエイティブで独創的なアプローチにより世界的な賞賛を得ており、特に新たなテクノロジーを駆使することで古典的な舞台演出の 概念を根本から揺るがす、今世紀における最も重要な舞台演出家の一人。
チケットは一般発売中。
第 2 弾トレーラー動画の公開と共に、写真家 伊藤大輔が手掛ける最新のキー ビジュアル、演出を手掛けるロベール・ルパージュの最新インタビューを初公開!
<――太鼓と創造力がつくりだす、新・視聴体感芸術〈ノーヴァ〉>
ロベール・ルパージュが演出を手掛ける、「鼓童×ロベール・ルパージュ〈NOVA〉」は、日本文化 と最先端ビジュアルテクノロジーが融合する、新・視聴体感芸術です。映像や光、演者の動きをプログラミングして実現する”音を見る”=サイマティクス(意味:音や振動の可視化)、プロジェクション マッピングではなく、太鼓の音に合わせて、打ち手の生のリズムにテクノロジーが反応。音から動き が起こり、繋がり、物語が構築されます。人間本来の根源的なものを表現しながら、人が生きる上で忘れてはいけない、希望や夢など、「目には見えにくいもの」を表現します。
ーー会見時コメントーー
<株式会社北前船 代表 青木孝夫:コメント>
「鼓童は、1971 年 (前身『佐渡の國鬼太鼓座』時代)から日本の太鼓を舞台芸術として昇華させていく歴史の先頭に立ち、 道を切り拓いてきました。そして2020年、新たに日本の太鼓の可能性を探るべく世界初演に向け準備をしています。ロベール・ルパージュさんはアイディアに満ち溢れた演出家で、映像とテクノロジーを 駆使しながら、鼓童がパフォーミングアーツとしてさらに進化するような舞台芸術作品を作り上げてい ます。舞台を通して人間の根源的な価値を見出し、未来に希望をもっていただけるような舞台となっています」
<演出 ロベール・ルパージュ、鼓童 住吉のクロストーク>
Q.本作品に込めたそれぞれの想いについて
A.住吉:「今回の舞台は、自分たちでは作り上げることができない作品です。鼓童では、人間誰しもが 持っている人間の魂や本能的な部分に訴えかけるテーマを表現していますが、そこにロベールさんのテ クノロジーを使った演出をかけ合わせ、打ち手の魂を表現しています。一見、テクノロジーと魂はかけ 離れたものに思えますが、テクノロジーによって人間の根源的な部分が浮き彫りになるような作品とな っています」
A.ロベール:「我々表現者に共通する『創造』という部分を重視し、鼓童の音楽とともに人間の本質を 「創造」というテーマで表現しました」
Q.(ロベール氏)鼓童のどのような部分に魅力を感じましたか?
A.ロベール:「厳しい規律の中で鍛錬を重ねた作品作りに惹かれました。表現者に共通する点である、鍛錬を重ねることで超越したパフォーマンスを行う鼓童に魅力を感じました。また、太鼓の魅力は人々 の魂に届く、深いバイブレーションを持っている点だと思います」
Q.〈NOVA〉でチャレンジすることについて
A.ロベール:「まず、テクノロジーと人間らしさのバランスの調整に挑戦しました」
A.住吉:「普段の作品作りでは曲に合わせ動きや表現を考えるが、今回は何もない状態からロベール氏 のコンセプトやストーリーをもとにやりとりを重ね、音楽と表現を生み出しました。その点は鼓童のク リエイションで今までにない挑戦でした。また、音楽面では、テクノロジーを駆使した映像など、音楽 以外の要素が多いため音楽面でも緩急の振り幅が広がっています」
Q.(住吉氏)「音を見る」「サイマティクス」というテーマ聞いた際の感想・象徴するシーン
A.住吉:「サイマティクスには以前より興味がありました。今回の作品ではサイマティクスの表現に留 まるだけではなく、全ての素粒子が音によって結ばれているという哲学的なことや、自然の中から生ま れる音、人類が築き上げた文明の音、自らの鼓動の音などを全て可視化し、サイマティクスによって物 語を紡いだ世界観を届けたいと考えています。 またロベール氏は、舞台において、音やイメージがテクノロジーによってインタラクティブに反応する ことで、鼓童の音のエネルギーがより力強く表現されていると説明されていました」
Q.(住吉氏)〈NOVA〉は鼓童にとってどのような意味を持ちますか?
A.住吉:「今回の作品は、世界中のどこにもない新しいジャンルの舞台です。まさに『新・視聴体感芸 術』として鼓童にとって太鼓の新たな側面を見出すことができると考えています」
11 月上旬、カナダ・ケベックにて「鼓童×ロベール・ルパージュ〈NOVA〉」の稽古が行われました。ロベール・ルパージュは共に公演を作り上げる鼓童メンバーについて「初めて鼓童と会った時、 彼らは『視覚的な表現』を追求しようとしている印象を受けました。それは至って当然のことですよ ね。なぜなら、彼らは『響き』や『音楽』に強いこだわりを持つパフォーマーだからです。視覚的な 表現を我がものにできるようになれば、それはとても素晴らしいことだと思います」と語りました。 ロベール・ルパージュのインタビュー全文、〈NOVA〉メンバーのインタビュー全文は、公式サイトにて公開中。(公式サイト:https://www.kodo.or.jp/nova)
【概要】
◆ 公演期間・公演地情報
・5 月 14 日(木)・16 日(土):横須賀芸術劇場 ※プレビュー公演
・5 月 23 日(土)~31 日(日):東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場) ・6 月 7 日(日):熊本県立劇場 演劇ホール
・7 月 10 日(金)~12 日(日):新潟県民会館 大ホール
・7 月 25 日(土):やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館) 大ホール
・9 月 3 日(木)~6 日(日):KAAT 神奈川芸術劇場
・9 月 11 日(金)~13 日(日):愛知県芸術劇場 大ホール
・9 月 19 日(土):厚木市文化会館 大ホール
・9 月 26 日(土):フェニーチェ堺 大ホール
<東京公演概要>
・公演名:「鼓童×ロベール・ルパージュ〈NOVA〉」
・演出:ロベール・ルパージュ
・公演日程:2020 年 5 月 23 日(土)~31 日(日) ※休演日:5 月 27 日(水)
・劇場:東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
・チケット発売日:2019 年 12 月 15 日(日) ・主催:北前船、豊島区、公益財団法人としま未来文化財団 ・後援:カナダ大使館、ケベック州政府在日事務所
・製作協力:Ex Machina
・Technological partner for video and tracking:VYV
・協力:KAAT 神奈川芸術劇場、横須賀芸術劇場((公財)横須賀芸術文化財団)、フェニーチェ堺 ・特別協力:読売新聞社
・助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
・企画:製作・著作:北前船
「鼓童×ロベール・ルパージュ〈NOVA〉」公式サイト:https://www.kodo.or.jp/nova