シス・カンパニー公演 ニール・サイモン × 三谷幸喜「23階の笑い」12月5日より開幕、舞台ファンにはたまらない作品が2020年末を締めくくる。
ニール・サイモンといえば『笑い』、しかし、ただ可笑しい、笑えるだけではない。その戯曲の奥底には人間の可笑しさ、哀しさ、滑稽さ、そして素晴らしさがよこたわっている。会話の面白さ、描かれている人間関係や感情、これはニール・サイモンの人間に対する洞察力のなせる技だ。
そして三谷幸喜、旗揚げした劇団「東京サンシャイン・ボーイズ」はニール・サイモンの傑作戯曲「サンシャイン・ボーイズ」に由来していることは有名。三谷幸喜が敬愛してやまないニール・サイモン、実は2013年に初めて『ロスト・イン・ヨンカーズ』演出を手がけるまで、長い演劇人生の中で一度もニール・サイモン戯曲を取り上げていなかった。この『23階の笑い』で二度目のニール・サイモン戯曲に向き合うことになる。
この三谷幸喜、満を持してのニール・サイモン戯曲に取り組むに当たって豪華、かつ実力派の頼もしいキャストが集結した。
演じるのは、瀬戸康史、松岡茉優、吉原光夫、小手伸也、鈴木浩介、梶原善、青木さやか、山崎一、浅野和之。舞台、映像とフィールドを選ばず活躍している多彩な顔ぶれ、この9人の俳優陣、「笑いを生み出す喜びやジレンマ」、「仲間への愛情や嫉妬」、「社会や権力との闘い」などの感情をどのように舞台で魅せてくれるのか、期待せずにはいられない。
<『23階の笑い』について>
1993年11月から1994年8月まで、ブロードウェイ・リチャード・ロジャーズ劇場で初演され、人気コメディアン:ネイサン・レイン(テレビ映画版にも出演)、後にアカデミー賞を受賞する名優J・ K・シモンズらが出演。1996年には英国ウエスト・エンド・クイーンズ劇場で上演された(ジーン・ワイルダー出演)。時は1953年、アメリカのテレビ業界は視聴率でしのぎを削っていた時期、この頃、日本では同年の2月1日にNHKが初めてテレビ放送を行った。アメリカではすでにテレビは家庭の中心にあり、テレビ局間の競争が過熱していった。また、1940年代〜1970年代のアメリカは消費者の時代、消費主義によって形成されたアメリカの市場は、都市部から郊外へと拡大していったのである。よってテレビ局は大衆が好む番組作りに躍起になる、視聴率が上げるために。視聴率を稼げば、もちろん広告収入も増える。そんな時代背景を抑えておくとこの戯曲は俄然興味深くなってくる。
多くの作品に、自伝的要素を盛り込んできたニール・サイモンらしく、この作品も、彼が実際に大物コメディアン シド・シーザー門下で放送作家・コメディ作家として下積み時代を過ごしていた体験がリアルに描かれている。
[イントロダクション]
時は、1953年。米国テレビ業界は、熾烈な視聴率戦争の真っ只中。その闘いの中心は、生放送のコメディー番組だった。
この物語の舞台は、ニューヨーク五番街と六番街の間、57丁目通りにある高層ビルの23階の一室。 ここは、人気コメディアン・マックス・プリンスの冠バラエティ番組「ザ・マックス・プリンス・ショー」 のオフィスである。ここには、マックスの才能を愛し、彼のためにコントを書き、認められようと集まった個性的な放送作家たちが行き交い、いつも毒舌を戦わせながらも、切磋琢磨しながらコント作りに没頭していた。 そこに大きな問題が・・・。大衆受けを望むテレビ局上層部が、マックスの番組に対して厳しい要求を突き付けてきたのだ。
マックスと23階の仲間たちは、このピンチをどうやって切り抜けるのか?!彼らに未来はあるのだろうか?
<キャスト>
瀬戸康史 松岡茉優 吉原光夫 小手伸也 鈴木浩介 梶原善 青木さやか 山崎一 浅野和之
<公演概要>
日程・会場:2020年12月5日(土)~12月27日(日) 世田谷パブリックシアター
一般前売開始日:2020年11月22日(日)
料金(全席指定・税込):S席¥12,000 A席¥10,000 B席¥8,000 補助席(1F)¥9,000
前売チケット取扱い: *補助席は一般前売より販売します。
◎世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515(10:00~19:00)
https://setagaya-pt.jp/
*窓口での販売・発券はございません。
◎チケットぴあ
https://w.pia.jp/t/23f/
*WEBのみお取り扱い。電話、チケットぴあ店舗、セブン-イレブンでの販売はございません。
[Creative Team]
作:ニール・サイモン
翻訳:徐賀世子
演出・上演台本:三谷幸喜
美術:堀尾幸男
照明:服部基
音響:井上正弘
衣装:前田文子
ヘアメイク:佐藤裕子
舞台監督:瀧原 寿子
プロデューサー:北村 明子
企画・製作:シス・カンパニー
シス・カンパニー公式HP:http://www.siscompany.com
提携:公益財団法人せたがや文化財団/世田谷パブリックシアター
後援:世田谷区