ハートフル音楽劇「イキヌクキセキ~十年目の願い~」が好評上演中だ。
あの未曾有の震災から10年、今もまだ、震災地の皆さんをはじめ、多くの人々の傷は癒えていないところへ昨年からのコロナ禍、その余波はまだまだ続く。”あの日、あの時、救われた命。そして、あの時に言えなかったお礼の言葉、時間と共に積み重なった気持 ちも合わせて、幸せな気持ちになれる「ありがとう」というまさに魔法の言葉を伝え、震災に関わった多くの人たちの気持ちに寄り添い、エールを送るために”企画された公演。
公式舞台写真も到着。
初日に向けての会見も執り行われた。
Q: まずは主演の屋良くん、初日を迎えるということで、この作品に出演される思いを込めて、意気込みをお願いします。
屋良: そうですね。正直、この話を頂いた時に、どうして自分が主役なんだろうなっていう思いは凄く、ありました。それはやっぱり、 自分がじゃあ、出身が東北なのか、親戚がいるのか、とか。全くそういう関わりは正直なかったので、自分がやるにあたって何をこの 作品に還元出来ればいいかなって思ったんですけど。まあその答えは正直ずっと見つからなくてこの間、東北の方に文ちゃんと一緒に行かせてもらって。実際に震災があってから、行ったことなかったんですね。実際に10年が経ってたのでどういう形なのかなあって見に行ったときに、もちろん自分はメディアの情報しか知らない状態で行ったんですけども、やっぱり現地に行かないと分からないこと もたくさんあるし、地元の人とかの話を聞いて、逆にこっちが凄く元気をもらったんですね。というのはやっぱりそういうつらいこと、思い出を抱えているにも関わらずそこで前に進んでいるっていう。その経験をしてることの強さっていうのを自分は頂きまして。で、やっぱり こういう題材を作品にしたエンタメを作るって時に、「じゃあこの作品を地元の人が見るとして、どう見てくれるんだろう」って考えすぎて た部分があったんですけども、直接地元の人に聞いたら、「いや、私たちはもちろんリアルと違うエンターテインメントってものになってる かもしれないけど、それでもこういうことがあったんだよっていうことを今の若い子だったりとか知らない人に、私たちは伝えてほしい」って 言われたことが物凄く勇気になってですね。自分はエンタメ、エンターテインメントに関わる人間として、しっかりステージの上から伝え ていくっていう仕事かもしれないし、その想いを見に来てくれた皆さんに伝える役目っていうそれもまたひとつ、人間力として光栄なこ とで。そういう地元の人の想いだったりとか、大変な思いをしてる人の気持ちを汲んだ上で、しっかり皆に伝えていけることは伝えてい ければいいな、と思います。ただそれだけだと凄く、固くなってしまうので。やはりこれはエンターテインメントとして、来てくれた人は、本当に楽しんでもらえるように、ダンス、音楽、たくさんあるので。そこもショーとして楽しませる部分と、このリアルさと、を融合した作品を 皆さんにお届け出来ればいいなと思ってます。
Q: 今までとはちょっと違うダンスシーンっていう感じにもなりましたよね。
屋良: そうですね。今までとは違いますよねやっぱり。割とモトイキさんは等身大の自分を乗っけてくれたと思うので。ダンスっていう ものがありますけども。俺はダンスってものが 1 個の核になってますけども、そうじゃなくって、ダンス以外のことでもみんなが楽しめる、 前に進むって意味でも捉えてもらえればいいかなと、思ってます。
Q: ありがとうございます。浜中くんお願いします。
