アントン・チェーホフの名作『三人姉妹』が9月に自由劇場にて上演される。
『三人姉妹』は、『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『桜の園』と並ぶチェーホフ4大戯曲のひとつ。
1901年に初演。モスクワでの華やかな生活に戻ることを夢見ながら、田舎の閉塞感に満ちた日常の中で生きていく三姉妹たちを描く。
チェーホフは1892年頃、疫病の治療と衛生対策のために郊外の町に赴任。その仕事を終え、『かもめ』そしてこの『三人姉妹』を書いたが、チェーホフはその町で樹木を植えることに生きがいを見出していったと書き残している。『三人姉妹』は未来の「生」へのある確信を描く物語ではないか、と。
三姉妹には保坂知寿・霧矢大夢・平体まひろがキャスティング。
長女オーリガに保坂知寿、二女マーシャに霧矢大夢、三女イリーナに平体まひろ。そのほか、ラサール石井、大石継太、笠松はる、須賀貴匡、鍛治直人、近藤頌利、内田健司ら、実力派が揃った。
「生きましょう」と語る三人姉妹とともに、なんのために生きているのか、未来をどう見据えるか、そこは劇場で。
演出:大河内直子より
2017年にスタートしたunratoは、この秋で10作目を迎えます。その半分の時間がコロナ禍でした。
コロナ禍の日々を過ごす中で、折々に思い出されたのが、『三人姉妹』の最後のせりふでした。改めていま、このせりふが自分たちに、そしてお客さまにどう響くかを問いたいと思い、チェーホフに挑戦しようと決めました。
三姉妹には、保坂知寿さん、霧矢大夢さんというunrato公演で何度もご一緒くださった信頼するおふたりと、文学座のエネルギーあふれる平体まひろさんをお迎えします。ほかにも、ラサール石井さんはじめ多士済々な方々が集まってくださいました。
皆と一緒に骨太な『三人姉妹』をつくりたいと思います。
配役
オーリガ:保坂知寿 プローゾロフ家の長女
マーシャ:霧矢大夢 二女
イリーナ:平体まひろ 三女
アンドレイ:大石継太 プローゾロフ家の長男
ナターシャ:笠松はる アンドレイの婚約者、のちに妻
クルイギン:須賀貴匡 教師、マーシャの夫
ヴェルシーニン:鍛治直人 中佐、砲兵隊長
トゥーゼンバッハ:近藤頌利 男爵、中尉
ソリョーニ:内田健司 大尉
フェドーチク:浦野真介 少尉
ローデ:須賀田敬右 少尉
フェラポント:青山達三 市議会の守衛、老人
アンフィーサ:羽子田洋子 乳母、八十歳
チェブトゥイキン:ラサール石井 軍医
概要
日程・会場:2023年9月 自由劇場
作:アントン・チェーホフ
上演台本:広田敦郎
演出:大河内直子
音楽:権頭真由
美術:BLANk.R&D(石原敬・牧野紗也子)
照明:山本創太(A.S.G)
音響:早川毅(ステージオフィス)
衣裳:前田文子
ヘアメイク:国府田圭
舞台監督:矢島健
制作:麻場優美
プロデュース:田窪桜子
企画・製作:unrato
主催:(株)アイオーン