梅田芸術劇場が英国 チャリングクロス劇場と共同で演劇作品を企画・制作・上演新規プロジェクト始動!藤田俊太郎氏がロンドンでミュージカル演出デビュー!

梅田芸術劇場が英国 チャリングクロス劇場と共同で演劇作品を企画・制作・上演する新規プロジェクトが始動!
米国ブロードウェイと並び、世界的な演劇の拠点である英国ウエストエンド。その中心部に位置するチャリングク ロス劇場は150年以上の由緒ある歴史を持ち、オフウエストエンドの中で今最も注目を浴びている劇場の一つ。本企画は、チャリングクロス劇場の芸術監督トム・サザーランド総指揮のもと、日本とイギリス共同で公演を企画・制作し、演出家と演出プランはそのままに、「英国キャスト版」と「日本キャスト版」を各国の劇場で上演するという、日本演劇史上でも稀有といえるプロジェクト。演出を手掛けるのは、新進気鋭の演出家 藤田俊太郎氏に決定。同氏は単身渡英し、ウエストエンドで数々の作品を手掛ける一流クリエイティブスタッフ、キャストと共に 約6週間の稽古を重ね、チャリングクロス劇場で約3ヶ月の完全プロデュース興行に挑戦する。
今後も、日本の演出家が英国で作品を発表できる機会を創出し、日本のミュージカル界を更に活気づけると意気込む梅田芸術劇場、このプロジェクト、期待は大きい。

<『VIOLET』について>

作品選定にあたっては、トム・サザーランド氏と藤田俊太郎氏が協議を重ね、その独創的な脚本と音楽に惚れ 込み『VIOLET』に決定致。本作は、1997年にオフ・ブロードウェイにてプロデュースされ、7部門のドラ マ・デスク・アワードにノミネート。ドラマ・クリティックス・サークル・アワードの最優秀ミュージカル賞、ルシル・ ローテル賞の最優秀ミュージカル賞受賞作。音楽のジニーン・テソーリが手掛ける楽曲は高い評価を受けている。
音楽:ジニーン・テソーリ (『ファン・ホーム』2015年トニー賞最優秀オリジナル楽曲賞)
脚本・歌詞:ブライアン・クロウリー
原作:ドリス・ベッツ『The Ugliest Pilgrim』
[あらすじ]

アメリカ南部の片田舎。幼い頃の事故により顔に大けがを負ったことで、人目を避けて暮らしていた、25歳の ヴァイオレット。テレビで見たあらゆる傷を治すという奇跡の宣教師に会うために、長距離バスに乗って西へ 1500キロ、願いを胸に彼女の旅が始まる。

<藤田俊太郎コメント>

チャリングクロス劇場のラインナップとなる一作を日本の演出家に託すという、素晴らしく野心的で、 自分の人生の中でも大きなチャレンジとなる機会に感謝致します。オファーを頂いた時には、梅田芸術 劇場の皆さんの演劇・ミュージカルに対する気迫と熱意に押し倒されそうでした。ゼロからの気持ちで 挑戦します。

<MUSICAL 『VIOLET』ロンドン/日本公演に寄せて・藤田俊太郎挨拶>

このプロジェクトは演劇史の中でほとんど前例のない挑戦ではないかと思います。 日本で活動する演出家がロンドン オフウエストエンドで新演出、ロンドン初演のミュージカルを演出す る、スタッフ•キャスト全て英国人の中、演出家だけが日本人で、その後日本人キャストにて東京で上演。 打ち合わせからリハーサル、数年をかけたこのプロジェクトに演出家として関わることをとても名誉に 思います。
そして魅力いっぱいのMUSICAL 『VIOLET』 の台本と音楽との出会いに、共同企画•制作である梅田 芸術劇場、チャリングクロスシアターの演劇への愛に溢れたプロデューサーに心から感謝致します。 2018年2月、作品の舞台であるアメリカ南部を一人で旅しました。劇中ヴァイオレットが降り立つ町を巡 りました。
グレイハウンドバスに乗って、ノースカロライナからテネシー、ナッシュビル、メンフィス、オクラホマま で。
その旅の途中で出会ったたくさんの人、深夜バスの時間を共有することで素敵な交流をした方たちも いましたが、根源的な白人の差別意識も目の当たりにしました。また同時にライヴハウスでカントリー、 ブルース、ロック、ソウル、ゴスペル、たくさんの素晴らしい人種を超えた音楽と触れ合いました。
この作品は激動の60年代のアメリカ南部、公民権運動やその発端となったモンゴメリー・バス・ボイコッ ト事件を背景に一人の白人女性がバスの旅を通して様々な人種、価値観を持った他者と出会い、その 成長を通して次の時代へのかすかな希望を描いています。
上演にあたってはお客様がヴァイオレットと一緒にバスに揺られて旅ができるような、そして様々な音 楽と出会えるような瞬間を演出したいと思います。
また私自身、独自の作品の捉え方で、新たな演劇の旅をします。
まずはロンドンの演劇人と新しい演劇、ミュージカルのかたちをつくることを目指したいと思います。

<チャリングクロス劇場>
ロンドン市街、ウエストエンドの中心部、チャリングクロス駅の地下に位置する。1864年にオープンし、 名前を変えながら歴史を重ね、2011年に現在の運営体制となり、自主企画公演に力を入れている。 客席は265席。
公式HP:http://www.charingcrosstheatre.co.uk/

 

<トム・サザーランド(Thom Southerland) 演出家・チャリングクロス劇場芸術監督>

サザークプレイハウスで上演されたミュージカル『タイタニック』では英国内で数多くの賞を受賞し、 『グランドホテル』でもオフ・ウエストエンドシアターアワードでの最優秀ミュージカル作品賞を受賞。2016 年よりチャリングクロス劇場の芸術監督に就任。日本では、ミュージカル『タイタニック』(2015年上演/2018年10月再演予定)、『グランド ホテル』 (2016年上演)、『パジャマゲーム』(2017年上演)を手掛け、いずれもが高い評価を受けた。今、ロンドンで最も注目されている若手の演出家のひとり。

<トム・サザーランド コメント>

藤田俊太郎さんの演出により、ジニーン・テソーリのセンセーショナルなミュージカル『VIOLET』を ロンドンで拝見することを楽しみにしております。彼と私は、偉大な古典作品に影響を受けながらも、 全く新しい創作への熱烈な意欲を共通に持っていると感じています。是非ご一緒して彼の世界レベルの 仕事と技術をロンドンの演劇界にお招きしたいと思いました。彼の作品は、観客に興奮を与え、楽しま せるだけに留まらず、観客に刺激的な問題提起をすることでしょう。ロンドンで最も期待される公演に なることは間違いありません。私がこの公演に関わっていなければ、一番乗りでチケットを買いに行ったことでしょう!また今後も多くの国際的コラボレーションを行うことを楽しみにしております。

梅田芸術劇場HP:http://www.umegei.com