浜中:この舞台に携わらせて頂いて、こういう大きいテーマというか、ものにご縁があって、出させて頂けるっていうのは僕にとっても、 毎回舞台に出る度に「この舞台にご縁があったのはどういう意味なんだろう」って考えるんですけど、今回も今考えてはいるんですけ ど。凄くいい意味で、色んなことはすごく広がったかなって。凄い良い経験をさせて頂いたっていう思いと、この舞台で僕自身、何か 出来る訳ではないですけど、この作品を通して少しでも、何かを伝えれたらなっていう・・・、ただただ、一生懸命やるしか僕には出来 ないんで、頑張りたいと思います。
Q: ありがとうございます。松本さんお願いします。
松本: この誰もが忘れられない、忘れてはいけない震災から10年。それぞれの運命、それから生かされた命、それから「ありがと う」をテーマにお届けする、本当にハートフルな音楽劇で、お芝居もあって、歌もあって、ダンスもあって、笑いもあって、涙もあって、も う本当に盛りだくさんの 3 時間。たっぷりの舞台に参加させて頂けるだけで本当に嬉しく思っています。台本もギリギリまで、スタッフの皆さんが何稿も何稿もセリフを変えて、皆さん、出演される皆さん、屋良さん浜中さん色んな方が皆さんアイデアを出しあって、セリフも皆さん本当に大切に、一言もなくさない、忘れないように一生懸命ストイックに頑張って、是非皆さんに、少しでも元気になっ て、明るくなって、見てよかったなあと思える舞台になるように努めていきたいと思っておりますので。1人でも多くの方に。バスタオルをお持ち頂いて、涙の量が半端ないですからね。
ヒデ: 誰も泣いてなかったじゃないですか。
松本: えぇー!
一同:(笑)
松本 :思いっきり泣いて、帰って頂きたいと思います。
Q: 松本さんの歌うシーンでバスタオルを振るっていうのも、ありますよね。
松本 (笑)。
ヒデ: 湘南(の風)みたいになりますけどね。
Q: とても気持ちよさそうだったので。
松本: ありがとうございます。アイドルのとき歌えなかったもので。
ヒデ: 色々ありましたもんね。
松本: すみません、ありがとうございます。
Q: ヒデさんお願いします。
ヒデ: はい。十年一昔とは言わず、まずは区切りではあるんですけども。風化させないことが大事かなと。我々ができることはこうや ってエンターテインメントの要素を残しつつも、事実に基づいた脚色ですから、それをちゃんと後世に伝えていくと。それと、座長もおっ しゃってましたけど、若い世代の方にもう一度、とか知らない世代に知っていただく作業なのかな、と。あとは僕自身も、演じながらも 当時のことを思い出すんですけども。新たに、自分自身も笑顔にしたいなっていうことで、アキラさんこと松平健さんとの毎回 2 人で やりとりする歌のシーン。僕が無茶ぶり的な感じで、「あの歌好きなんですよねー」って言うと、毎回芝居の度に歌を変えてるんで す。でもその歌に対して的確なツッコミをする松平さん。ご本人は気づいてないんですけども、ほぼ芸人向きです。実は、はい。M-1 を 2 人で目指して。
屋良: 見たいですね。
ヒデ: 僕がシンゴなんで、「シンゴとアキラ」。もしくは、「ヒデちゃんケンちゃん」。僕が名前、語呂的に先にいきますけども。全部アドリブですから。
松平: 何言ってんだ。(笑)
Q: 今お伺いしていいですか、松平さんいかがでしょうそういうお話が出ましたが。M-1という。
松平: 私はもう、毎日ドキドキしてやっております。
ヒデ: 本当あの、失礼ながら懐の広い方なので遊ばせてもらってるんですけどそれをちゃんと受け止めてくれるので。僕も安心して やらせて頂いてるんですけども。
Q: またそこも、見どころになりますよね。
ヒデ: そうですね。「暴れん坊芸人」みたいな感じですかね。
松平: それが見どころじゃあ困るなあ。(笑)
ヒデ :是非皆さん、こういうご時世ですけども、感染対策は私たちなりにしっかりやっておりますので、足を運んで頂けたらなと。そして 生配信もありますので、ぜひご覧頂けたらなと思います。
