舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』開幕!愛、友情、絆、そして魔法!魔法!

世界中のファンを熱狂させたハリー・ポッターシリーズ8作目となる、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』 が、7月8日に日本オリジナルキャストにて開幕した。
『ハリー・ポッターと呪いの子』はハリー・ポッターシリーズの作者であるJ・K・ローリングの原作をもとに作られたイギリスの2部作劇。2016年にロンドンでワールド・プレミアが行われ、同年に書籍版も発売。 J.K.ローリング自ら原案を練り上げ、「家族、愛、喪失」をテーマに前作の「ハリー・ポッターと死の秘宝」の19年後、新たなストーリーを舞台化。
2016年にロンドンで開幕して以来、前編と後編を2本の芝居で見せる2部制で上演されてきたが、2021年11月、ブロードウェイにおいて2部制の前編を第1幕、後編を第2幕とする新バージョンが誕生。東京公演はこの新バージョンでの上演。上演時間は休憩を含めて3時間40分(予定)。
幼い頃に両親を亡くしたハリー。今は魔法省で働いている。ハリーの息子であるアルバス・セブルス・ポッター。偉大なるダンブルドア校長とスネイプ先生の名前を受け継いでいるが、名前、そして父の名声、そのプレッシャー、自分をポッター家のダメな息子だと思い込み、ハリーに反発して確執に悩むが、実は心優しく明るいキャラクター。一方のハリーは、夫として、また3人の子を持つ父親として、魔法省の激務に押しつぶされそうな日々をすごしている。
映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」のエピローグで描かれた、37歳のハリーがホグワーツ魔法魔術学校に入学する次男アルバスをキングス・クロス駅で見送るシーンから始まる。


アルバスがホグワーツ行きの列車で出会い、一瞬で親友となったのが、ドラコ・マルフォイの息子、スコーピウス。しかし、「ヴォルデモートの息子では」と噂される彼を危険視したハリーは、アルバスにスコーピウスとの交流を一切禁止する。
シリーズの主要登場人物、ロン・ウィーズリーはいたずら道具専門店「ウィースリー・ウィザード・ウィーズ」の経営・闇払い、ハーマイオニー・グレンジャーは魔法省の魔法大臣、しかもロンとハーマイオニーは結婚している。
魔法学校に入学、アルバスはその心配性な性格故にスリザリンへの組み分けを恐れていた。周囲の生徒は彼が”あの”ハリーの息子だということを知っている。案の定スリザリンに。周囲の反応にアルバスは凹む。しかし、親友となったスコーピウスと共にいるときは朗らかな一面も見せる。そして不穏な不気味な影が忍び寄る。2人はタイムターナー(逆転時計)を使って危険な冒険の旅に出る。

(C)宮川舞子
(C)宮川舞子
(C)渡部孝弘
(C)渡部孝弘

逆転時計、過去へ行けるが、いくつかのルールがある。ファンなら先刻承知のはずである。過去と現実が絡み合う。ハリーとアルバス、それによって知る真実。さて、どうなるのか、が大体の流れである。
本当は優しいアルバスだが、心配性で素直、父・ハリーと似ているところもあり、一方のハリーは幼い頃に両親が他界しているので、子供への接し方がイマイチわからないが、子を思う気持ちは強い。一方のスコーピウスとドラコの親子も愛情表現が少々苦手のようで抱き合って喜ぶところも一瞬、戸惑うのが微笑ましい。過酷な過去、ハリーの両親は殺されている。ハリーには額の傷があり、かろうじて難を逃れた証。様々な過去、そして今、生きている現実、どう交錯していくのかは劇場で確かめて欲しい。

(C)渡部孝弘
(C)渡部孝弘
(C)渡部孝弘

舞台上での”魔法”、これが瞬きできないくらいに目を見張るものがある。イリュージョンもあるが”マンパワー”の魔法もあり、これらの”魔法”が舞台上で!映画なら、映像技術が進んで今まで不可能なシーンも可能になったが、舞台、リアルではやれることは限られている。”こんなこと、できないよね”と思われる”魔法”も!!ロンドン、ブロードウェイ、上演されている国々で大ヒットしているのも頷ける。また、見た目の仕掛けだけではなく、描かれている人物の奥行き。ハリーの悩み、その息子・アルバスが感じる重圧、母であり、妻であるジニー、少々自己主張が強いが愛情溢れるキャラクター。

