ヤングケアラーと保護猫がテーマ 映画「猫と私 と、もう1人のネコ」小田原シネマ館で 祝大輔監督「親子、家族で_」 東京・青梅 シネマネコ 5月24日〜

誰であれ、「ありふれた日常が突然崩れる」という事態に、陥らないとも限らない。もしそうなった時、いかにして「自分らしく」生きてゆくか・・・

昨今 社会問題となっているヤングケアラーに着目し、祝大輔監督自らが携わった保護猫活動の実態を織り交ぜながら進むストーリー。

吉名莉瑠が演じる女子高生の主人公が、家族間のすれ違いや、一青窈(ひととよう)演じる母の介護と進学への悩みを抱え、心身共に追い詰められていく。そんな中で、野良猫を救うことをきっかけに家族や学校以外の社会と関わる。主人公は、前向きになり、自分らしさを取り戻していけるのか。

 

5月3日には、神奈川県小田原市の小田原シネマ館で、祝監督が舞台挨拶に立ち、「親子関係は普遍的なテーマ。親子や家族で見に来てください」と語った。小田原シネマ館での上映は9日までの予定。同館はJR小田原駅東口から徒歩5分。JR東京駅から小田原駅まで1時間20分ほど、小田急線新宿駅から小田原駅まで1時間半ほどで着く。交通が便利な映画館でもあり、初日は東京都や他県からの観客も多かった。

5月24日からは東京都青梅市の「シアターネコ」で上映が始まる。

母親が乗る車いすを押す主人公

本来大人が担うようなケアの責任を引き受け、家事や家族の世話、感情面のサポートなどを日常的に行っている未成年者が、一般的にヤングケアラーと呼ばれている。子どもが家事を手伝ったり、家族の世話をすることはごく普通のことだが、問題なのは、子どもができる範囲を超えて、心身に大きな負担がかかっていること。本来なら受け取れたはずの勉強に励む時間、部活に打ち込む時間、将来に思いを巡らせる時間、友人とのたあいのない時間、これらとひき換えに家事や家族の世話をしている。

ポスターメインビジュアル

本人や家族に自覚がない場合もあるし、家庭内でのデリケートな問題を知られたくないと、隠すこともある。また、問題をどう伝えたらよいか、誰に伝えたらよいのかを悩む子どもたちもたくさんいる。

「ヤングケアラーたちが表にでてこないことこそが問題です。この映画をきっかけに多くの人に、それに気づいてほしい」と、祝監督は訴える。

映画館ロビーでサインに応じる祝監督

全編、福岡県内で撮影されたこの映画は、突然ヤングケアラーになった女子高生と、そばにいた「猫」の物語。

舞台挨拶のあと、映画館ロビーで観客たちのサインの求めに応じていた祝監督に、観客の1人は「もう1人のネコとは」と質問され、「いろんな解釈ができます。この映画を観て、皆さん1人1人がその答えを考えてください」と話していた。

映画の一場面

「子どもが子どもらしくいられる街」をみんなでつくっていきたい。周りの人が気づき、声をかけ、手を差し伸べることで「誰かに頼ってもいいんだ」と思えること、 それはきっと子どもだけでなく、すべての人が幸せに暮らせる社会をつくる一歩になるはずだ。

社会的関心が高まっているヤングケアラーを題材にした 映画『猫と私と、もう1人のネコ』は、 【主題歌、主人公の母親役で出演している一青窈さんが本作の為に書き下ろした「ただやるだけさ」(日本コロムビア)】 2024年3月22日~(福岡)KBC シネマ、

本作品は、昨今 社会問題となっているヤングケアラーに着目し、監督自らが携わった保護猫活動の実態を織り交ぜなが ら、 女子高生の主人公が、家族間のすれ違いや母の介護と進学への悩みを抱え、心身共に追い詰められていく中で、野良 猫を救うことをきっかけに家族や学校以外の社会と関わることで、前向きになれ自分らしさを取り戻していく姿を描いて います。 “子どもが子どもらしくいられる街“をみんなでつくっていきたい。周りの人が気づき、声をかけ、手を差し伸べることで 「誰かに頼ってもいいんだ」と思えること、それはきっと子どもだけでなく、すべての人が幸せに暮らせる社会をつくる一 歩。
本作品にはその一助になればとの想いが込められています。
全編、福岡県内で撮影された作品です。

ストーリー
主人公、美術部に所属する女子高生 清瀬櫻(吉名莉瑠)は東京への美大進学希望を母の環(一青窈)に伝えるが、娘が 家から出て行くなんて思ってもいない母は、とりあってもくれない…
そんな中、久しぶりに単身赴任から帰った父 紘一(津田寛治)と、紘一の帰りを楽しみにしていた環との家族団らんを過 ごすが、今後のことを話し合う中で言い争いになってしまう。 娘の意思を大事にしたい紘一とは対照的に一方的に自分 の想いを通そうとする環は、遂には紘一を家から追い出してしまう。ぎこちない母子生活が始まったところへ、突然環が 職場で倒れたという連絡が!誰にも言えない気持ちを匿名で SNS に書き込み始め、また偶然出会った野良猫に癒し を求める櫻だが、次第に追い詰められていく…
主人公 清瀬櫻を演じるのは、東京・福岡で行われたオーディションから選ばれた吉名莉瑠。 職場で倒れ介護が必要になってしまう母親 清瀬環役を一青窈 娘思いの父親 清瀬紘一役を津田寛治が演じてい ます。

上映館
福岡:2024/4/26~ シネマサンシャイン飯塚
福岡:2024/4/26~ シネプレックス小倉
神奈川:2024/5/3~ 小田原シネマ館
兵庫:2024/5/4~ 元町映画館
栃木:2024/5/17~ 宇都宮ヒカリ座
群馬:2024/5/18~ 前橋シネマハウス
東京・青梅:2024/5/24~ シネマネコ
大分:日程未定 別府ブルーバード劇場

概要
出演:
吉名莉瑠 一青窈 津田寛治 市川右若 市川新八 大國千緒奈 坪内陽子
福田サン 白川雄也 塩田みう 松浦弘歩 樋口千颯(子役)
監督:祝大輔
脚本:阿久根知昭
主題歌:一青窈「ただやるだけさ」(日本コロムビア)
協力:飯塚市・北九州市・福岡市
製作:イメージフィールド福岡 No Control Films エクサインターナショナル

公式サイト:https://neko.nyanta.jp

©︎2024「猫と私と、もう1人のネコ」製作委員会