Q: 松下くんお願いします。
松下: 本当に皆さんに、この震災を風化させないようにするということも大事だと思うんですけども、皆さんに本当に元気になって もらえるように少しでも、僕は元気にやってます。10 年前、僕も既に上京していて東京に居たので、東京であの日を迎えることにな りましたけども、自分個人的には初めての記憶が阪神大震災で、当時4歳。たぶんショックな出来事だったからきっと記憶にまだ残ってるんだろうなって思うんです。その当時、おばあちゃんとかと一緒に暮らしてて、水道とか止まったんで、汲みに行ったりもした記憶も残ってます。普段有り得ない事が起こってるからこそショックなことと同時に覚えてるんだなと思うんですけど。なので、3.11 からは、10 年経って、変わってしまったものもあるけど、変わらないものもあるんだっていうものを、自分の役を通してこのお芝居を通して 表現出来たらなと思って、元気にお芝居をしております。なので、こういうコロナ禍ということもあって、さらにこの世の中が暗い方に行 きがちだと思うんですけども、このお芝居を見てもらって、楽しんで貰えたらなと思いますし、ひまわりを持って踊るということは初めてな ので、多分この先もひまわりを持って踊ることないと思いますので、楽しんで精一杯やりたいと思います。
Q: 隅田さんお願いします。
隅田: 私も関西出身で。阪神大震災を、ちょうどたぶん高田早百合、早百合ちゃんが学生のとき、歳と同じくらいに阪神大震 災を。年齢だったので。その頃の自分を思い返しながら、早百合ちゃんを演じてはいるんですけど。ひとつちょっと心配なのは、私 45 なんですけど。
松下:え、そうなの?…「え~」っていうの、正しい?正しくない…?
隅田:45歳なんですけど。28歳くらいの役を演じてるのが・・・。
屋良:いいね~。(笑)
隅田:アレなんですけど。見どころとしては、普段よりちょっと高めな声で、隅田、やっておりますので、そこを。
松下:あぁ~。だからなんすね!
Q:皆さん、同級生ですからね。
隅田:そうなんです。同級生…あなた(屋良)も結構ね…!
松下:確かに一緒にお芝居してて、普段より声のトーンが高めやなって凄いずっと思ってたんですよ。今解決しましたね。
隅田:うそ、屋良くんだって…。
屋良:僕30後半だし。
隅田:でも、ぶっちぎっていってるから。ぶっちぎっていってんだ。
ヒデ :演じてますからね。
屋良:頑張ってください。
Q:演じているということでは、お芝居を本格的にもやり始めたということで、それも今回のこの舞台という形にもなりますよね。
隅田: そうですね。ご縁を頂いてありがとうございます。
Q: その辺はいかがですか?
隅田 :そうですね、これからの人生いっぱいひまわりを咲かせていきたいと思います。
Q: 安寿さんお願いします。
安寿: やっぱりこういう状況の中でぜひいらしてくださいということを声を大にして言いたいんですけども中々言える状況でもなく。ま た、エンターテインメント界も厳しい状況なんですけども。今、屋良くんが「東北の方も、エンターテインメントとして楽しんで、待ってらっ しゃる」ということをお聞きして、ご覧頂けて分かられたと思うんですけども、凄く心の琴線に触れるような、どんどんどんどん後半に行く に従って感動的なお芝居になってるんじゃないかなと思うので。ぜひ、ぜひ見て頂きたいと思いますし。個人的には、息子役の文ちゃんが、日に日に可愛くなってくので。私は子供をもったことがないんですけども、この子凄い可愛いなあと思って見ております。
Q: 何かこう、具体的にそんな仕草ですとか、あるんですか?
安寿: 舞台稽古でも、ちょっと目を合わせてこう手を振ったりとか、振り返してくれたりとか…
Q: 浜中くんどういう風に、こういう話ありましたけどもいかがですか?