(C)渡部孝弘

ロン、ハーマイオニー、分別のある大人になったが根っこは変わらないのが微笑ましい。絆、友情、愛、普遍的なテーマを多くの魔法を散りばめて見せ、壮大な世界観をも舞台上で見せてくれる。また、憎しみからは何も生まれないこともこの作品は教えてくれる。初日のキャストはハリー役は藤原竜也、ハーマイオニーは早霧せいな、ロンは竪山隼太、ドラコ役は宮尾俊太郎、ジニーは馬渕英里何、アルバス役は福山康平、スコーピウスは斉藤莉生。

(C)渡部孝弘 藤原竜也(ハリー・ポッター)
(C)渡部孝弘 石丸幹二(ハリー・ポッター)
(C)渡部孝弘 向井理(ハリー・ポッター)

初日は、ほぼ満席。コスプレしての観客もちらほら。記念撮影できるパネルも用意されており、多くのファンがパチリ。ロビーではグッズも販売、時節柄、キャッシュレス。バッグ、シャツ、バッジなど欲しくなるアイテムばかり。劇場の絨毯も、もちろん『ハリー・ポッター』仕様。また劇場近くのタリーズコーヒーでは、なんと観劇予習できるように、映画の裏話などが書かれている大辞典が読めるようになっている。コーヒーを飲みながらキャラクターや映画版の”おさらい”をして劇場に向かうもよし、逆に観劇後に立ち寄って読みながら舞台の余韻に浸るのも良いかも。近隣は『ハリー・ポッター』一色に。また、ハリー・ポッターカフェもあり、こちらは列ができるくらいの大人気。もちろん、チケット半券で様々なサービスも用意されているショップもあるので利用したい。

また、現在(7月8日現在)、駅構内でハリー・ポッターが!!あちらこちらに。また初日には綾瀬はるか始め、大勢の俳優、タレントが集まり、お祝いのコメントを。

物語
ハリー、ロン、ハーマイオニーが魔法界を救ってから19年後、 かつての暗闇の世を思わせる不穏な事件があいつぎ、人々を不安にさせていた。
魔法省で働くハリー・ポッターはいまや三人の子の父親。 今年ホグワーツ魔法魔術学校に入学する次男のアルバスは、英雄の家に生まれた自分の運命にあらがうように、父親に反抗的な態度を取る。幼い頃に両親を亡くしたハリーは、父親としてうまくふるまえず、関係を修復できずにいた。
そんな中、アルバスは魔法学校の入学式に向かうホグワーツ特急の車内で、偶然一人の少年と出会う。 彼は、父ハリーと犬猿の仲であるドラコ・マルフォイの息子、スコーピウスだった!
二人の出会いが引き金となり、暗闇による支配が、加速していく・・・。

概要
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』
日程・会場:
【プレビュー公演】
2022年6月16日(木)~7月7日(木) 全22公演 赤坂ACTシアター
【本公演】
2022年7月8日(金)~12月30日(金) ※2023年1月以降も上演予定  TBS赤坂ACTシアター

※上演時間:3時間30分(予定) 休憩あり

キャスト ※名前の表記はアルファベット順
ハリー・ポッター:藤原竜也/石丸幹二/向井 理
ハーマイオニー・グレンジャー:中別府 葵/早霧せいな
ロン・ウィーズリー:エハラマサヒロ/竪山隼太
ドラコ・マルフォイ:松田慎也/宮尾俊太郎
ジニー・ポッター:馬渕英里何/白羽ゆり
アルバス・ポッター:藤田 悠/福山康平
スコーピウス・マルフォイ:門田宗大/斉藤莉生
嘆きのマートル:美山加恋
ローズ・グレンジャー・ウィーズリー:橋本菜摘
デルフィー:宝意紗友莉/岩田華怜
組分け帽子:木場允視
エイモス・ディゴリー:福井貴一
マクゴナガル校長:榊原郁恵/高橋ひとみ    他
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』公式 Web サイト
https://www.harrypotter-stage.jp