内博貴,松下優也,室龍太,高島礼子,麻実れい他出演!舞台『ドクター・ブルー』〜いのちの距離〜 今、そこにある危機、命を救いたい!

もっとも今日的な作品、舞台『ドクター・ブルー』〜いのちの距離〜、開幕!

感染症のスペシャリストとして常に冷静な判断をする主人公の感染医、北里正秀役に内博貴。そして、外科医の水木一真役に松下優也、外科研修医の原賢一郎役に室龍太(関西ジャニーズJr.)、内科研修医の北村今日子役に 吉倉あおい、看護師長の櫻井慶子に黒田こらん、看護師長の娘の櫻井良美に喜多乃愛が登場。また、病院のある曙市市長の黒咲優には天宮良、そして、雲母病院院長の雲母輝子役には高島礼子といった多才・実力派を布陣。 さらに、麻実れいは、声楽家のナンシー濱本役で特別出演。 作品の上演を通じ、感染症と闘う医療従事者や感染症に罹患した人々、そしてその家族の皆様にエールを贈るとともに、 現代の日本に生きるすべての人々が未来に向けて生きる解決策を問いかけていく。

テーマ曲が流れる。映像でタイトル、これが砂のように散り、ナンシー濱本(麻実れい)が不安げな表情で登場する。「何もない、一体どうしたというの!?」、これから始まる物語を暗示するかのような不穏な空気。白い布をかぶったコロスが不気味さを醸し出す。
場面変わり、物語の舞台となる雲母病院。ナンシー濱本はここに入院、海外でも活躍する声楽家で、名誉市民でもある。地元のスター、ファンも多い。看護師長の櫻井慶子もその一人だ。ナンシー濱本は大動脈骨瘤だった。そんな折、病院内に緊急を要する事案が発生した『コード・ブルー』のコールが響く。このコールから彼らの長い果てしなき戦いが始まるのだが、まだこの時点では、未曾有な事態は想像できていない。ただ、観客は知っている、これがほんの序章にすぎないことを。

次から次へと患者が運び込まれてくる、若い内科研修医の北村今日子(吉倉あおい)は必死の対応も虚しく、目の前で患者が息を引き取るのを体験し、大きなショックを受ける。そんな雲母病院に感染医の北里(内博貴)がやってくる。中国でもたらされたウイルスに感染した人との濃厚接触者がこの病院に運び込まれていることを告げる。PCR検査を実施する。雲母病院院長の雲母輝子(高島礼子)は苛立ちを隠せない。というのは過去にサルモネラ菌騒動で病院の経営が危なくなったことがあるから。

このウイルス対策でナンシー濱本の手術は延期、そこへ曙市市長の黒咲優(天宮良)から院長に電話が入る。二人は同級生、黒咲は「国が指標を決めない限りは動けない」という。「どうするんですか?!」と声を荒げる院長。今、ここにある危機、苛立つのは無理からぬこと。そして事態はどんどん変化、感染する市民が続出、さらに恐れていたことが…院内のスタッフにも陽性者が!必死に目の前のことに対応するしかない、というのが大筋。


描かれている事象がリアル、新型コロナウイルス感染症と戦っている医療従事者に取材して作り上げた作品、一つ一つのエピソード、”きっと本当にあったんだろうな”と思わせるほどの現実感。看護師長・櫻井慶子(黒田こらん)の感染、看護師は患者と頻繁に接触する、クラスターが発生してもおかしくない。防護服の着脱を練習する医師、看護師、素早く、正しく着脱をしないと自分が感染する。観ているこちら側も心臓がドキドキ。

しかし、こういった描写だけではない。人間ドラマもしっかり、院長と市長、同級生らしい絆、また病院内の先輩後輩、外科医の水木一真(松下優也)はクールで理知的、判断が的確で腕もいい。そんな水木を慕う外科研修医の原賢一郎(室龍太)は熱血タイプ、若さ故、な行動や言動、そんな原に対して水木は「青いな」という下りは突き放しているように見えて実は面倒見が良いのでは?と思わせる。また、感染医の北里(内博貴)は基本的には”外様”的ポジション、部外者ではあるが、雲母病院のスタッフたちの中にほんの少しずつ溶け込んでいく。患者に対して充実した医療行為をしたい、しなければならないという使命感。屋上で「ウイルスの馬鹿野郎!」と叫ぶ下り、クールキャラという設定であるが、内に秘めた熱い思いが屋上での叫び。また看護師長の母をウイルスで亡くした娘・櫻井良美(喜多乃愛)、母と娘の最後の会話、その後の行動は涙、黒田こらんは会見時に「胸が締め付けられます」とコメントしていたが、まさにその言葉がぴったり当てはまるシーン、観劇する方は、心構えを。ナンシー濱本の感染、死、そしてついに院長の雲母輝子の感染、皆、気が動転しつつも、気丈に治療、粛々と業務をこなさなければならない。ナンシー濱本の死期を悟った時の振る舞いには感服。


この戦いは続く。小さいことの積み重ねを丁寧に行うことによってしか戦う方法はない。辛いシーンばかりではなく、ちょっとほっとする場面も用意されており、そこは脚本の力。”悪役”は見えない。登場する人たちは特別な人物ではなく、観客と同じ市井の人々。共感と、そして今後の現実世界に身を引き締めざるをえない気分になる。1幕の幕切れの歌、そして松任谷由実テーマ曲が観客の心に響く。どんな状況でも生きていく、医療従事者の戦いも続く。”コロナ慣れ”という言葉が散見されるが、決して慣れてはいけないという警鐘もこの作品の中に含まれている。配信もあるので、劇場が遠いという方はこちらで!

<劇場ライブ生配信・アーカイブ配信決定!>
劇場からライブ生配信と、そのアーカイブ配信が決定。劇場にお越しになれないお客様も、どうぞご視聴ください。
■生配信日程
・2021年1月29日(金)19:00開演(無観客)
・2021年1月30日(土)15:00開演(有観客)
■アーカイブ配信日程(1月29日収録分)
・2021年2月2日(火)19:00配信スタート
・2021年2月4日(木)19:00配信スタート
※これ以降の本編映像アーカイブ配信はございません。

<公演概要>
舞台『ドクター・ ブルー』~いのちの距離~
日程・会場:
[横浜]
2021年1月23日(土)~2月7日(日) KAAT 神奈川芸術劇場
[名古屋]
2月13日(土)~14日(日) 御園座
[大阪]
2月26日(金)~28日(日) NHK大阪ホール
[出演]
内 博貴
松下優也、室 龍太(関西ジャニーズJr.)、吉倉あおい
黒田こらん、喜多乃愛、杉浦琴乃
麻実れい<特別出演>
ヒデ(ペナルティ)、富岡 弘、大谷 朗、石井智也
天宮 良
高島礼子 ほか
作・演出:モトイキ シゲキ
医療監修:北村義浩(KYK医学研究所・医学博士)

公式HP:https://doctor-blue.jp
公式ツイッター: https://twitter.com/doctorblue_jp?lang=ja( @doctorblue_jp)
舞台「ドクター・ブルー」公演実行委員会(プロデュースNOTE/エイベックス・エンターテイメント/神奈川芸術劇場)