浜中: そうですねなんか。僕からはなかなか、手を振るって失礼かなと思いながらも。でもチラッと見たときに手を振ってくださったん で、ちょっと嬉しくて僕も、振りました。
屋良: 可愛いなあ。
Q: 松平さんいかがでしょうか。
松平: 皆さんたぶん同じ思いだと思いますけども。風化させることなく、こういう震災があったことを伝えていきたいと思いますけども。 今回この舞台で屋良さん演じてる役に、元気になってもらう、もう一度希望を持って頑張ろうというそんな力強いメッセージをあげら れたらいいなと思って頑張ってやっております。
Q: 松平さんは、今回踊られないという。
松平: はい、踊りたかったんですけど。
一同: えぇー!そうだったんですか?
ヒデ: 今からやれば千秋楽には…
隅田: カーテンコールは…?
松平: (首を横に振る)
Q: まだもしかしたら変わる、変更の余地はある…
松平: (安寿さんと)2人で踊ってるんで大丈夫です。
Q:今回主役の方が「ひまわりボーイ」っていうあだ名だと思うんですけども、稽古中で、普段の生活で「ひまわりボーイ」とか 「ひまわりガール」な方って稽古中いらっしゃったりしますかね?
屋良: キャストの中で…ひまわりボーイ…ヒデさんでしょ
一同: ひまわりおじさん(笑)。
ヒデ: いやなんか、皆さんあの…凄く楽しくやらせてもらってて。ただ一番可愛いのは松平さんです本当に。
松本: ですね、そうですね。
Q: 松平さんちょっと困った顔をされてましたけど…
松平: えぇ…毎日、お芝居が変わるんで、ちょっと心配です。
ヒデ: 固めておきます。
Q: 最後にもう一回屋良さん、初日を迎える意気込みを改めてお願いします。
屋良: 本当に素晴らしいキャストが揃ったと思いますし、見に来てくれる皆さんには感動だけじゃなくて本当に笑いもあるし音楽、 ダンス、全てのエンタメを楽しんでもらえる作品になってるのでぜひ、劇場でお待ちしてます。
Q: ありがとうございました。
一同: ありがとうございましたー!
<概要>
日程・会場
[神奈川]
2021年7月2日~11日 KAAT神奈川芸術劇場
[大阪]
2021年7月16日~18日 COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
公演名称: ハートフル音楽劇「イキヌクキセキ~十年目の願い~」
作・演出: モトイキ シゲキ 演出: 林希
出演:
役/出演:
鈴木大樹(ダンサーを夢見て上京した後、故郷に戻る青年) 屋良朝幸
吉澤 元(大樹と高校時代の同級生) 浜中文一
大山聖子(海産工場社長・婦人会会長) 松本明子
田島慎吾(役場観光課職員) ヒデ(ペナルティ)
児玉一慶(タクシー会社の社長) 梅垣義明
淡島秀夫(地元の漁協組合長) 真砂京之介
中島 博(大樹と高校時代の同級生/役場職員) 清水大樹
清水一平(清水紀子の前夫/元教師) 原 慎一郎
清水紀子(パン屋の店長) 黒田こらん
名取慶子(大樹の高校の同級生/銀行員) 志保
大城ユキ(大山聖子の養女/大学生) 橘 二葉(東京パフォーマンスドール)
石井智也 瀬野和紀 優志 石倉良信 鳩川七海 小谷悠実 大富百夏 佐藤志有 佐藤 翔
吉澤淳子(吉澤 元の母) 安寿ミラ
木島 晃(「元気食堂」のオーナー) 松平 健 ほか
バンド:
会田敏樹(Gt.)、原田達也(Key.)、河野友弥(Ba.)、金山徹(Sax./Fl.)、曽根未宇司(Dm.)
音楽:高木茂治
制作協力:アオイスタジオ
プロデュース: プロデュースNOTE
主催・企画・製作:ハートフル音楽劇「イキヌクキセキ~十年目の願い~」製作実行委員会
公式サイト:https://ikinukukiseki.com/
公式Twitter: @Ikinuku_Kiseki