渋谷PARCO建替えの為、2016年夏より休館していたPARCO劇場、2020年1月24日にいよいよ開場。
1月24日からのこけら落とし公演『志の輔らくご ~PARCO 劇場こけら落とし~』、 2月12日からの『ラヴ・レターズ ~こけら落としスペシャル~』に続き、2020年3月13日より2021年5月上旬まで、オープニング・シリーズとして全14作品を上演。オープニング・シリーズでは、PARCO 劇場ゆかりの戯曲を新たな演出・キャストで上演する企画や、これまでに共に作品を生み出してきたクリエーター・ キャストとの意欲的な新作などをラインナップ。1973年のオープン(当時の名称は西武劇場)以来のDNAはしっかりと受け継ぎ、伝統を更新しながら、これからも新しい作品を!
2020年1月15日(水)、新生PARCO劇場のお披露目も兼ねたオープニング・シリーズのクリエイター、キャストによる記者会見が行われた。
登壇したのは渡辺謙、宮沢氷魚、森新太郎、三谷幸喜、大泉洋、山本耕史、竜星涼、長田育恵、宮藤官九郎、河原雅彦、
生瀬勝久、池田成志、古田新太、前川知大、杉原邦生、市川猿之助、天海祐希、G2(上演作品順)。
司会は藤井隆。
始まる前に、旧パルコ劇場で行われた作品のポスターが舞台に。様々なジャンルの作品、改めて、その多彩さに驚かされる。芸術監督をおかないで全てスタッフで考えた作品、この体制はこれからも変わらない。
藤井隆の軽快な司会で、まずが劇場の井上肇エンターテイメント事業部担当から解説、以前の劇場より全てが広くなった。席数が増えて、今までは458席だったのに対して636席。そしてトップバッターは『志の輔らくご』、『ラヴ・レターズ』と”らしい”作品から、というのも頷ける。その他登壇した俳優、クリエイター陣もパルコ劇場にゆかりのある人々ばかりで、長い歴史を感じさせる。
トップバッターで登場した渡辺謙は「ピサロ」に主演する。「西武劇場の頃から出てたのは僕だけかな?当時は右も左もわからなかった」と懐かしがる。共演の宮沢氷魚はかつて渡辺謙が演じたアタワルパ役に挑戦。緊張しつつ「新しいパルコ劇場でお待ちしております」と初々しくコメント。
それから順番に登壇、コメントをかいつまんでご紹介。
「大阪弁なのでネイティヴな方にこだわりました」(森新太郎:演出・作品名:「佐渡島他吉の生涯」)
「パルコ劇場の新しいシステムはですね・・・・・本番中に携帯電話を鳴らした瞬間8万ボルトの電流が流れますetc.(いろいろとお話したが、全て・・・(笑))、ホンはできています、頭の中に!オリンピック、丸かぶりです!スポーツに興味のない方はぜひ!」(三谷幸喜:三谷さんの三作品三ヶ月公演)
「誘われて見にきたことがあります。昔とどう違うかはわかりません(笑)、抱負?稽古にも入っていないので、何も・・・・・(笑)」(大泉洋:作品名「大地」)
「エネルギーを与えられる立場になりたい」(山本耕史:作品名「大地」)
「オリンピックに負けないように!」(竜星涼:作品名「大地」)
「新作、挑ませていただきます」(長田育恵「ゲルニカ」)
「戻ってこれて嬉しい」(宮藤官九郎:作品名「獣道一直線!!!」)
「渋谷のど真ん中で!」(生瀬勝久:作品名「獣道一直線!!!」)
「10年ぶりに登場します。2015年にやった作品にもう一度、取り組みたい、新しく作り直したい、タイトルも変えて!一新してやりたい」(前川知大:作品名「前川作品」)
「光栄です。一番演出したかった作品です。猿之助さんがご一緒なので嬉しいです」(杉原邦生:作品名「藪原検校」)
「光栄です、来年の2月・・・・・一番の貧乏くじです(大笑)、紹介者なしで埋めたい(笑)」(市川猿之助:作品名:「藪原検校」)
「宝塚をやめて初めて出演したのがパルコ劇場でした!新作でございます!大きなターニングポイントになります!」(天海祐希:作品名:「レディ・マクベス」)
「オープニングシリーズのクロージングです。中井貴一さんからのコメントをご紹介します『初めて芝居を見に行った劇場がパルコでした。パルコで芝居ができるのは夢のようです!来年ですが、ここから新しいパルコの歴史を!』(iPadで登場)・・・・中井さんとミーティングをしまして、内容はベテランの疲れた映画プロデューサーの話です。笑いあり、深いところに刺さるように!」(G2:作品名:「月とシネマ」)
それから質疑応答、
「(オリンピックとかぶり、オリンピックに勝つ秘策について)「ない!敵は強大!出演者の中に聖火ランナーがいる!許せない!裏切りやがって!」(三谷幸喜)
想定外の質問が宮藤官九郎に三谷幸喜から質問。「台本、いつ書くの?」自作の稽古が5月から始まることを明かし「まだできてないのは大変なことではないですよね?」と・・・・・そして宮藤は「常識の範囲内だと思います(笑)」
「(藪原検校の演出について)歌舞伎の演出は意識して使わないように。渋谷の街に突然現れる藪原検校をイメージしています」(杉原邦生)
「来年なので・・・・・演出家の言いなりに(笑)、一切口を出しません!」(市川猿之助)
それから楽屋の広さなどについて盛り上がり、三谷幸喜が「楽屋が素晴らしい」と言い(笑)、森新太郎は「(舞台が)広くなったので大変になりました」と言い、旧パルコ劇場にたったことのある渡辺謙は「以前より1.5倍ぐらいの奥行きがあります。ステージはダイナミックにもなりますし、コンパクトにもなるかな?」と。前川知大も「広くなった!贅沢な劇場だなと。一体感になるような使い方をしたい」と早くも舞台の使い方について語った。
また、オープニングの1発目になる「ピサロ」に出演する渡辺謙は「ある種の恐怖さはあります。何ができるのか、作り上げるのかが第一義であると思います。35年前の作品(山崎努主演「ピサロ」)に負けないように!」と語った。
それから和やかにフォトセッション、とにかく登壇者が多く、それだけで舞台がぎっしり!賑やかな会見はこれで終了した。
作品の詳細、日程などはHPを!