「六本木歌舞伎 2022『ハナゾチル』(『青砥稿花紅彩画』より)」が、2月18日より、東京・EX シアター六本木にて上演。
映画監督の三池崇史が監修、演出は日本舞踊の宗家藤間流八世宗家で舞踊・振付・演出と幅広く活躍する藤間勘十郎。 出演は市川海老蔵、歌舞伎初出演となるA.B.C-Zの戸塚祥太、そして中村児太郎 市川右團次 ほか実力派歌舞伎俳優が揃う公演。
さて、『青砥稿花紅彩画』は、弁天小僧菊之助を含む五人から成る盗賊団の結成から捕縛までを描く『白浪五人男』の通称でも知られる歌舞伎の名作。初演時の社会は、安政江戸地震に続き、コレラや麻疹の流行など混沌とした様相を呈し、昨今の情勢を彷彿とさせる背景のなか生まれた本作が、時空を超えて現代社会と交差する・・・。
立廻りなど見どころを活かしな がら、新しい解釈で上演となる。
公演直前の2月17日、初日前会見と公開舞台稽古が行われた。
会見レポ 登壇 市川海老蔵 ＆ 戸塚祥太
まず、市川海老蔵が今回の作品の概要を説明。
「六本木で宝物を盗みに行って、そこで頭がおかしくなり（「過去からの声がするんです」by戸塚祥太）、そして飛び降りてしまう、そこでタイムリープします、戸塚さんっていう名前の悪い奴（「いろんな戸塚がいますが、戸塚祥太ではないです」by戸塚）が…つまり戸塚くんが泥棒をしてタイムリープしてこっちに来たと。
今回は古典をご覧にいれます。戸塚さんがこっちの世界に迷い込んで、そこで「白浪五人男」の有名な場面をやらせていただきます、そこで戸塚さんが仲間の大切さ、人のために生きること、ベースは古典ですが、現代人の夢、また今の世の中に対する鬱憤、不満」と言い、そこで戸塚が「そこに生きる人たちに学んでいくというお話です」とコメント。
稽古については海老蔵は「飲み込みが早い、稽古に稽古を重ねていく、いい意味でフラット、『自分はこうでなくっちゃ』というのがない」と言い戸塚も「何も持たずに稽古場に行くということを心がけています」とやや緊張した面持ちで語る。さらに戸塚は「歌舞伎の方のスピード感、すごい早い！稽古に参加するのに稽古が必要だなと。稽古がもう、本番なんですよ！歌舞伎の歴史を肌で感じることができた、これは僕の財産」と歌舞伎の凄さを語る。海老蔵も「我々も稽古と言いながら本番さながらですからね」と返す。戸塚は「海老蔵さんは歴史です！！海老蔵さんを本番と同じ距離で拝見した時に、海老蔵さん、写楽の役者絵なんです。最初、役者絵を見た時は『ちょっと盛って描いてる』と思ったのですが、海老蔵さんを見た時に『あれは写真みたいに描いているんだな』と。脈々と受け継がれてきた歴史、この近い距離で体感しました、海老蔵さんの印象は“歴史”です！」と。また、会見時に戸塚祥太は海老蔵からラスボスオーラが出てると発言したが、そこを質問され「弁天小僧、ちょっとワルな役なのでそう見えました」とコメント。またアクロバットについての質問がでたが、戸塚祥太は「グループ名のせいで、僕、めちゃくちゃアクロバットできる風に思われてますが、そんなには出来ないです」と謙遜、海老蔵がすかさず「いやあ〜すごいやってるよ！！」と絶賛。
時間も押し迫り、最後に意気込みを改めて。
戸塚祥太「六本木歌舞伎、参加させていただいてますが、しっかりと自分の務めを果たしたいと思います。六本木で歌舞伎が観られる、この時期を皆さん、お見逃しなく！是非是非、お越しください！」
市川海老蔵「第4回目となりまして、コロナ禍でございますので、舞台を観ようかな？という気持ちにならない方もいらっしゃると思います。感染対策しっかりやってますので、安全ですので、まずはお越しください。古典をベースにしておりますが、古典が新しいのではないかと、古典の中に新しいものを見つけて欲しいというのが強くあります。古典を観ながら『新しいかもしれない』という風に思っていただけるような六本木歌舞伎であるように！！応援よろしくお願いいたします」
＜市川海老蔵取材会レポ記事＞
市川海老蔵合同取材会 六本木歌舞伎 2022『ハナゾチル』（『青砥稿花紅彩画（あおとぞうしはなのにしきえ）』より） 見どころなど大いに語る！
概要
日程会場：
2022年2月18日（金）～3月6日（日） EX THEATER ROPPONGI
2022年3月11日（金）～13日（日） 福岡サンパレス ホテル＆ホール
2022年3月18日（金）～21日（月・祝） フェスティバルホール
脚本：今井豊茂 演出：藤間勘十郎 監修：三池崇史
出演：市川海老蔵、戸塚祥太（A.B.C-Z）、中村児太郎、大谷廣松、市川九團次、市川男女蔵、片岡市蔵、市川右團次
