市川海老蔵、戸塚祥太(A.B.C-Z)、中村児太郎、市川右團次etc.出演「六本木歌舞伎 2022」 会見レポ

「六本木歌舞伎2022」、戸塚祥太(A.B.C-Z)歌舞伎初挑戦!歌舞伎音楽とロック音楽の融合、時空を超えた物語。

2015年、第一回六本木歌舞伎の演目は『地球投五郎宇宙荒事』。市川海老蔵と中村獅童の歌舞伎への熱い想いから始まった新作歌舞伎では、脚本を宮藤官九郎、演出は映画監督の三池崇史。連日満員の大盛況、第二回の2017年の公演では、リリー・フランキーが新解釈で描き出した『座頭市』を、前作に引き続き、三池崇史が演出。出演には市川海老蔵と寺島しのぶ、実に22年ぶりの共演。
また2019年の第三回は、芥川龍之介の代表作『羅生門』。演出は再び三池崇史。出演は市川海老蔵、歌舞伎初出演の三宅健。生きるための悪という人間のエゴイズムを克明に描いた文学作品を、海老蔵が四役、三宅が二役で奮闘。三宅は初出演ながら早拵えやぶっ返り、見得や立廻りといった歌舞伎ならではの演出をこなし、更に海老蔵が洋服姿で演じる本人役と遣り取りをする場面では、軽妙な掛け合いを披露。
第四回となる今回は三池崇史は監修として参加し、演出は日本舞踊藤間流八世宗家藤間勘十郎。出演は十三代目市川團十郎白猿襲名を控えている市川海老蔵、そしてA.B.C-Z の戸塚祥太。
題材として取り上げられるのは、『青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)』、河竹黙阿弥の名作、通称は「白浪五人男」で知られているが、石川五右衛門、鼠小僧次郎吉と並んで古くから知られている5人の盗賊が主人公。この作品が上演された文久2年(1862年)には麻疹が流行り、当時100万人都市であった江戸の4分の1に当たる24万人以上が罹患、死亡したとされている。麻疹大流行の10年前の嘉永6年(1853年)には黒船来航、安政2年(1855年)には安政江戸地震が起きるなど混沌とした時代であった。この時代に「明治の近松、我が国のシェイクスピア」と言われた河竹黙阿弥の名作『青砥稿花紅彩画』が生まれたのである。

現代と共通点も多いこの時代に著された作品をベースに歌舞伎音楽とロック音楽を用いながら、歌舞伎世話物狂言の醍醐味を見せる場面を始め、時空を超えて、現代社会を騒がせる窃盗団と幕末の江戸市中において人々の耳目を集めた盗賊一味が織り成す物語となる。
都内で会見が行われた。登壇したのは、市川海老蔵、戸塚祥太(A.B.C-Z)。


まずは挨拶。
市川海老蔵「『青砥稿花紅彩画』をもとにした作品、令和の時代、新しいお客様に理解していただけるように努めます」それから
戸塚祥太が挨拶、緊張しすぎてマイクのスイッチをOFFのまま喋ろうとし、慌ててマイクON。一息入れて「まさか、海老蔵さんと!!!気持ちが高ぶっていて、いろんな感情が入り混じっています、やったことのない歌舞伎、しっかりと体に!よろしくお願いいたします!!」
まずは初共演・お互いの印象についてについては戸塚祥太は「目力です!!優しい瞳、でも奥にはとてつもないラスボスのオーラがあって、すごくって近づけない!」とコメント。市川海老蔵は「ジャニーズの方々の活躍は拝見しております。マイクがOFF…覚悟をしていらっしゃるんだろうなと。素直な方なのかな?と、可愛らしいお顔で」と印象を。また市川海老蔵は「もっと伝統文化を!歌舞伎を観にいらっしゃるお客様、大変ありがたいことです。今の世の中に感覚的に感じてもらうために、ちょっと面白く。よく日曜日にやってる「◯◯レンジャー」は、この作品からインスピレーションしてできたお話。もともとは不良の話です。今、『東京卍リベンジャーズ』とかありますが、これも不良のお話…古典は七五調でしゃべるのが難しい…」と語る。戸塚祥太は市川海老蔵に向かって「よろしくお願いいたします」
また見どころについては「今、三池崇史さんに監修していただいてます。古典の部分をお芝居に。今までは『羅生門』とか歌舞伎ではなかったものでしたが、今回は歌舞伎の作品に。古典を新しい感覚で観ること、同じ材料を違うテイストで観られるように」と語り、戸塚祥太は「日本の伝統芸能の知らないことをさらに!さらに!勉強して!」と意欲120%。また時空を超えて、という設定なので「戦う場面とかでは…特別なアクロバティックな動きをしていただきたい。いま、決めました(笑)」ここはお楽しみポイント。戸塚祥太は「海老蔵さんから学べるところは全部学んで!」といい、それを受けて市川海老蔵は「(先の公演で)出演した三宅くんにしてもジャニーズの方々は吸収力がすごい」と絶賛。また、アドリブについて市川海老蔵は「アドリブは…みんな戸惑いますしね(笑)、どの程度やるか、前半はあるかな?と…台本にはないことで…」とアドリブについては”匂わせ”発言。また、この作品に決めた時期については「去年の頭ぐらいでした…ウチの家のことなら荒事でコロナ禍で出来ることは、睨み(にらみ)、今回の公演は『無病息災』ではありませんが、リアルな感動を体感していただきたい、情熱とか…」

<配役>
市川海老蔵:弁天小僧菊之助、市川海老蔵役
戸塚祥 太:浜松屋跡取りの宗之助、現代の強盗団の一員
※過去と現代の時空を超えた物語のため、2役となっている。

<概要>
日程・会場:
[東京]
2022年2月18日〜3月6日 EXシアター六本木
[福岡]
2022年3月11日〜3月13日 福岡サンパレスホテル&ホール
[大阪]
2022年3月18日〜3月21日 フェスティバルホール
出演:市川海老蔵、戸塚祥太(A.B.C-Z)、中村児太郎、市川右團次
監修:三池崇史
演出:藤間勘十郎
脚本:今井豊茂
製作:松竹
協力:全栄企画/ちあふる
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